津波防災地域づくりに関する法律

# 平成二十三年法律第百二十三号 #

第五章 推進計画区域における特別の措置

分類 法律
カテゴリ   都市計画
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第五十八号
最終編集日 : 2024年 09月09日 16時51分


第一節 土地区画整理事業に関する特例

1項

津波による災害の発生のおそれが著しく、かつ、当該災害を防止し、又は軽減する必要性が高いと認められる区域内の土地を含む土地(推進計画区域内にあるものに限る)の区域において津波による災害を防止し、又は軽減することを目的とする土地区画整理事業の事業計画においては、施行地区(土地区画整理法第二条第四項に規定する施行地区をいう。以下同じ。)内の津波による災害の防止 又は軽減を図るための措置が講じられた 又は講じられる土地の区域における住宅 及び公益的施設の建設を促進するため特別な必要があると認められる場合には、国土交通省令で定めるところにより、当該土地の区域であって、住宅 及び公益的施設の用に供すべきもの(以下「津波防災住宅等建設区」という。)を定めることができる。

2項

津波防災住宅等建設区は、施行地区において津波による災害を防止し、又は軽減し、かつ、住宅 及び公益的施設の建設を促進する上で効果的であると認められる位置に定め、その面積は、住宅 及び公益的施設が建設される見込みを考慮して相当と認められる規模としなければならない。

3項

事業計画において津波防災住宅等建設区を定める場合には、当該事業計画は、推進計画に記載された第十条第三項第三号ハに掲げる事項(土地区画整理事業に係る部分に限る)に適合して定めなければならない。

1項

前条第一項の規定により事業計画において津波防災住宅等建設区が定められたときは、施行地区内の住宅 又は公益的施設の用に供する宅地(土地区画整理法第二条第六項に規定する宅地をいう。以下同じ。)の所有者で当該宅地についての換地に住宅 又は公益的施設を建設しようとするものは、施行者(当該津波防災住宅等建設区に係る土地区画整理事業を施行する者をいう。以下この条において同じ。)に対し、国土交通省令で定めるところにより、同法第八十六条第一項の換地計画(第四項 及び次条において「換地計画」という。)において当該宅地についての換地を津波防災住宅等建設区内に定めるべき旨の申出をすることができる。

2項

前項の規定による申出に係る宅地について住宅 又は公益的施設の所有を目的とする借地権を有する者があるときは、当該申出についてその者の同意がなければならない。

3項

第一項の規定による申出は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める公告があった日から起算して六十日以内に行わなければならない。

一 号

事業計画が定められた場合

土地区画整理法第七十六条第一項各号に掲げる公告(事業計画の変更の公告 又は事業計画の変更についての認可の公告を除く

二 号

事業計画の変更により新たに津波防災住宅等建設区が定められた場合

当該事業計画の変更の公告 又は当該事業計画の変更についての認可の公告

三 号

事業計画の変更により従前の施行地区外の土地が新たに施行地区に編入されたことに伴い津波防災住宅等建設区の面積が拡張された場合

当該事業計画の変更の公告 又は当該事業計画の変更についての認可の公告

4項

施行者は、第一項の規定による申出があった場合には、遅滞なく、当該申出が次に掲げる要件に該当すると認めるときは、当該申出に係る宅地を、換地計画においてその宅地についての換地を津波防災住宅等建設区内に定められるべき宅地として指定し、当該申出が次に掲げる要件に該当しないと認めるときは、当該申出に応じない旨を決定しなければならない。

一 号

当該申出に係る宅地に建築物 その他の工作物(住宅 及び公益的施設 並びに容易に移転し、又は除却することができる工作物で国土交通省令で定めるものを除く)が存しないこと。

二 号

当該申出に係る宅地に地上権、永小作権、賃借権 その他の当該宅地を使用し、又は収益することができる権利(住宅 又は公益的施設の所有を目的とする借地権 及び地役権を除く)が存しないこと。

5項

施行者は、前項の規定による指定 又は決定をしたときは、遅滞なく、第一項の規定による申出をした者に対し、その旨を通知しなければならない。

6項

施行者は、第四項の規定による指定をしたときは、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。

7項

施行者が土地区画整理法第十四条第一項の規定により設立された土地区画整理組合である場合においては、最初の役員が選挙され、又は選任されるまでの間は、第一項の規定による申出は、同条第一項の規定による認可を受けた者が受理するものとする。

1項

前条第四項の規定により指定された宅地については、換地計画において換地を津波防災住宅等建設区内に定めなければならない。

第二節 津波からの避難に資する建築物の容積率の特例

1項

推進計画区域(第五十三条第一項の津波災害警戒区域である区域に限る)内の第五十六条第一項第一号 及び第二号に掲げる基準に適合する建築物については、防災上有効な備蓄倉庫 その他これに類する部分で、建築基準法昭和二十五年法律第二百一号第二条第三十五号に規定する特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものの床面積は、同法第五十二条第一項第二項第七項第十二項 及び第十四項第五十七条の二第三項第二号第五十七条の三第二項第五十九条第一項 及び第三項第五十九条の二第一項第六十条第一項第六十条の二第一項 及び第四項第六十八条の三第一項第六十八条の四第六十八条の五第二号イ除く)、第六十八条の五の二第二号イ除く)、第六十八条の五の三第一項第一号ロ除く)、第六十八条の五の四第一号ロ除く)、第六十八条の五の五第一項第一号ロ第六十八条の八第六十八条の九第一項第八十六条第三項 及び第四項第八十六条の二第二項 及び第三項第八十六条の五第三項 並びに第八十六条の六第一項に規定する建築物の容積率(同法第五十九条第一項第六十条の二第一項 及び第六十八条の九第一項に規定するものについては、これらの規定に規定する建築物の容積率の最高限度に係る場合に限る)の算定の基礎となる延べ面積に算入しない。