麻薬及び向精神薬取締法

# 昭和二十八年法律第十四号 #

第五十八条の八 # 入院措置

@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正

1項

都道府県知事は、第五十八条の六第一項の規定による精神保健指定医の診察の結果、当該受診者が麻薬中毒者であり、かつ、その者の症状、性行 及び環境に照らしてその者を入院させなければ その麻薬中毒のために麻薬、大麻 又はあへんの施用を繰り返すおそれが著しいと認めたときは、その者を厚生労働省令で定める病院(以下「麻薬中毒者医療施設」という。)に入院させて必要な医療を行うことができる。

2項

麻薬中毒者医療施設の管理者は、前項の規定により当該麻薬中毒者医療施設に入院した者(以下「措置入院者」という。)につき、第五十八条の六第二項の規定により精神保健指定医が定めた期間を超えて入院を継続する必要があると認めるときは、その理由 及び必要と認める入院期間を都道府県知事に通知しなければならない。

3項

都道府県知事は、前項の通知を受けた場合において、当該措置入院者につき入院を継続する必要があると認めるときは、その理由 及び必要と認める入院期間を麻薬中毒審査会に通知し、その適否に関する審査を求めなければならない。

4項

麻薬中毒審査会は、前項の規定により審査を求められたときは、速やかに、当該事項の適否を審査し、その結果を都道府県知事に通知しなければならない。


この場合において、麻薬中毒審査会は、第五十八条の六第二項の規定により精神保健指定医が定めた期間の経過前に当該措置入院者を退院させることが適当であると認めるときは、その退院させるべき期日を都道府県知事に通知しなければならない。

5項

麻薬中毒審査会は、前項の審査をするにあたつては、当該措置入院者 及び当該麻薬中毒者医療施設において当該措置入院者の医療を担当した医師の意見を聞かなければならない。

6項

都道府県知事は、第四項の規定により通知された麻薬中毒審査会の決定に従い、当該措置入院者を退院させ、 又は当該措置入院者に係る入院期間を決定して当該麻薬中毒者医療施設の管理者 及び当該措置入院者に通知しなければならない。

7項

麻薬中毒者医療施設の管理者は、措置入院者につき、第五十八条の六第二項の規定により精神保健指定医が定めた期間内に前項の通知がないときは、当該措置入院者を退院させなければならない。

8項

第六項の規定による入院期間は、当該措置入院者の入院の日から三月をこえることができない