内国法人に対して課する所得税の課税標準は、その内国法人が国内において支払を受けるべき次に掲げるものの額(第十号に掲げる賞金については、その額から 政令で定める金額を控除した残額)とする。
所得税法
第三章 法人の納税義務
第一節 内国法人の納税義務
第二十三条第一項(利子所得)に規定する利子等
第二十四条第一項(配当所得)に規定する配当等
定期積金に係る契約に基づく給付補塡金(当該契約に基づく給付金のうちその給付を受ける金銭の額から 当該契約に基づき払い込んだ掛金の額の合計額を控除した残額に相当する部分をいう。)
銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第四項(定義等)の契約に基づく 給付補塡金(当該契約に基づく給付金のうちその給付を受ける金銭の額から 当該契約に基づき払い込むべき掛金の額として政令で定めるものの合計額を控除した残額に相当する部分をいう。)
抵当証券法(昭和六年法律第十五号)第一条第一項(証券の交付)に規定する抵当証券に基づき締結された当該抵当証券に記載された債権の元本及び利息の支払等に関する事項を含む契約として政令で定める契約により支払われる利息
金 その他の貴金属 その他これに類する物品で政令で定めるものの買入れ 及び売戻しに関する契約で、当該契約に定められた期日において当該契約に定められた金額により当該物品を売り戻す旨の定めがあるものに基づく利益(当該物品の当該売戻しをした場合の当該金額から 当該物品の買入れに要した金額を控除した残額をいう。)
外国通貨で表示された預貯金でその元本 及び利子をあらかじめ約定した率により本邦通貨 又は当該外国通貨以外の外国通貨に換算して支払うこととされているものの差益(当該換算による差益として政令で定めるものをいう。)
保険業法第二条第二項(定義)に規定する保険会社、 同条第七項に規定する外国保険会社等若しくは同条第十八項に規定する少額短期保険業者の締結した保険契約 若しくは旧簡易生命保険契約(郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第二条(法律の廃止)の規定による廃止前の簡易生命保険法第三条(政府保証)に規定する簡易生命保険契約をいう。) 又はこれらに類する共済に係る契約で保険料 又は掛金を一時に支払うこと(これに準ずる支払方法として政令で定めるものを含む。)その他政令で定める事項をその内容とするもののうち、保険期間 又は共済期間(以下 この号において「保険期間等」という。)が五年以下のもの及び保険期間等が五年を超えるものでその保険期間等の初日から五年以内に解約されたものに基づく差益(これらの契約に基づく満期保険金、満期返戻金 若しくは満期共済金 又は解約返戻金の金額から これらの契約に基づき支払つた保険料 又は掛金の額の合計額を控除した金額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。)
匿名組合契約(これに準ずる契約として政令で定めるものを含む。第百七十六条第二項(信託財産に係る利子等の課税の特例)において同じ。)に基づく利益の分配
内国法人に対して課する所得税の額は、次の各号の区分に応じ当該各号に掲げる金額とする。
前条第一号に掲げる利子等 又は同条第三号から 第八号までに掲げる給付補てん金、利息、利益 若しくは差益
その金額に百分の十五の税率を乗じて計算した金額
前条第二号に掲げる配当等 又は同条第九号に掲げる利益の分配
その金額に百分の二十の税率を乗じて計算した金額
前条第十号に掲げる賞金
その金額から政令で定める金額を控除した残額に百分の十の税率を乗じて計算した金額
第七条第一項第四号(内国法人の課税所得の範囲)及び前二条の規定は、内国法人である信託会社(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律により同法第一条第一項(兼営の認可)に規定する信託業務を営む同項に規定する金融機関を含む。次項において「内国信託会社」という。)が、その引き受けた証券投資信託(国内にある営業所に信託されたものに限る。)の信託財産に属する公社債、合同運用信託、投資信託 若しくは特定受益証券発行信託の受益権、社債的受益権、株式 又は出資(以下 この項において「公社債等」という。)につき国内において第二十三条第一項(利子所得)に規定する利子等(以下この条において「利子等」という。)又は第二十四条第一項(配当所得)に規定する配当等(以下この条において「配当等」という。)の支払をする者の備え付ける帳簿に、当該公社債等が当該信託財産に属する旨 その他財務省令で定める事項の登載を受けている場合には、当該公社債等についてその登載を受けている期間内に支払われる当該利子等 又は配当等については、適用しない。
第七条第一項第四号 及び前二条の規定は、内国信託会社が、その引き受けた第十三条第三項第二号(信託財産に属する資産 及び負債 並びに信託財産に帰せられる収益 及び費用の帰属)に規定する退職年金等信託(国内にある営業所に信託されたものに限る。)の信託財産に属する公社債、合同運用信託、投資信託 若しくは特定受益証券発行信託の受益権、社債的受益権、株式、出資 又は匿名組合契約に基づく権利(以下 この項において「公社債等」という。)につき国内において利子等、配当等 又は第百七十四条第九号(内国法人に係る所得税の課税標準)に掲げる利益の分配の支払をする者の備え付ける帳簿に、当該公社債等が当該信託財産に属する旨 その他財務省令で定める事項の登載を受けている場合には、当該公社債等についてその登載を受けている期間内に支払われる当該利子等、配当等 又は利益の分配については、適用しない。
内国法人がその引き受けた第十三条第三項第一号に規定する集団投資信託(国内にある営業所に信託されたものに限る。以下この条において「集団投資信託」という。)の信託財産について納付した所得税(当該所得税の課せられた収益を分配するとしたならば当該収益の分配につき第百八十一条(源泉徴収義務)又は第二百十二条(源泉徴収義務)の規定により所得税を徴収されるべきこととなるものに対応する部分(第九条第一項第十一号(非課税所得)に掲げるもののみに対応する部分を除く。)に限り、外国の法令により課される所得税に相当する税で政令で定めるものを含む。次項において同じ。)の額は、政令で定めるところにより、当該集団投資信託の収益の分配に係る所得税の額から控除する。
前項の規定により控除すべき集団投資信託の信託財産について納付した所得税の額は、当該集団投資信託の収益の分配の額の計算上、 当該収益の分配の額に加算する。
前項に定めるもののほか、第三項の内国法人が集団投資信託の収益の分配の支払を受ける者に行う通知に関する事項、その者が第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書に記載する同項第三号に掲げる所得税の額から控除する同項第四号に規定する源泉徴収税額に関する事項 その他第三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第二節 外国法人の納税義務
外国法人に対して課する所得税の課税標準は、その外国法人が支払を受けるべき第百六十一条第一項第四号から 第十一号まで 及び第十三号から 第十六号まで(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得(政令で定めるものを除く。)の金額(第百六十九条第一号、第二号、第四号 及び第五号(分離課税に係る所得税の課税標準)に掲げる国内源泉所得については、これらの規定に定める金額)とする。
外国法人に対して課する所得税の額は、次の各号の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
前条に規定する国内源泉所得(次号 及び第三号に掲げるものを除く。)
その金額(第百六十九条第二号、第四号 及び第五号(分離課税に係る所得税の課税標準)に掲げる国内源泉所得については、これらの規定に定める金額)に百分の二十の税率を乗じて計算した金額
第百六十一条第一項第五号(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得
その金額に百分の十の税率を乗じて計算した金額
第百六十一条第一項第八号 及び第十五号に掲げる国内源泉所得
その金額(第百六十九条第一号に掲げる国内源泉所得については、同号に定める金額)に百分の十五の税率を乗じて計算した金額
第七条第一項第五号(外国法人の課税所得の範囲)及び前二条の規定は、恒久的施設を有する外国法人で政令で定める要件を備えているもののうち第百六十一条第一項第四号から 第七号まで、第十号、第十一号、第十三号 又は第十四号(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得(同項第五号に規定する対価にあつては、第十三条第一項ただし書(信託財産に属する資産 及び負債 並びに信託財産に帰せられる収益 及び費用の帰属)に規定する信託で国内にある営業所に信託されたものの信託財産に帰せられるものに係るものに限る。)でその外国法人の恒久的施設に帰せられるもの(第百六十一条第一項第四号に掲げる国内源泉所得にあつては、同号に規定する事業に係る恒久的施設以外の恒久的施設に帰せられるものに限る。以下 この項において「対象国内源泉所得」という。)の支払を受けるものが、政令で定めるところにより、当該支払を受けるものが当該要件を備えていること 及び その支払を受けることとなる国内源泉所得が対象国内源泉所得に該当することにつきその法人税の納税地の所轄税務署長(以下この条において「所轄税務署長」という。)の証明書の交付を受け、その証明書を当該国内源泉所得の支払をする者に提示した場合には、その証明書が効力を有している間に支払を受ける当該国内源泉所得については、適用しない。
前項に規定する外国法人で同項に規定する証明書の交付を受けたものが、その交付を受けた後、同項に規定する要件に該当しないこととなり、又は恒久的施設を有しないこととなつた場合には、その該当しないこととなつた日 又は有しないこととなつた日以後遅滞なく、 政令で定めるところにより、その旨を所轄税務署長に届け出るとともに、その証明書の提示先にその旨を通知しなければならない。
所轄税務署長は、第一項に規定する外国法人で同項に規定する証明書の交付を受けたものが、その交付を受けた後、同項に規定する要件に該当しないこととなり、又は恒久的施設を有しないこととなつたと認める場合には、当該証明書の交付を受けたものに対し、書面によりその旨を通知するものとする。
前項の場合において、同項に規定する通知を受けた者は、当該通知を受けた日以後遅滞なく、第一項に規定する証明書の提示先に当該通知を受けた旨を通知しなければならない。
所轄税務署長は、第二項の規定による届出があつた場合 又は第三項の規定により通知をした場合には、財務省令で定めるところにより、当該届出をした者 又は当該通知を受けた者の名称 その他の財務省令で定める事項を公示するものとする。
第一項に規定する証明書は、次に掲げる場合には、その効力を失う。
当該証明書につき所轄税務署長が定めた有効期限を経過したとき。
前項の規定による公示があつたとき。
第七条第一項第五号(外国法人の課税所得の範囲)、第百七十八条(外国法人に係る所得税の課税標準)及び第百七十九条(外国法人に係る所得税の税率)の規定は、外国法人である信託会社(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律により同法第一条第一項(兼営の認可)に規定する信託業務を営む同項に規定する金融機関を含む。次項において「外国信託会社」という。)が、その引き受けた第百七十六条第一項(信託財産に係る利子等の課税の特例)に規定する証券投資信託の信託財産に属する同項に規定する公社債等につき第百六十一条第一項第八号(同号ハを除く。)又は第九号(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得の支払をする者の備え付ける帳簿に、当該公社債等が当該信託財産に属する旨 その他 財務省令で定める事項の登載を受けている場合には、当該公社債等についてその登載を受けている期間内に支払われる当該国内源泉所得については、適用しない。
第七条第一項第五号、第百七十八条 及び第百七十九条の規定は、外国信託会社が、その引き受けた第百七十六条第二項に規定する退職年金等信託の信託財産に属する同項に規定する公社債等につき第百六十一条第一項第八号(同号ハを除く。)、第九号 又は第十六号に掲げる国内源泉所得の支払をする者の備え付ける帳簿に、当該公社債等が当該信託財産に属する旨 その他財務省令で定める事項の登載を受けている場合には、当該公社債等についてその登載を受けている期間内に支払われる当該国内源泉所得については、適用しない。
外国法人がその引き受けた集団投資信託(第百七十六条第三項に規定する集団投資信託をいう。以下この条において同じ。)の信託財産について納付した所得税(当該所得税の課せられた収益を分配するとしたならば当該収益の分配につき次条 又は第二百十二条(源泉徴収義務)の規定により所得税を徴収されるべきこととなるものに対応する部分(第九条第一項第十一号(非課税所得)に掲げるもののみに対応する部分を除く。)に限り、第百七十六条第三項に規定する外国の法令により課される所得税に相当する税で政令で定めるものを含む。次項において同じ。)の額は、政令で定めるところにより、当該集団投資信託の収益の分配に係る所得税の額から控除する。
前項の規定により控除すべき集団投資信託の信託財産について納付した所得税の額は、当該集団投資信託の収益の分配の額の計算上、当該収益の分配の額に加算する。
前項に定めるもののほか、第三項の外国法人が集団投資信託の収益の分配の支払を受ける者に行う通知に関する事項、その者が第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書に記載する同項第三号に掲げる所得税の額から控除する同項第四号に規定する源泉徴収税額に関する事項 その他第三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。