労働保険特別会計は、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)による労働者災害補償保険事業(以下この節において「労災保険事業」という。)及び雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)による雇用保険事業(以下この節において「雇用保険事業」という。)に関する政府の経理を明確にすることを目的とする。
特別会計に関する法律
第七節 労働保険特別会計
独立行政法人労働政策研究・研修機構法(平成十四年法律第百六十九号)第十四条第三項 及び独立行政法人労働者健康安全機構法(平成十四年法律第百七十一号)第十三条第二項の規定による納付金
労災保険事業の業務取扱費(第三項第二号ニに掲げる業務取扱費を除く。)
中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)第七十五条第二項、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構法(平成十四年法律第百六十五号)第十七条第二項 及び独立行政法人労働政策研究・研修機構法第十四条第三項の規定による納付金
雇用保険事業の業務取扱費(次項第二号ニに掲げる業務取扱費を除く。)
労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和四十四年法律第八十四号。以下この節において「徴収法」という。)第十条第二項の労働保険料(失業保険法 及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律 及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(昭和四十四年法律第八十五号)第十九条第一項の特別保険料(以下この節において「労災保険の特別保険料」という。)を含む。以下この節において「労働保険料」という。)
印紙をもつてする歳入金納付に関する法律(昭和二十三年法律第百四十二号)第三条第五項の規定による納付金
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、労働保険特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、前々年度の貸借対照表 及び損益計算書 並びに前年度 及び当該年度の予定貸借対照表 及び予定損益計算書を添付しなければならない。
雇用勘定における一般会計からの繰入対象経費は、雇用保険法第六十六条 及び第六十七条に規定する求職者給付、同法第六十六条に規定する雇用継続給付 及び育児休業給付、同法第六十七条の二に規定する失業等給付 並びに同法第六十四条に規定する事業(以下「就職支援法事業」という。)に要する費用 並びに雇用保険事業の事務の執行に要する経費で国庫が負担するものとする。
徴収法第十条第二項第一号の一般保険料(以下この節において「一般保険料」という。)の額のうち徴収法第十二条第二項の労災保険率に応ずる部分の額、徴収法第十条第二項第二号の第一種特別加入保険料の額、同項第三号の第二種特別加入保険料の額、同項第三号の二の第三種特別加入保険料の額 及び労災保険の特別保険料の額 並びに徴収勘定の附属雑収入の額のうち政令で定める額の合計額に相当する金額は、毎会計年度、徴収勘定から労災勘定に繰り入れるものとする。
一般保険料の額のうち徴収法第十二条第四項の雇用保険率(その率が同条第五項(同条第十項 又は第十一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第八項 又は第九項の規定により変更された場合には、その変更された率)に応ずる部分の額、徴収法第二十三条第三項 及び第二十五条第一項の規定に基づく印紙保険料の額、徴収法第二十六条第一項の規定に基づく特例納付保険料の額、第九十九条第三項第一号ロの印紙をもつてする歳入金納付に関する法律第三条第五項の規定による納付金の額 並びに徴収勘定の附属雑収入の額のうち政令で定める額の合計額に相当する金額は、毎会計年度、徴収勘定から雇用勘定に繰り入れるものとする。
徴収勘定の歳出に係る労働保険料の返還金、業務取扱費 及び附属諸費の額のうち労災保険事業 又は雇用保険事業に係るものとして政令で定めるところにより算定した額に相当する金額は、毎会計年度、それぞれ労災勘定 又は雇用勘定から徴収勘定に繰り入れるものとする。
国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号)附則第八十九条に規定する労災保険事業の管掌者たる政府が負担する費用に相当する額は、労災勘定から年金特別会計の厚生年金勘定に繰り入れるものとする。
労災勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、労災保険事業の保険給付費 及び社会復帰促進等事業費(特別支給金に充てるためのものに限る。第五項において同じ。)に充てるために必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の歳入額(育児休業給付に係る歳入額(次条第三項 及び第四項において「育児休業給付費充当歳入額」という。)並びに雇用安定事業 及び能力開発事業(雇用保険法第六十三条に規定するものに限る。以下この項において同じ。)に係る歳入額(第百四条第三項 及び第四項において「二事業費充当歳入額」という。)の合計額を控除した残りの額とする。)から当該年度の歳出額(育児休業給付に係る歳出額(次条第三項 及び第四項において「育児休業給付費充当歳出額」という。)並びに雇用安定事業 及び能力開発事業に係る歳出額(第百四条第三項 及び第四項において「二事業費充当歳出額」という。)の合計額を控除した残りの額とする。)を控除して残余がある場合には、当該残余のうち、雇用保険事業の失業等給付費(就職支援法事業に要する費用を含む。第五項において同じ。)に充てるために必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の前項に規定する歳入額から当該年度の同項に規定する歳出額を控除して不足がある場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、同勘定の積立金から補足するものとする。
労災勘定 又は雇用勘定の積立金は、労災保険事業の保険給付費 及び社会復帰促進等事業費 又は雇用保険事業の失業等給付費 並びに第百二条第三項の規定による当該各勘定からの徴収勘定への繰入金(労働保険料の返還金の財源に充てるための額に相当する額の繰入金に限る。)を支弁するために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、当該各勘定の歳入に繰り入れることができる。
雇用勘定に育児休業給付資金を置き、同勘定からの繰入金 及び第三項の規定による組入金をもってこれに充てる。
前項の雇用勘定からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の育児休業給付費充当歳入額から当該年度の育児休業給付費充当歳出額を控除して残余がある場合には、当該残余のうち、育児休業給付費に充てるために必要な金額を、育児休業給付資金に組み入れるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の育児休業給付費充当歳入額から当該年度の育児休業給付費充当歳出額を控除して不足がある場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、育児休業給付資金から補足するものとする。
育児休業給付資金は、育児休業給付費 及び第百二条第三項の規定による雇用勘定からの徴収勘定への繰入金(労働保険料の返還金の財源に充てるための額に相当する額の繰入金に限る。)を支弁するために必要がある場合には、予算で定めるところにより、使用することができる。
雇用勘定に雇用安定資金を置き、同勘定からの繰入金 及び第三項の規定による組入金をもってこれに充てる。
前項の雇用勘定からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の二事業費充当歳入額から当該年度の二事業費充当歳出額を控除して残余がある場合には、当該残余のうち、雇用安定事業費に充てるために必要な金額を、雇用安定資金に組み入れるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の二事業費充当歳入額から当該年度の二事業費充当歳出額を控除して不足がある場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、雇用安定資金から補足するものとする。
雇用安定資金は、雇用安定事業費 及び第百二条第三項の規定による雇用勘定からの徴収勘定への繰入金(労働保険料の返還金の財源に充てるための額に相当する額の繰入金に限る。)を支弁するために必要がある場合には、予算で定めるところにより、使用することができる。
雇用勘定において、毎会計年度一般会計から受け入れた金額が、当該年度における雇用保険法第六十六条から第六十七条の二までの規定による国庫負担金として一般会計から受け入れるべき金額に対して超過し、又は不足する場合には、当該超過額に相当する金額は、翌年度においてこれらの規定による国庫負担金として一般会計から受け入れる金額から減額し、なお残余があるときは翌々年度までに一般会計に返還し、当該不足額に相当する金額は、翌々年度までに一般会計から補塡するものとする。
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、労働保険特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度の貸借対照表 及び損益計算書を添付しなければならない。
第十五条第四項の規定にかかわらず、雇用勘定において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、同勘定の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第一項の規定により借り換えた一時借入金は、その借換えをしたときから一年内に償還しなければならない。