民事訴訟法

# 平成八年法律第百九号 #
略称 : 民訴法 

第三章 抗告

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和六年三月一日 ( 2024年 3月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第四十八号による改正
最終編集日 : 2024年 07月31日 09時08分


1項

口頭弁論を経ないで訴訟手続に関する申立てを却下した決定 又は命令に対しては、抗告をすることができる。

2項

決定 又は命令により裁判をすることができない事項について決定 又は命令がされたときは、これに対して抗告をすることができる。

1項

受命裁判官 又は受託裁判官の裁判に対して不服がある当事者は、受訴裁判所に異議の申立てをすることができる。


ただし、その裁判が受訴裁判所の裁判であるとした場合に抗告をすることができるものであるときに限る

2項

抗告は、前項の申立てについての裁判に対してすることができる。

3項

最高裁判所 又は高等裁判所が受訴裁判所である場合における第一項の規定の適用については、

同項ただし書中
受訴裁判所」とあるのは、
「地方裁判所」と

する。

1項

抗告裁判所の決定に対しては、その決定に憲法の解釈の誤りがあること その他憲法の違反があること、又は決定に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があることを理由とするときに限り、更に抗告をすることができる。

1項

抗告 及び抗告裁判所の訴訟手続には、その性質に反しない限り、第一章の規定を準用する。


ただし前条の抗告 及びこれに関する訴訟手続には、前章の規定中 第二審 又は第一審の終局判決に対する上告 及び その上告審の訴訟手続に関する規定を準用する。

1項

即時抗告は、裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内にしなければならない。

1項

原裁判をした裁判所 又は裁判長は、抗告を理由があると認めるときは、その裁判を更正しなければならない。

1項

抗告は、即時抗告に限り、執行停止の効力を有する。

2項

抗告裁判所 又は原裁判をした裁判所 若しくは裁判官は、抗告について決定があるまで、原裁判の執行の停止 その他必要な処分を命ずることができる。

1項

抗告裁判所は、抗告について口頭弁論をしない場合には、抗告人 その他の利害関係人を審尋することができる。

1項

地方裁判所 及び簡易裁判所の決定 及び命令で不服を申し立てることができないもの 並びに高等裁判所の決定 及び命令に対しては、その裁判に憲法の解釈の誤りがあること その他憲法の違反があることを理由とするときに、最高裁判所に特に抗告をすることができる。

2項

前項の抗告は、裁判の告知を受けた日から五日の不変期間内にしなければならない。

3項

第一項の抗告 及びこれに関する訴訟手続には、その性質に反しない限り、第三百二十七条第一項の上告 及び その上告審の訴訟手続に関する規定 並びに第三百三十四条第二項の規定を準用する。

1項

高等裁判所の決定 及び命令(第三百三十条の抗告 及び次項の申立てについての決定 及び命令を除く)に対しては、前条第一項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。


ただし、その裁判が地方裁判所の裁判であるとした場合に抗告をすることができるものであるときに限る

2項

前項の高等裁判所は、同項の裁判について、最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院 又は上告裁判所 若しくは抗告裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある場合 その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、申立てにより、決定で、抗告を許可しなければならない。

3項

前項の申立てにおいては、前条第一項に規定する事由を理由とすることはできない

4項

第二項の規定による許可があった場合には、第一項の抗告があったものとみなす。

5項

最高裁判所は、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときは、原裁判を破棄することができる。

6項

第三百十三条第三百十五条 及び前条第二項の規定は第二項の申立てについて、第三百十八条第三項の規定は第二項の規定による許可をする場合について、同条第四項後段 及び前条第三項の規定は第二項の規定による許可があった場合について準用する。