この法律は、議会制民主政治における政党の機能の重要性にかんがみ、国が政党に対し政党交付金による助成を行うこととし、このために必要な政党の要件、政党の届出 その他政党交付金の交付に関する手続を定めるとともに、その使途の報告 その他必要な措置を講ずることにより、政党の政治活動の健全な発達の促進 及びその公明と公正の確保を図り、もって民主政治の健全な発展に寄与することを目的とする。
政党助成法
第一章 総則
この法律において「政党」とは、政治団体(政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)第三条第一項に規定する政治団体をいう。以下同じ。)のうち、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
当該政治団体に所属する衆議院議員 又は参議院議員を五人以上有するもの
前号の規定に該当する政治団体に所属していない衆議院議員 又は参議院議員を有するもので、直近において行われた衆議院議員の総選挙(以下単に「総選挙」という。)における小選挙区選出議員の選挙 若しくは比例代表選出議員の選挙 又は直近において行われた参議院議員の通常選挙(以下単に「通常選挙」という。)若しくは当該通常選挙の直近において行われた通常選挙における比例代表選出議員の選挙 若しくは選挙区選出議員の選挙における当該政治団体の得票総数が当該選挙における有効投票の総数の百分の二以上であるもの
前項各号の規定は、他の政党(政治資金規正法第六条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により政党である旨の届出をしたものに限る。)に所属している衆議院議員 又は参議院議員が所属している政治団体については、適用しない。
国は、この法律の定めるところにより、政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律(平成六年法律第百六号。以下「法人格付与法」という。)第四条第一項の規定による法人である政党に対して、政党交付金を交付する。
政党交付金は、議員数割(政党に所属する衆議院議員 及び参議院議員の数に応じて交付される政党交付金をいう。以下同じ。) 及び得票数割(総選挙の小選挙区選出議員の選挙 及び比例代表選出議員の選挙 並びに通常選挙の比例代表選出議員の選挙 及び選挙区選出議員の選挙における政党の得票総数に応じて交付される政党交付金をいう。以下同じ。)とする。
国は、政党の政治活動の自由を尊重し、政党交付金の交付に当たっては、条件を付し、又は その使途について制限してはならない。
政党は、政党交付金が国民から徴収された税金 その他の貴重な財源で賄われるものであることに特に留意し、その責任を自覚し、その組織 及び運営については民主的かつ公正なものとするとともに、国民の信頼にもとることのないように、政党交付金を適切に使用しなければならない。