放送法

# 昭和二十五年法律第百三十二号 #

第二節 業務

分類 法律
カテゴリ   電気通信
@ 施行日 : 令和六年八月十五日 ( 2024年 8月15日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第三十六号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時25分


1項

登録一般放送事業者は、第百二十六条第一項の登録に係る電気通信設備を総務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない。

2項

前項の技術基準は、これにより次に掲げる事項が確保されるものとして定められなければならない。

一 号

一般放送の業務に用いられる電気通信設備の損壊 又は故障により、一般放送の業務に著しい支障を及ぼさないようにすること。

二 号

一般放送の業務に用いられる電気通信設備を用いて行われる一般放送の品質が適正であるようにすること。

1項

登録一般放送事業者は、第百二十六条第一項の登録に係る電気通信設備に起因する放送の停止 その他の重大な事故であつて総務省令で定めるものが生じたときは、その旨をその理由 又は原因とともに、遅滞なく、総務大臣に報告しなければならない。

1項

総務大臣は、第百二十六条第一項の登録に係る電気通信設備が第百三十六条第一項の総務省令で定める技術基準に適合していないと認めるときは、登録一般放送事業者に対し、当該技術基準に適合するように当該電気通信設備を改善すべきことを命ずることができる。

1項

総務大臣は、前三条の規定の施行に必要な限度において、登録一般放送事業者に対し、第百二十六条第一項の登録に係る電気通信設備の状況 その他必要な事項の報告を求め、又はその職員に、当該電気通信設備を設置する場所に立ち入り、当該電気通信設備を検査させることができる。

2項

前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

3項

第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

1項

登録一般放送事業者であつて、市町村の区域を勘案して総務省令で定める区域の全部 又は大部分において有線電気通信設備を用いてテレビジョン放送を行う者として総務大臣が指定する者は、当該登録に係る業務区域内に地上基幹放送(テレビジョン放送に限る。以下この条第百四十二条 及び第百四十四条において同じ。)の受信の障害が発生している区域があるときは、正当な理由がある場合として総務省令で定める場合を除き、当該受信の障害が発生している区域において、基幹放送普及計画により放送がされるべきものとされるすべての地上基幹放送を受信し、そのすべての放送番組に変更を加えないで同時に再放送をしなければならない。

2項

前項の規定により指定を受けた者(以下「指定再放送事業者」という。)は、同項の規定による再放送の役務の提供条件について契約約款を定め、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。


当該契約約款を変更しようとするときも、同様とする。

3項

指定再放送事業者は、第一項の規定による再放送 及び当該再放送以外の放送を併せて行うときは、当該再放送の役務の提供のみについて契約を締結することができるよう前項の提供条件を定めること その他の受信者の利益を確保するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4項

第十一条の規定は、第一項の規定による地上基幹放送の再放送については、適用しない

5項

国 及び地方公共団体は、指定再放送事業者が一般放送の業務に用いる有線電気通信設備の設置が円滑に行われるために必要な措置が講ぜられるよう配慮するものとする。

6項

第一項の指定に関し必要な事項は、総務省令で定める。

1項

総務大臣は、前条第一項の規定による再放送の業務の運営が適正を欠くため受信者の利益を阻害していると認めるときは、指定再放送事業者に対し、当該再放送の役務の提供条件の変更 その他当該再放送の業務の方法を改善すべきことを命ずることができる。

1項

有線電気通信設備を用いてテレビジョン放送の業務を行う一般放送事業者(登録一般放送事業者については、指定再放送事業者に限る)が、地上基幹放送の業務を行う基幹放送事業者に対し、その地上基幹放送を受信してする再放送に係る第十一条の同意(以下この節において単に「同意」という。)について協議を申し入れたにもかかわらず、当該基幹放送事業者が協議に応じず、又は協議が調わないときは、当事者は、電気通信紛争処理委員会(以下「紛争処理委員会」という。)に対し、あつせんを申請することができる。


ただし、当事者が第三項の規定による仲裁の申請をし、又は当該一般放送事業者が第百四十四条第一項の規定による裁定の申請をした後は、この限りでない。

2項

電気通信事業法第百五十四条第二項から第六項までの規定は、前項のあつせんについて準用する。


この場合において、

同条第六項
第三十五条第一項 若しくは第二項の申立て、同条第三項の規定による裁定の申請 又は次条第一項の規定による仲裁の申請」とあるのは、
放送法第百四十二条第三項の規定による仲裁の申請をし、又は同条第一項の一般放送事業者が同法第百四十四条第一項の規定による裁定の申請」と

読み替えるものとする。

3項

第一項の規定による協議が調わないときは、当事者の双方は、紛争処理委員会に対し、仲裁を申請することができる。


ただし同項の一般放送事業者が第百四十四条第一項の規定による裁定の申請をした後は、この限りでない。

4項

電気通信事業法第百五十五条第二項から第四項までの規定は、前項の仲裁について準用する。

5項

第一項 又は第三項の規定により紛争処理委員会に対してするあつせん 又は仲裁の申請は、総務大臣を経由してしなければならない。

1項

前条に規定するもののほか、あつせん 及び仲裁の手続に関し必要な事項は、政令で定める。

1項

第百四十二条第一項の一般放送事業者が、地上基幹放送の業務を行う基幹放送事業者に対し、その地上基幹放送を受信してする再放送に係る同意について協議を申し入れたにもかかわらず、当該基幹放送事業者が協議に応じず、又は協議が調わないときは、当該一般放送事業者は、総務大臣の裁定を申請することができる。


ただし、当事者が同条第三項の規定による仲裁の申請をした後は、この限りでない。

2項

総務大臣は、前項の規定による裁定の申請があつたときは、その旨を当該申請に係る基幹放送事業者に通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。

3項

総務大臣は、前項の基幹放送事業者がその地上基幹放送の再放送に係る同意をしないことにつき正当な理由がある場合を除き、当該同意をすべき旨の裁定をするものとする。

4項

同意をすべき旨の裁定においては、第一項の申請をした者が再放送をすることができる地上基幹放送、その者が再放送の業務を行うことができる区域 及び当該再放送の実施の方法を定めなければならない。

5項

総務大臣は、第一項の裁定をしようとするときは、紛争処理委員会に諮問しなければならない。

6項

総務大臣は、第一項の裁定をしたときは、遅滞なく、その旨を当事者に通知しなければならない。

7項

第四項の裁定が前項の規定により当事者に通知されたときは、当該裁定の定めるところにより、当事者間に協議が調つたものとみなす。

1項

一般放送事業者(有線電気通信設備を用いて一般放送の業務を行う者に限る第四項において同じ。)は、その設置に関し必要とされる道路法昭和二十七年法律第百八十号第三十二条第一項 若しくは第三項同法第九十一条第二項において準用する場合を含む。)の許可 その他法令に基づく処分を受けないで設置されている有線電気通信設備 又は所有者等の承諾を得ないで他人の土地 若しくは電柱 その他の工作物に設置されている有線電気通信設備を用いて一般放送をしてはならない。

2項

総務大臣(小規模施設特定有線一般放送事業者に係るものにあつては、第百三十三条第一項の規定による届出を受けた都道府県知事。次項 及び第四項第百七十四条 並びに第百七十五条において同じ。)は、前項の規定の違反に係る有線電気通信設備の設置の状況等について、道路管理者(道路法第十八条第一項に規定する道路管理者をいう。)その他の関係行政機関 及びその他の関係者から資料の提供 その他の協力を求めることができる。

3項

総務大臣は、第一項の規定に違反する行為であつて道路法の違反に係るものについて第百七十四条の規定による処分を行おうとするときは、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に通知するものとする。


この場合において、国土交通大臣は、総務大臣に対し、当該道路法の違反に関する意見を述べることができる。

4項

総務大臣は、第一項の規定の施行に必要な限度において、一般放送事業者に対し、その業務の状況に関し報告を求め、又はその職員に、一般放送事業者の営業所、事務所 その他の事業場に立ち入り、設備、帳簿、書類 その他の物件を検査させることができる。

5項

前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

6項

第四項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

1項

第五条から第八条まで第十条 及び第十二条の規定は、第百三十三条第一項の規定による届出をした一般放送事業者については、適用しない