所得税法

# 昭和四十年法律第三十三号 #

第六章 期限後申告及び修正申告等の特例

分類 法律
カテゴリ   国税
@ 施行日 : 令和四年十月一日 ( 2022年 10月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第七十一号による改正
最終編集日 : 2025年 04月09日 00時19分


1項

国外転出をする場合の譲渡所得等の特例)に規定する国外転出の日の属する年分の所得税につき確定申告書を提出し、又は決定を受けた者(その相続人を含む。)は、当該確定申告書 又は決定に係る年分の総所得金額のうちに本文(の規定により適用する場合を含む。)の規定の適用があるに規定する有価証券等に係る譲渡所得等の金額が含まれていることにより、当該国外転出の日の属する年分の所得税につき 又は修正申告)の事由が生じた場合には、に掲げる場合に該当することとなつた日から四月以内に限り、税務署長に対し、修正申告書を提出することができる。

2項

前項の規定による修正申告書の提出があつた場合におけるの規定の適用については、

国税の更正、決定等の期間制限)中
法定申告期限」とあり、
及び国税の徴収権の消滅時効)中
法定納期限」とあるのは、
所得税法第百五十一条の二第一項国外転出をした者が帰国をした場合等の修正申告の特例)の規定により修正申告書を提出した日」と

する。

1項

贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例)に規定する有価証券等 又はに規定する未決済信用取引等 若しくはに規定する未決済デリバティブ取引に係る契約を贈与、相続 又は遺贈により非居住者に移転をした日の属する年分の所得税につき確定申告書を提出し、又は決定を受けた者(その相続人を含む。)は、当該確定申告書 又は決定に係る年分の総所得金額のうちに前段(の規定により適用する場合を含む。)の規定の適用がある当該有価証券等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額 若しくは雑所得の金額、当該未決済信用取引等の決済による事業所得の金額 若しくは雑所得の金額 又は当該未決済デリバティブ取引の決済による事業所得の金額 若しくは雑所得の金額が含まれていることにより、当該贈与の日 又は相続の開始の日の属する年分の所得税につき 又は修正申告)の事由が生じた場合には、に掲げる場合に該当することとなつた日から四月以内に限り、税務署長に対し、修正申告書を提出することができる。

2項

前項の規定による修正申告書の提出があつた場合におけるの規定の適用については、

国税の更正、決定等の期間制限)中
法定申告期限」とあり、
及び国税の徴収権の消滅時効)中
法定納期限」とあるのは、
所得税法第百五十一条の三第一項非居住者である受贈者等が帰国をした場合等の修正申告の特例)の規定により修正申告書を提出した日」と

する。

1項

居住者が相続 又は遺贈により取得した国外転出をする場合の譲渡所得等の特例)に規定する有価証券等の譲渡をした場合において、当該譲渡の日以後に当該相続 又は遺贈に係る被相続人の当該相続の開始の日の属する年分の所得税につき、本文(の規定により適用する場合を含む。次項において同じ。)若しくは前段(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例)(の規定により適用する場合を含む。次項において同じ。)の規定の適用があつたこと 又は遺産分割等があつた場合の修正申告の特例)の規定による修正申告書の提出 若しくは遺産分割等があつた場合の更正の請求の特例)の規定による更正の請求に基づく更正(当該請求に対する処分に係る不服申立て又は訴えについての決定 若しくは裁決 又は判決を含む。以下 この項次項 及び相続により取得した有価証券等の取得費の額に変更があつた場合等の更正の請求の特例)において同じ。)があつたことにより、次の各号に掲げる場合に該当し、かつ、当該居住者の当該譲渡の日の属する年分の所得税につき 又は修正申告)の事由が生じた場合には、当該居住者(その相続人を含む。)は、それぞれ次の各号に定める日から四月以内に、当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。

一 号

ただし書の規定の適用により当該有価証券等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額の計算上 必要経費 又は取得費として控除すべき金額が減少した場合

当該被相続人の所得税につき国外転出をした者が帰国をした場合等の修正申告の特例)の規定による修正申告書を提出した日 又は国外転出をした者が帰国をした場合等の更正の請求の特例)の規定による更正の請求に基づく更正があつた日

二 号

第六十条の三第四項ただし書の規定の適用があつたこと 又は同項本文の規定が適用されないこととなつたことにより、当該有価証券等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額 又は雑所得の金額の計算上必要経費 又は取得費として控除すべき金額が減少した場合

当該被相続人の所得税につき 若しくはの規定による修正申告書を提出した日 又は非居住者である受贈者等が帰国をした場合等の更正の請求の特例)若しくはの規定による更正の請求に基づく更正があつた日

2項

居住者が相続 又は遺贈によりその契約の移転を受けたに規定する未決済信用取引等 又はに規定する未決済デリバティブ取引の決済をした場合において、当該決済の日以後に当該相続 又は遺贈に係る被相続人の当該相続の開始の日の属する年分の所得税につき、本文 若しくは前段の規定の適用があつたこと 又はの規定による修正申告書の提出 若しくはの規定による更正の請求に基づく更正があつたことにより、次の各号に掲げる場合に該当し、かつ、当該居住者の当該決済の日の属する年分の所得税につき 又はの事由が生じた場合には、当該居住者(その相続人を含む。)は、それぞれ次の各号に定める日から四月以内に、当該決済の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。

一 号

ただし書の規定の適用により当該未決済信用取引等又は未決済デリバティブ取引の決済による事業所得の金額 又は雑所得の金額の計算上 減算すべき利益の額に相当する金額が減少した場合

当該被相続人の所得税につきの規定による修正申告書を提出した日 又はの規定による更正の請求に基づく更正があつた日

二 号

ただし書の規定の適用があつたこと 又は本文の規定が適用されないこととなつたことにより、当該未決済信用取引等 又は未決済デリバティブ取引の決済による事業所得の金額 又は雑所得の金額の計算上 減算すべき利益の額に相当する金額が減少した場合

当該被相続人の所得税につき 若しくはの規定による修正申告書を提出した日 又は 若しくはの規定による更正の請求に基づく更正があつた日

3項

第一項各号 又は前項各号に掲げる場合に該当することとなつた場合において、 修正申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、当該申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額 その他の事項につき更正を行う。

4項

第一項 又は第二項の規定による修正申告書 及び前項の更正に対するの規定の適用については、次に定めるところによる。

一 号

当該修正申告書で第一項 又は第二項に規定する提出期限内に提出されたものについては、修正申告の効力)の規定を適用する場合を除き、 これを期限内申告)に規定する期限内申告書とみなす。

二 号

当該修正申告書で第一項 又は第二項に規定する提出期限後に提出されたもの及び当該更正については、

国税の納付義務の確定等)の規定中
法定申告期限」とあり、
及び「法定納期限」とあるのは
所得税法第百五十一条の四第一項 又は第二項相続により取得した有価証券等の取得費の額に変更があつた場合等の修正申告の特例)に規定する修正申告書の提出期限」と、

延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)中
期限内申告書」とあるのは
定義)に規定する確定申告書」と、


期限内申告書 又は期限後申告書」とあるのは
所得税法第百五十一条の四第一項 又は第二項相続により取得した有価証券等の取得費の額に変更があつた場合等の修正申告の特例)の規定による修正申告書」と、

及び過少申告加算税)中
期限内申告書」とあるのは
定義)に規定する確定申告書」と

する。

三 号

及び無申告加算税)の規定は、前号に規定する修正申告書 及び更正には、適用しない

1項

年の中途で死亡した場合の確定申告)の規定による申告書の提出期限後に生じたに規定する遺産分割等の事由(以下この条において「遺産分割等の事由」という。)により贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例)の規定が適用されたため新たにの規定による申告書を提出すべき要件に該当することとなつた居住者の相続人は、当該遺産分割等の事由が生じた日から四月以内に、当該居住者の死亡の日の属する年分の期限後申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該期限後申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。

2項

遺産分割等の事由が生じたことによりの規定が適用されたため新たにの規定による申告書を提出することができる要件に該当することとなつた居住者の相続人は、当該遺産分割等の事由が生じた後に、当該居住者の死亡の日の属する年分のの規定による申告書を提出することができる。

3項

の規定による申告書の提出期限後に生じた遺産分割等の事由によりの規定が適用されたため新たにの規定による申告書を提出することができる要件に該当することとなつた居住者の相続人は、当該居住者の死亡の日の属する年分の期限後申告書を提出することができる。

4項

第一項の規定により期限後申告書を提出すべき者が当該期限後申告書を提出しなかつた場合には、納税地の所轄税務署長は、当該期限後申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額 その他の事項につき決定を行う。

5項

第一項の規定による期限後申告書 及び前項の決定に対するの規定の適用については、次に定めるところによる。

一 号

当該期限後申告書で第一項に規定する提出期限内に提出されたものについては、これを期限内申告)に規定する期限内申告書とみなす。

二 号

当該期限後申告書で第一項に規定する提出期限後に提出されたもの及び当該決定については、

国税の納付義務の確定等)の規定中
法定申告期限」とあり、
及び「法定納期限」とあるのは、
所得税法第百五十一条の五第一項遺産分割等があつた場合の期限後申告等の特例)に規定する期限後申告書の提出期限」と

する。

6項

第一項から 第三項までの規定による申告書を提出することによる還付金の国に対する請求権は、遺産分割等の事由が生じた日から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。

1項

相続の開始の日の属する年分の所得税につき贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例)の規定の適用を受けた居住者について生じた次に掲げる事由(以下 この項において「遺産分割等の事由」という。)により、非居住者に移転した相続 又は遺贈に係るに規定する有価証券等 又はに規定する未決済信用取引等 若しくはに規定する未決済デリバティブ取引に係る契約(第一号において「対象資産」という。)が増加し、又は減少したことに基因して、当該居住者の当該相続の開始の日の属する年分の所得税につき 又は修正申告)の事由が生じた場合には、その相続人は、当該遺産分割等の事由が生じた日から四月以内に、当該相続の開始の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。

一 号

相続 又は遺贈に係る対象資産について明治二十九年法律第八十九号)(寄与分)を除く)の規定による相続分 又は包括遺贈の割合に従つて非居住者に移転があつたものとしての規定の適用がされていた場合において、その後 当該対象資産の分割が行われ、当該分割により非居住者に移転した対象資産が当該相続分又は包括遺贈の割合に従つて非居住者に移転したものとされた対象資産と異なることとなつたこと。

二 号

認知の訴え) 又は推定相続人の廃除等)の規定による認知、相続人の廃除又は その取消しに関する裁判の確定、相続回復請求権)に規定する相続の回復、相続の承認 及び放棄の撤回 及び取消し)の規定による相続の放棄の取消しその他の事由により相続人に異動を生じたこと。

三 号

遺贈に係る遺言書が発見され、又は遺贈の放棄があつたこと。

四 号

前三号に規定する事由に準ずるものとして政令で定める事由が生じたこと。

2項

前項の規定に該当することとなつた場合において、 修正申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、当該申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額 その他の事項につき更正を行う。

3項

相続により取得した有価証券等の取得費の額に変更があつた場合等の修正申告の特例)の規定は、第一項の規定による修正申告書 又は前項の更正について準用する。


この場合において、

及び
第一項 又は第二項に規定する提出期限」とあるのは
第百五十一条の六第一項遺産分割等があつた場合の修正申告の特例)に規定する提出期限」と、


第百五十一条の四第一項 又は第二項(相続により取得した有価証券等の取得費の額に変更があつた場合等の修正申告の特例)」とあるのは
第百五十一条の六第一項遺産分割等があつた場合の修正申告の特例)」と

読み替えるものとする。