放送法

# 昭和二十五年法律第百三十二号 #

第三節 基幹放送局提供事業者

分類 法律
カテゴリ   電気通信
@ 施行日 : 令和六年八月十五日 ( 2024年 8月15日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第三十六号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時25分


1項

基幹放送局提供事業者は、次の各号に掲げる者から、それぞれ当該各号に定める事項に従つた基幹放送局設備の提供に関する契約(以下「放送局設備供給契約」という。)の申込みを受けたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。

一 号

認定基幹放送事業者当該認定基幹放送事業者に係る第九十四条第二項の認定証に記載された同条第三項第三号から第六号までに掲げる事項(衛星基幹放送に係る場合にあつては、当該衛星基幹放送の業務に係る人工衛星の軌道 又は位置を含む。次項第三号において「認定証記載事項」という。

二 号

特定地上基幹放送事業者(第百五条の二第二項の確認を受けた者に限る次項第四号において同じ。)当該特定地上基幹放送事業者の特定地上基幹放送局に係る電波法第十四条第一項の免許状に記載された周波数 並びに当該免許状に付記された第百五条の二第三項第二号 及び第三号に掲げる事項(次項第四号において「免許状記載事項」という。

2項
基幹放送局提供事業者は、次に掲げる放送局設備供給契約の申込みを承諾してはならない。
一 号

基幹放送事業者以外の者からの放送局設備供給契約の申込み

二 号

第百五条の二第二項の確認を受けていない特定地上基幹放送事業者からの放送局設備供給契約の申込み

三 号
認定基幹放送事業者からの認定証記載事項に従わない放送局設備供給契約の申込み
四 号
特定地上基幹放送事業者からの免許状記載事項に従わない放送局設備供給契約の申込み
1項

基幹放送局提供事業者は、基幹放送局設備を基幹放送事業者の基幹放送の業務の用に供する役務(以下「放送局設備供給役務」という。)の料金 その他の総務省令で定める提供条件を定め、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。


これを変更しようとするときも、同様とする。

2項

基幹放送局提供事業者は、前項の規定により届け出た提供条件以外の提供条件により放送局設備供給役務を提供してはならない。

1項

基幹放送局提供事業者であつて基幹放送事業者を兼ねるものは、総務省令で定めるところにより、基幹放送局設備 又は特定地上基幹放送局等設備を基幹放送の業務の用に供する業務に関する会計を整理し、及びこれに基づき当該業務に関する収支の状況 その他総務省令で定める事項を公表しなければならない。

1項

総務大臣は、基幹放送局提供事業者が第百十八条第一項の規定により届け出た提供条件が次の各号いずれかに該当するため、当該提供条件による放送局設備供給役務の提供が基幹放送の業務の運営を阻害していると認めるときは、当該基幹放送局提供事業者に対し、当該提供条件を変更すべきことを命ずることができる。

一 号
放送局設備供給役務の料金が特定の基幹放送事業者に対し不当な差別的取扱いをするものであること。
二 号
放送局設備供給契約の締結 及び解除、放送局設備供給役務の提供の停止 並びに基幹放送局提供事業者 及び基幹放送事業者の責任に関する事項が適正かつ明確に定められていないこと。
三 号
基幹放送事業者に不当な義務を課するものであること。
四 号
基幹放送局提供事業者であつて基幹放送事業者を兼ねるものが提供する放送局設備供給役務に関する料金 その他の提供条件が基幹放送局設備 又は特定地上基幹放送局等設備を自己の基幹放送の業務の用に供することとした場合の条件に比して不利なものであること。
1項

基幹放送局提供事業者は、基幹放送局設備 及びその運用のための業務管理体制(当該基幹放送局提供事業者が基幹放送局設備の一部を構成する設備の運用を他人に委託している場合にあつては、委託先における業務管理体制を含む。以下「基幹放送局設備等」という。)を総務省令で定める基準に適合するように維持しなければならない。

2項

前項の基準は、これにより次に掲げる事項が確保されるものとして定められなければならない。

一 号
基幹放送局設備の損壊 若しくは故障 又は不適切な運用により、基幹放送局の運用に著しい支障を及ぼさないようにすること。
二 号
基幹放送局設備等を用いて行われる基幹放送の品質が適正であるようにすること。
1項

基幹放送局提供事業者は、基幹放送局設備等に起因する放送の停止 その他の重大な事故であつて総務省令で定めるものが生じたときは、その旨をその理由 又は原因とともに、遅滞なく、総務大臣に報告しなければならない。

1項

総務大臣は、基幹放送局設備等が第百二十一条第一項の総務省令で定める基準に適合していないと認めるときは、基幹放送局提供事業者に対し、当該基準に適合するように当該基幹放送局設備等を改善すべきことを命ずることができる。

1項

総務大臣は、前三条の規定の施行に必要な限度において、基幹放送局提供事業者に対し、基幹放送局設備等の状況 その他必要な事項の報告を求め、又はその職員に、当該基幹放送局設備を設置する場所に立ち入り、当該基幹放送局設備を検査させることができる。

2項

前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

3項

第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

1項

金融商品取引所に上場されている株式 又はこれに準ずるものとして総務省令で定める株式を発行している会社である基幹放送局提供事業者は、その株式を取得した外国人等(電波法第五条第一項第一号から第三号までに掲げる者 又は同条第四項第三号ロに掲げる者をいう。)からその氏名 及び住所を株主名簿に記載し、又は記録することの請求を受けた場合において、その請求に応ずることにより次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事由に該当することとなるときは、その氏名 及び住所を株主名簿に記載し、又は記録することを拒むことができる。

一 号

当該基幹放送局提供事業者が衛星基幹放送 又は移動受信用地上基幹放送をする無線局の免許を受けた者である場合

電波法第五条第一項第四号に定める事由

二 号

当該基幹放送局提供事業者がコミュニティ放送をする無線局の免許を受けた者である場合

電波法第五条第四項第二号に定める事由

三 号

当該基幹放送局提供事業者が地上基幹放送(コミュニティ放送を除く)をする無線局の免許を受けた者である場合

電波法第五条第四項第二号 又は第三号に定める事由

2項

第百十六条第二項第四項 及び第五項の規定は、基幹放送局提供事業者について準用する。


この場合において、

同条第二項
前項」とあるのは
第百二十五条第一項」と、

外国人等」とあるのは
第百二十五条第一項に規定する外国人等」と、

欠格事由」とあるのは
第百二十五条第一項各号に定める事由」と、

同項」とあるのは
「社債等振替法第百五十二条第一項」と、

同条第四項
第一項 及び第二項」とあるのは
第百二十五条第一項 及び同条第二項において準用する第百十六条第二項」と、

行う特定地上基幹放送事業者」とあるのは
「する無線局の免許を受けた基幹放送局提供事業者」と、

同条第五項
第一項」とあるのは
第百二十五条第一項」と、

外国人等」とあるのは
同項に規定する外国人等」と

読み替えるものとする。