株式会社は、証券発行新株予約権 を発行した日以後 遅滞なく、当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を発行しなければならない。
会社法
第八節 新株予約権に係る証券
⤏ 第一款 新株予約権証券
前項の規定にかかわらず、株式会社は、新株予約権者から請求がある時までは、同項の新株予約権証券を発行しないことができる。
新株予約権証券には、次に掲げる事項 及び その番号を記載し、株式会社の代表取締役(指名委員会等設置会社にあっては、代表執行役)がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
当該新株予約権証券に係る証券発行新株予約権の内容 及び数
証券発行新株予約権の新株予約権者は、第二百三十六条第一項第十一号に掲げる事項についての定めによりすることができないこととされている場合を除き、いつでも、その記名式の新株予約権証券を無記名式とし、又はその無記名式の新株予約権証券を記名式とすることを請求することができる。
新株予約権証券は、非訟事件手続法第百条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。
新株予約権証券を喪失した者は、非訟事件手続法第百六条第一項に規定する除権決定を得た後でなければ、その再発行を請求することができない。
⤏ 第二款 新株予約権付社債券
証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券には、第六百九十七条第一項の規定により記載すべき事項のほか、当該証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権の内容 及び数を記載しなければならない。
証券発行新株予約権付社債についての社債の償還をする場合において、当該証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権が消滅していないときは、株式会社は、当該証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券と引換えに社債の償還をすることを請求することができない。
この場合においては、株式会社は、社債の償還をするのと引換えに、当該新株予約権付社債券の提示を求め、当該新株予約権付社債券に社債の償還をした旨を記載することができる。
⤏ 第三款 新株予約権証券等の提出
株式会社が次の各号に掲げる行為をする場合において、当該各号に定める新株予約権に係る新株予約権証券(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券。以下 この款において同じ。)を発行しているときは、当該株式会社は、当該行為の効力が生ずる日(第一号に掲げる行為をする場合にあっては、第百七十九条の二第一項第五号に規定する取得日。以下 この条において「新株予約権証券提出日」という。)までに当該株式会社に対し当該新株予約権証券を提出しなければならない旨を新株予約権証券提出日の一箇月前までに、公告し、かつ、当該新株予約権の新株予約権者 及び その登録新株予約権質権者には、各別にこれを通知しなければならない。
第百七十九条の三第一項の承認
売渡新株予約権
取得条項付新株予約権の取得
当該取得条項付新株予約権
組織変更
全部の新株予約権
合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)
全部の新株予約権
吸収分割
第七百五十八条第五号イに規定する吸収分割契約新株予約権
新設分割
第七百六十三条第一項第十号イに規定する新設分割計画新株予約権
株式交換
第七百六十八条第一項第四号イに規定する株式交換契約新株予約権
株式移転
第七百七十三条第一項第九号イに規定する株式移転計画新株予約権
株式会社が次の各号に掲げる行為をする場合において、新株予約権証券提出日までに当該株式会社に対して新株予約権証券を提出しない者があるときは、当該各号に定める者は、当該新株予約権証券の提出があるまでの間、当該行為(第一号に掲げる行為をする場合にあっては、新株予約権売渡請求に係る売渡新株予約権の取得)によって当該新株予約権証券に係る新株予約権の新株予約権者が交付を受けることができる金銭等の交付を拒むことができる。
第百七十九条の三第一項の承認
特別支配株主
取得条項付新株予約権の取得
当該株式会社
組織変更
第七百四十四条第一項第一号に規定する組織変更後持分会社
合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)
第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社 又は第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社
吸収分割
第七百五十八条第一号に規定する吸収分割承継株式会社
新設分割
第七百六十三条第一項第一号に規定する新設分割設立株式会社
株式交換
第七百六十八条第一項第一号に規定する株式交換完全親株式会社
株式移転
第七百七十三条第一項第一号に規定する株式移転設立完全親会社
第一項各号に定める新株予約権に係る新株予約権証券は、新株予約権証券提出日に無効となる。
第一項第一号の規定による公告 及び通知の費用は、特別支配株主の負担とする。
第二百二十条の規定は、第一項各号に掲げる行為をした場合において、新株予約権証券を提出することができない者があるときについて準用する。
この場合において、
同条第二項中
「前条第二項各号」とあるのは、
「第二百九十三条第二項各号」と
読み替えるものとする。
第百三十二条の規定にかかわらず、前条第一項第一号の二に掲げる行為をする場合(株式会社が新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の株式を交付する場合に限る。)において、同項の規定により新株予約権証券(無記名式のものに限る。以下 この条において同じ。)が提出されないときは、株式会社は、当該新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる株式に係る第百二十一条第一号に掲げる事項を株主名簿に記載し、又は記録することを要しない。
前項に規定する場合には、株式会社は、前条第一項の規定により提出しなければならない新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる株式の株主に対する通知 又は催告をすることを要しない。
第二百四十九条 及び第二百五十九条第一項の規定にかかわらず、前条第一項第一号の二に掲げる行為をする場合(株式会社が新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の他の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)を交付する場合に限る。)において、同項の規定により新株予約権証券が提出されないときは、株式会社は、当該新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる当該 他の新株予約権(無記名新株予約権を除く。)に係る第二百四十九条第三号イに掲げる事項を新株予約権原簿に記載し、又は記録することを要しない。
前項に規定する場合には、株式会社は、前条第一項の規定により提出しなければならない新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる新株予約権の新株予約権者に対する通知 又は催告をすることを要しない。
第二百四十九条 及び第二百五十九条第一項の規定にかかわらず、前条第一項第一号の二に掲げる行為をする場合(株式会社が新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の新株予約権付社債を交付する場合に限る。)において、同項の規定により新株予約権証券が提出されないときは、株式会社は、当該新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる新株予約権付社債(無記名新株予約権付社債を除く。)に付された新株予約権に係る第二百四十九条第三号イに掲げる事項を新株予約権原簿に記載し、又は記録することを要しない。
前項に規定する場合には、株式会社は、前条第一項の規定により提出しなければならない新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者に対する通知 又は催告をすることを要しない。