暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律施行規則

# 平成三年国家公安委員会規則第四号 #
略称 : 暴力団対策法施行規則  暴対法施行規則 

第四章 加入の強要の規制その他の規制等

分類 規則
カテゴリ   警察
@ 施行日 : 令和六年七月十四日 ( 2024年 7月14日 )
@ 最終更新 : 令和六年国家公安委員会規則第十号
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時25分


第一節 加入の強要の規制等

1項

法第十六条第三項の国家公安委員会規則で定める者は、次のとおりとする。

一 号

その者の親族(その者と内縁関係にある者 その他のその者と同居し、かつ、生計を同じくする者を含む。

二 号
その者を保護者とする少年
三 号

その者が雇用する者 又はその者が事業所において監督的地位にある場合において現にその者の監督下にある者

四 号

その者が学校(専修学校 及び各種学校を含む。)において教育 又は養護の職務を行っている場合において現にその者が教育 又は養護をしている学生 又は生徒

五 号

その者が保護司(保護司法昭和二十五年法律第二百四号)に規定する保護司をいう。)として現にその改善 及び更生を助けている者

六 号

その者が法第三十二条の三第一項第二号の暴力追放相談委員として現に暴力団への加入又は暴力団からの脱退に係る暴力団員による不当な行為に関する相談の申出を受け、助言をしている場合における当該不当な行為の相手方

1項

法第十六条第三項の国家公安委員会規則で定めるものは、次のとおりとする。

一 号

自己 又は自己の所属する指定暴力団等の他の指定暴力団員(法第九条に規定する指定暴力団員をいう。以下同じ。)が密接関係者(法第十六条第三項の密接関係者をいう。以下この条において同じ。)によるこれらの者への連絡を求めている旨を当該密接関係者に伝えることを強要し、又は勧誘すること。

二 号

自己 又は自己の所属する指定暴力団等の他の指定暴力団員が密接関係者による自己の所属する指定暴力団等の事務所への出頭を求めている旨を当該密接関係者に伝えることを強要し、又は勧誘すること。

三 号

自己が当該者を訪問したこと 又は当該者と連絡をしたことを密接関係者に伝えることを強要し、又は勧誘すること。

四 号

密接関係者に対する指導 又は助言を行うこと、密接関係者を保護すること その他の密接関係者が指定暴力団等に加入させられ、又は指定暴力団等から脱退することを妨害されることを防止するための行為をやめることを強要し、又は勧誘すること。

五 号

指定暴力団員に対して、当該指定暴力団員が行っている密接関係者を指定暴力団等に加入させる行為 又は密接関係者が指定暴力団等から脱退することを妨害する行為(以下この号 及び次号において「加入させる行為等」という。)の中止を申し入れること、指定暴力団員が加入させる行為等を行っていることを警察等に知らせること その他の当該指定暴力団員の加入させる行為等を妨げる行為をやめることを強要し、又は勧誘すること。

六 号

加入させる行為等を助けることを強要し、又は勧誘すること。

1項

法第二十八条第一項の規定により公安委員会が行う援護の措置は、次のとおりとする。

一 号

暴力団から離脱した者(以下この条において「離脱者」という。)を雇用する意思を有する事業者を募り、及びこれに応じた事業者に、暴力団員による妨害行為を防止するため警察の執る措置に関する事項 その他の当該事業者による離脱者の円滑な雇用に資する事項を連絡し、並びに離脱者 及び離脱者を雇用しようとする事業者の求めに応じ、これらの者の面接の場に警察職員を同席させ、離脱者の離脱の経緯等を説明させること。

二 号

離脱者 又は暴力団からの離脱の意志を有する者(以下この条 及び第二十九条において「離脱希望者」という。)の就業環境への円滑な適応に資するための民間の自主的な組織活動を支援すること。

三 号

暴力団員に対し、離脱希望者が刑務所を出所する際の出迎え、離脱希望者の親族に対する面会の要求 その他の離脱希望者の離脱を妨げる行為の防止のため必要な警告をすること。

四 号

離脱希望者、離脱者 若しくはこれらの者の親族 又は離脱者を雇用し、若しくは雇用しようとする者 その他の関係者を暴力団員による不当な行為から保護すること。

五 号

離脱希望者が暴力団から離脱するため社会を構成する一員としての自覚をもち、就業環境に適応するため自らその能力を開発する努力を行うことについての指導、警察職員が職務上暴力団員と面談する機会を得た場合におけるその者の離脱の意志の確認 及び当該暴力団員が離脱の意志を有する場合におけるその者の暴力団からの円滑な離脱のための助言 その他必要な補導を行うこと。

六 号

離脱希望者の親族に対し、当該親族が当該離脱希望者に暴力団員との交際をやめ、又は就職することについて助言すること その他の離脱希望者の親族による援助を促すための当該離脱希望者の離脱のための交渉の状況等についての説明をし、その他離脱希望者の生活環境を調整改善するために必要な助言 又は連絡をすること。

七 号

離脱希望者の所属する暴力団に対して離脱の意志を連絡すること、離脱のための交渉方法等を教示すること、離脱のための交渉を行う場所として警察施設を利用させること その他の手段により、離脱希望者の離脱のための交渉を助けること。

八 号

離脱希望者 又はその親族の求めに応じ、当該離脱希望者の離脱のための交渉を仲介すること。

九 号

指詰め(法第二十条の指詰めをいう。)をしたことによる手指の特徴 又は入れ墨を目立たないようにするための施術を受けようとする離脱者 又は当該施術を行う者の求めに応じ、当該離脱者の離脱の経緯の説明 その他離脱者が当該施術を受けることを容易にするために必要な事項を教示すること。

十 号

都道府県センターが行う法第三十二条の三第二項第五号の事業について離脱希望者 その他関係者に対して教示し、並びに公共職業安定所、刑務所 その他の矯正機関、保護観察所 その他の更生保護機関 及び保護司会 その他の更生保護団体と必要な連絡をすること。

十一 号

遠隔地に転居し、就職することなどにより社会経済活動に参加しようとする離脱希望者 又は離脱者の生活環境の調整改善に関し関係する公安委員会と必要な連絡をすること。

1項

公安委員会は、前条各号第三号第四号 及び第十一号除く)に掲げる措置を採るに当たっては、都道府県警察の職員であった者で同条第一号第五号第六号 又は第八号の措置について知識経験を有し、かつ、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当するもののうちから警視総監 又は道府県警察本部長が非常勤の職員として任命した者に、その事務を処理させ、又は指導、助言 その他の補導を行わせることができる。

一 号

人格 及び行動について、社会的信望を有すること。

二 号

職務の遂行に必要な熱意 及び時間的余裕を有すること。

三 号
健康で活動力を有すること。
2項

公安委員会は、前項の規定により当該公安委員会の事務を処理し、又は指導、助言 その他の補導を行う者(以下この条において「社会復帰アドバイザー」という。)に、必要に応じ、法第二十八条第二項に規定する啓発を行わせることができる。

3項

社会復帰アドバイザーは、職務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

4項

社会復帰アドバイザーは、その職務を行うに当たっては、その身分を示す別記様式第十九号の身分証明書を携帯し、関係者から請求があったときは、これを提示しなければならない。

1項

都道府県センターは、離脱希望者から離脱に係る相談の申出を受けた場合において、当該離脱希望者について第二十四条各号の措置が公安委員会により執られる必要があると認めるときは、速やかに、当該申出を受けた旨を公安委員会に連絡するものとする。


ただし、当該連絡をすることが当該離脱希望者の意思に反する場合は、この限りでない。

2項

法第二十八条第三項の規定により公安委員会が都道府県センターから報告を求めることができる事項は、離脱希望者の氏名、その者の所属する暴力団の名称、その者の職歴 及び技能 その他の公安委員会が当該離脱希望者について第二十四条各号の措置を執るために必要な事項であって、都道府県センターが法第二十八条第三項の報告をすることについて離脱希望者が同意したものとする。

第二節 事務所等における禁止行為等

1項

法第二十九条第一号の国家公安委員会規則で定めるものは、次のとおりとする。

一 号

指定暴力団等が自己を示すために用いる文字 若しくは図形若しくはこれらの結合による標章の表示 又はその標章を付した物品であって、殊更に当該標章の内容を広告していると認められるもの

二 号

銃砲刀剣類その他の凶器として用いられるおそれがあると 認められる物品

1項

法第二十九条第三号の国家公安委員会規則で定める用務は、次のとおりとする。

一 号
債務の履行
二 号

債務者の求めに応じて行う債務の内容 又はその履行の条件の変更に関する交渉

三 号

当該者の債務の不履行による損害賠償を名目として金品 その他の財産上の利益の供与を受けることに関する交渉

四 号
損害に係る示談の交渉
五 号

所持する手形についてその振出人の求めに応じて行う譲渡に関する交渉

六 号

株式会社 若しくは当該株式会社の子会社(会社法第二条第三号の子会社をいう。)又は当該株式会社の取締役、執行役 若しくは監査役 若しくは株主に当該株式会社の株式を買い取らせ、若しくは買取りのあっせんをさせることに関する交渉

七 号

土地 又は建物の所有 又は占有に関与していることを殊更に示すことをやめることの対償として作為 若しくは不作為を要求する用務

八 号

当該者に関する事実を宣伝しないこと 又は当該者に関する公知でない事実を公表しないことの対償として作為 又は不作為を要求する用務

九 号

指定暴力団等から脱退することを防止する用務 又は指定暴力団等から脱退することを容認することの代償として作為 若しくは不作為を要求する用務

第三節 損害賠償請求等の妨害の規制

1項

法第三十条の二の国家公安委員会規則で定める者は、次のとおりとする。

一 号

請求者(法第三十条の二に規定する請求者をいう。以下この条において同じ。)の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者 その他婚姻の予約者を含む。

二 号

請求者の直系の親族 又は兄弟姉妹

三 号

請求者の同居者(前二号に該当する者を除く