水銀等の大気中への排出の抑制に関する施策 その他の措置は、条約の的確かつ円滑な実施を図るため、この章に規定する水銀等の排出の規制と事業者が自主的に行う水銀等の排出の抑制のための取組とを適切に組み合わせて、効果的な水銀等の大気中への排出の抑制を図ることを旨として、実施されなければならない。
大気汚染防止法
第二章の四 水銀等の排出の規制等
水銀等に係る排出基準は、水銀等の大気中への排出の削減に関する技術水準 及び経済性を勘案し、その排出が可能な限り削減されるよう、水銀排出施設の排出口から大気中に排出される排出物に含まれる水銀等の量(以下「水銀濃度」という。)について、施設の種類 及び規模ごとの許容限度として、環境省令で定める。
前項の規定による届出には、水銀濃度 及び水銀等の大気中への排出の方法 その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
一の施設が水銀排出施設となつた際 現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつて水銀等を大気中に排出するものは、当該施設が水銀排出施設となつた日から三十日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第十八条の二十八第一項 又は前条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第十八条の二十八第一項第四号から第六号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第十八条の二十八第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
都道府県知事は、第十八条の二十八第一項 又は前条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る水銀排出施設に係る水銀濃度がその水銀排出施設に係る第十八条の二十七の排出基準(以下この章において「排出基準」という。)に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る水銀排出施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは水銀等の処理の方法に関する計画の変更(前条第一項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は第十八条の二十八第一項の規定による届出に係る水銀排出施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第十八条の二十八第一項の規定による届出をした者 又は第十八条の三十第一項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から六十日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係る水銀排出施設を設置し、又はその届出に係る水銀排出施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは水銀等の処理の方法の変更をしてはならない。
水銀排出施設から水銀等を大気中に排出する者(以下「水銀排出者」という。)は、その水銀排出施設に係る排出基準を遵守しなければならない。
都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
水銀排出者は、環境省令で定めるところにより、当該水銀排出施設に係る水銀濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
第十条第二項の規定は、第十八条の三十二の規定による実施の制限について準用する。
第十一条 及び第十二条の規定は、第十八条の二十八第一項 又は第十八条の二十九第一項の規定による届出をした者について準用する。
第十三条第二項の規定は、第十八条の三十四第一項の規定による勧告 及び同条第二項の規定による命令について準用する。
工場 又は事業場に設置される水銀等を大気中に排出する施設(水銀排出施設を除く。)のうち、水銀等の排出量が相当程度多い施設であつて、その排出を抑制することが適当であるものとして政令で定めるもの(以下この条において「要排出抑制施設」という。)を設置している者は、その要排出抑制施設に係る水銀等の大気中への排出に関し、単独で又は共同して、自ら遵守すべき基準を作成し、水銀濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存すること その他の水銀等の大気中への排出を抑制するために必要な措置を講ずるとともに、当該措置の実施の状況 及び その評価を公表しなければならない。
前条に規定するもののほか、事業者は、その事業活動に伴う水銀等の大気中への排出の状況を把握し、当該排出を抑制するために必要な措置を講ずるようにするとともに、国が実施する水銀等の大気中への排出の抑制に関する施策に協力しなければならない。