昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)

# 昭和二十二年法律第五十四号 #
略称 : 独禁法  独占禁止法 

第十一章 罰則

分類 法律
カテゴリ   産業通則
@ 施行日 : 令和六年六月十九日 ( 2024年 6月19日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第五十八号による改正
最終編集日 : 2024年 09月11日 12時31分


1項

次の各号いずれかに該当するものは、五年以下の懲役 又は五百万円以下の罰金に処する。

一 号

第三条の規定に違反して私的独占 又は不当な取引制限をした者

二 号

第八条第一号の規定に違反して一定の取引分野における競争を実質的に制限したもの

○2項

前項の未遂罪は、罰する。

1項

次の各号いずれかに該当するものは、二年以下の懲役 又は三百万円以下の罰金に処する。

一 号

第六条 又は第八条第二号の規定に違反して不当な取引制限に該当する事項を内容とする国際的協定 又は国際的契約をしたもの

二 号

第八条第三号 又は第四号の規定に違反したもの

三 号

排除措置命令 又は競争回復措置命令が確定した後においてこれに従わないもの

1項

第十一条第一項の規定に違反して株式を取得し、若しくは所有し、若しくは同条第二項の規定に違反して株式を所有した者 又はこれらの規定による禁止 若しくは制限につき第十七条の規定に違反した者は、一年以下の懲役 又は二百万円以下の罰金に処する。

1項

次の各号いずれかに該当する者は、二百万円以下の罰金に処する。

一 号

第九条第四項の規定に違反して報告書を提出せず、又は虚偽の記載をした報告書を提出した者

二 号

第九条第七項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の記載をした届出書を提出した者

三 号

第十条第二項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の記載をした届出書を提出した者

四 号

第十条第八項の規定に違反して株式の取得をした者

五 号

第十五条第二項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の記載をした届出書を提出した者

六 号

第十五条第三項において読み替えて準用する第十条第八項の規定に違反して合併による設立 又は変更の登記をした者

七 号

第十五条の二第二項 及び第三項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の記載をした届出書を提出した者

八 号

第十五条の二第四項において読み替えて準用する第十条第八項の規定に違反して共同新設分割による設立の登記 又は吸収分割による変更の登記をした者

九 号

第十五条の三第二項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の記載をした届出書を提出した者

十 号

第十五条の三第三項において読み替えて準用する第十条第八項の規定に違反して共同株式移転による設立の登記をした者

十一 号

第十六条第二項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の記載をした届出書を提出した者

十二 号

第十六条第三項において読み替えて準用する第十条第八項の規定に違反して第十六条第一項第一号 又は第二号に該当する行為をした者

十三 号

第二十三条第六項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の記載をした届出書を提出した者

1項

第八十九条から第九十一条までの罪を犯した者には、情状により、懲役 及び罰金を併科することができる。

1項

第三十九条の規定に違反した者は、一年以下の懲役 又は百万円以下の罰金に処する。

1項

次の各号いずれかに該当する者は、一年以下の懲役 又は三百万円以下の罰金に処する。

一 号

第四十七条第一項第一号 又は第二項の規定による事件関係人 又は参考人に対する処分に違反して出頭せず、陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者

二 号

第四十七条第一項第二号 又は第二項の規定による鑑定人に対する処分に違反して出頭せず、鑑定をせず、又は虚偽の鑑定をした者

三 号

第四十七条第一項第三号 又は第二項の規定による物件の所持者に対する処分に違反して物件を提出しない者

四 号

第四十七条第一項第四号 又は第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者

1項

第四十条の規定による処分に違反して出頭せず、報告、情報 若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告、情報 若しくは資料を提出した者は、三百万円以下の罰金に処する。

1項

秘密保持命令に違反した者は、五年以下の懲役 若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

○2項

前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

○3項

第一項の罪は、日本国外において同項の罪を犯した者にも適用する。

1項

法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務 又は財産に関して、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人 又は人に対しても、当該各号に定める罰金刑を科する。

一 号

第八十九条

五億円以下の罰金

二 号

第九十条第三号第七条第一項 又は第八条の二第一項 若しくは第三項の規定による命令(第三条 又は第八条第一号の規定に違反する行為の差止めを命ずる部分に限る)に違反した場合を除く

三億円以下の罰金

三 号

第九十四条

二億円以下の罰金

四 号

第九十条第一号第二号 若しくは第三号第七条第一項 又は第八条の二第一項 若しくは第三項の規定による命令(第三条 又は第八条第一号の規定に違反する行為の差止めを命ずる部分に限る)に違反した場合に限る)、第九十一条第九十一条の二 又は第九十四条の二

各本条の罰金刑

○2項

法人でない団体の代表者、管理人、代理人、使用人 その他の従業者がその団体の業務 又は財産に関して、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その団体に対しても、当該各号に定める罰金刑を科する。

一 号

第八十九条

五億円以下の罰金

二 号

第九十条第三号第七条第一項 又は第八条の二第一項 若しくは第三項の規定による命令(第三条 又は第八条第一号の規定に違反する行為の差止めを命ずる部分に限る)に違反した場合を除く

三億円以下の罰金

三 号

第九十四条

二億円以下の罰金

四 号

第九十条第一号第二号 若しくは第三号第七条第一項 又は第八条の二第一項 若しくは第三項の規定による命令(第三条 又は第八条第一号の規定に違反する行為の差止めを命ずる部分に限る)に違反した場合に限る)又は第九十四条の二

各本条の罰金刑

○3項

法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務に関し、前条第一項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して三億円以下の罰金刑を、その人に対して同項の罰金刑を科する。

○4項

第一項 又は第二項の規定により第八十九条の違反行為につき法人 若しくは人 又は団体に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同条の罪についての時効の期間による。

○5項

第二項の場合においては、代表者 又は管理人が、その訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人 又は被疑者とする場合の訴訟行為に関する刑事訴訟法の規定を準用する。

○6項

第三項の規定により前条第一項の違反行為につき法人 又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同項の罪についての時効の期間による。

1項

第八十九条第一項第一号第九十条第一号 若しくは第三号 又は第九十一条の違反があつた場合においては、その違反の計画を知り、その防止に必要な措置を講ぜず、又はその違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた当該法人(第九十条第一号 又は第三号の違反があつた場合における当該法人で事業者団体に該当するものを除く)の代表者に対しても、各本条の罰金刑を科する。

1項

第八十九条第一項第二号 又は第九十条の違反があつた場合においては、その違反の計画を知り、その防止に必要な措置を講ぜず、又はその違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた当該事業者団体の理事その他の役員 若しくは管理人又はその構成事業者(事業者の利益のためにする行為を行う役員、従業員、代理人 その他の者が構成事業者である場合には、当該事業者を含む。)に対しても、それぞれ各本条の罰金刑を科する。

○2項

前項の規定は、同項に掲げる事業者団体の理事 その他の役員 若しくは管理人 又はその構成事業者が法人 その他の団体である場合においては、当該団体の理事 その他の役員 又は管理人に、これを適用する。

1項

裁判所は、十分な理由があると認めるときは、第八十九条第一項第二号又は第九十条に規定する刑の言渡しと同時に、事業者団体の解散を宣告することができる。

○2項

前項の規定により解散が宣告された場合には、他の法令の規定 又は定款 その他の定めにかかわらず、事業者団体は、その宣告により解散する。

1項

第八十九条から第九十一条までの罪は、公正取引委員会の告発を待つて、これを論ずる。

○2項

前項の告発は、文書をもつてこれを行う。

○3項

公正取引委員会は、第一項の告発をするに当たり、その告発に係る犯罪について、前条第一項 又は第百条第一項第一号の宣告をすることを相当と認めるときは、その旨を前項の文書に記載することができる。

○4項

第一項の告発は、公訴の提起があつた後は、これを取り消すことができない

1項

排除措置命令に違反したものは、五十万円以下の過料に処する。


ただし、その行為につき刑を科するべきときは、この限りでない。

1項

第七十条の四第一項の規定による裁判に違反したものは、三十万円以下の過料に処する。

1項

第八十九条 又は第九十条の場合において、裁判所は、情状により、刑の言渡しと同時に、次に掲げる宣告をすることができる。


ただし第一号の宣告をするのは、その特許権 又は特許発明の専用実施権 若しくは通常実施権が、犯人に属している場合に限る

一 号

違反行為に供せられた特許権の特許又は特許発明の専用実施権若しくは通常実施権は取り消されるべき旨

二 号

判決確定後六月以上三年以下の期間、政府との間に契約をすることができない旨

○2項

前項第一号の宣告をした判決が確定したときは、裁判所は、判決の謄本を特許庁長官に送付しなければならない。

○3項

前項の規定による判決の謄本の送付があつたときは、特許庁長官は、その特許権の特許 又は特許発明の専用実施権 若しくは通常実施権を取り消さなければならない。