遺失物法施行規則

# 平成十九年国家公安委員会規則第六号 #

第六節 提出物件の返還、引渡し等

分類 規則
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和五年三月一日 ( 2023年 3月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年国家公安委員会規則第一号
最終編集日 : 2024年 09月04日 10時23分


1項

警察署長は、提出物件 又は保管物件の遺失者が判明したときは、速やかに、当該物件の返還に係る手続を行う場所 並びに当該物件に係る法第二十七条第一項の費用 及び法第二十八条第一項 又は第二項の報労金を支払う義務がある旨を当該遺失者に通知するものとする。

2項

警察署長は、提出物件を遺失者に返還するときは、当該物件に係る法第二十七条第一項の費用 又は法第二十八条第一項 若しくは第二項の報労金を請求する権利を有する拾得者 又は施設占有者に対し、当該物件を返還する旨を通知するものとする。


ただし、当該拾得者 又は施設占有者の所在を知ることができない場合は、この限りでない。

3項

警察署長は、前項の規定による通知をするときは、同意の有無を確認するものとする。


ただし同項の拾得者 又は施設占有者が、あらかじめ、当該警察署長に対し、同意の有無を明らかにしている場合は、この限りでない。

4項

警察署長は、提出物件について、民法第二百四十条 又は第二百四十一条に規定する期間内に遺失者が判明しない場合において、次の表の上欄に掲げるときは、同表の中欄に掲げる者に対し、同表の下欄に掲げる事項を通知するものとする。


ただし同表の中欄に掲げる拾得者 又は施設占有者の所在を知ることができない場合は、この限りでない。

拾得者が民法第二百四十条 又は第二百四十一条の規定により所有権を取得する権利を有するとき。

一 拾得者

当該物件の所有権を取得した期日、当該物件を引き取らない場合に所有権を喪失する期日、引渡しに係る手続を行う場所 及び当該物件に係る法第二十七条第一項の費用があるときは これを償還する義務がある旨

二 法第二十七条第一項の費用を請求する権利を有する施設占有者

当該物件の所有権を取得してこれを引き取る拾得者に法第二十七条第一項の費用を請求する権利を有する旨

拾得者が民法第二百四十条 又は第二百四十一条の規定により所有権を取得する権利を有しないとき。

一 法第三十三条の規定により拾得者とみなされる施設占有者

当該物件の所有権を取得した期日、当該物件を引き取らない場合に所有権を喪失する期日、引渡しに係る手続を行う場所 及び当該物件に係る法第二十七条第一項の費用があるときは これを償還する義務がある旨

二 法第二十七条第一項の費用を請求する権利を有する拾得者

当該物件の所有権を取得してこれを引き取る施設占有者に法第二十七条第一項の費用を請求する権利を有する旨

5項

警察署長は、提出物件の遺失者が判明しない場合において拾得者が所有権を取得することとなるべき期日、当該物件を引き取らない場合に所有権を喪失する期日、当該物件の引渡しに係る手続を行う場所 及び当該物件について法第二十七条第一項の費用があるときは当該費用は当該物件を引き取る者の負担となる旨をあらかじめ拾得物件預り書に記載することにより、前項の規定による通知に代えることができる。

1項

警察署長は、提出物件の返還に係る手続を行う場所を来訪することが困難であると認められる遺失者から提出物件の返還を求められたときは、遺失者の申出により、提出物件を送付することができる。

2項

前項に規定する場合において、送付に要する費用は、遺失者の負担とする。

3項

前二項の規定は、民法第二百四十条 若しくは同法第二百四十一条の規定 又は法第三十二条第一項の規定により提出物件の所有権を取得した者(以下この節において「権利取得者」という。)に対する提出物件の引渡しについて準用する。


この場合において、

これらの規定中
遺失者」とあるのは、
「権利取得者」と

読み替えるものとする。

1項

法第十一条第一項法第十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による確認は、次に掲げる方法 その他の適当な方法により行うものとする。

一 号

返還を求める者からその氏名等を証するに足りる書面の提示を受けること。

二 号

返還を求める者から当該物件の種類 及び特徴 並びに遺失の日時 及び場所を聴取し、当該物件に係る拾得物件控書に記載された内容と照合すること。

2項

法第十一条第一項法第十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する受領書の様式は、別記様式第八号のとおりとする。

3項

警察署長は、提出物件を権利取得者に引き渡すときは、次に掲げる方法 その他の適当な方法により、引渡しを求める者が当該物件の権利取得者であることを確認し、別記様式第八号の受領書 又は拾得物件預り書と引換えに引き渡さなければならない。

一 号

引渡しを求める者からその氏名等を証するに足りる書面 及び当該物件に係る拾得物件預り書又は法第十四条に規定する書面の提示を受けること。

二 号

引渡しを求める者から当該物件の種類 及び特徴 並びに拾得の日時 及び場所を聴取し、当該物件に係る拾得物件控書に記載された内容と照合すること。

1項

警察署長は、令第十条各号に掲げる物に該当する物件を銃砲刀剣類所持等取締法昭和三十三年法律第六号)の規定による許可 又は登録を受けた権利取得者に引き渡そうとするときは、当該物件に係る許可証 又は登録証の提示を受けなければならない。

1項

法第十二条法第十三条第二項 及び第十八条において準用する場合を含む。)の規定による照会は、別記様式第九号の拾得物件関係事項照会書を用いる方法 その他の適当な方法により行うものとする。

1項

警察署長は、法第二十七条第一項の費用を当該物件の返還を受ける遺失者 又は当該物件の引渡しを受ける権利取得者に請求するときは、別記様式第十号の請求書を交付するものとする。