民法

# 明治二十九年法律第八十九号 #

第二款 縁組の無効及び取消し

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和六年五月二十四日 ( 2024年 5月24日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第三十三号による改正
最終編集日 : 2024年 10月25日 21時20分

1項

縁組は、次に掲げる場合に限り、無効とする。

一 号

人違い その他の事由によって当事者間に縁組をする意思がないとき。

二 号

当事者が縁組の届出をしないとき。


ただし、その届出が第七百九十九条において準用する第七百三十九条第二項に定める方式を欠くだけであるときは、縁組は、そのためにその効力を妨げられない。

1項

縁組は、次条から第八百八条までの規定によらなければ、取り消すことができない

1項

第七百九十二条の規定に違反した縁組は、養親 又はその法定代理人から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。


ただし、養親が、二十歳に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

1項

第七百九十三条の規定に違反した縁組は、各当事者 又はその親族から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。

1項

第七百九十四条の規定に違反した縁組は、養子 又はその実方の親族から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。


ただし、管理の計算が終わった後、養子が追認をし、又は六箇月を経過したときは、この限りでない。

2項

前項ただし書の追認は、養子が、成年に達し、又は行為能力を回復した後にしなければ、その効力を生じない。

3項

養子が、成年に達せず、又は行為能力を回復しない間に、管理の計算が終わった場合には、第一項ただし書の期間は、養子が、成年に達し、又は行為能力を回復した時から起算する。

1項

第七百九十六条の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。


ただし、その者が、縁組を知った後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

2項

詐欺 又は強迫によって第七百九十六条の同意をした者は、その縁組の取消しを家庭裁判所に請求することができる。


ただし、その者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

1項

第七百九十七条第二項の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。


ただし、その者が追認をしたとき、又は養子が十五歳に達した後六箇月を経過し、若しくは追認をしたときは、この限りでない。

2項

前条第二項の規定は、詐欺 又は強迫によって第七百九十七条第二項の同意をした者について準用する。

1項

第七百九十八条の規定に違反した縁組は、養子、その実方の親族 又は養子に代わって縁組の承諾をした者から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。


ただし、養子が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

1項

第七百四十七条 及び第七百四十八条の規定は、縁組について準用する。


この場合において、

第七百四十七条第二項中
三箇月」とあるのは、
六箇月」と

読み替えるものとする。

2項

第七百六十九条 及び第八百十六条の規定は、縁組の取消しについて準用する。