保護観察所の長は、保護観察処分少年の保護観察の開始に際し、法第五十二条第一項の規定により特別遵守事項を定めるときは、少年法第二十四条第一項第一号 又は同法第六十四条第一項第一号 若しくは第二号の保護処分をした家庭裁判所から、特別遵守事項に関する意見の通知を受け、その意見の範囲内で定めるものとする。
犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する規則
第三款 遵守事項
保護観察所の長は、前項に規定する場合のほか、法第五十二条第一項の規定により特別遵守事項を定め、又は変更するときは、前項の家庭裁判所に対し、定めようとする 又は変更しようとする特別遵守事項の内容を書面により示すとともに、必要な資料を提示して、当該特別遵守事項の内容に関する意見を求め、その意見の範囲内で特別遵守事項を定め、又は変更するものとする。
第四十二条第四項の規定は、保護観察所の長が、前項の規定により特別遵守事項を定め、又は変更する場合について準用する。
地方委員会は、法第五十二条第二項の規定により、少年院からの仮退院 又は仮釈放を許す旨の決定による釈放の時までに特別遵守事項を定め、又は変更するに当たり、当該決定の対象となる者が収容されている矯正施設の長 又は当該決定の対象となる者について法第八十二条第一項の規定による生活環境の調整を行う保護観察所の長から特別遵守事項に関する意見が表明されているときは、当該意見を考慮するものとする。
前項の矯正施設の長 又は保護観察所の長は、少年院からの仮退院 又は仮釈放を許す旨の決定による釈放の時までに、当該決定の対象とされた者について、特別遵守事項を定め、又は変更すべき事情が生じたと認めるときは、速やかに、当該決定をした地方委員会に対し、書面により、その旨 及びその内容を通知しなければならない。
地方委員会は、法第五十二条第二項の規定により特別遵守事項を定め、又は変更するに当たり、法第三十八条第一項の規定により被害者等の意見等を聴取しているときは、当該聴取した意見等を考慮するものとする。
保護観察所の長は、少年院仮退院者 又は仮釈放者について、特別遵守事項を定め、又は変更すべき事情が生じたと認めるときは、定めるべき 又は変更すべき特別遵守事項の内容を書面により示すとともに、必要な資料を提示して、法第五十二条第二項に規定する申出をするものとする。
第四十二条第四項の規定は、保護観察所の長が、前項の申出をする場合について準用する。
地方委員会は、保護観察付一部猶予者(仮釈放中の者を除く。)について、法第五十二条第四項の規定により、猶予期間中の保護観察における特別遵守事項を定め、又は変更するに当たり、その者が収容されている矯正施設の長 又は法第八十二条第一項の規定による生活環境の調整を行う保護観察所の長から猶予期間中の保護観察における特別遵守事項に関する意見が表明されているときは、当該意見を考慮するものとする。
前項の矯正施設の長 又は保護観察所の長は、保護観察付一部猶予者について、刑法第二十七条の二の規定による猶予の期間の開始(保護観察付一部猶予者が仮釈放を許す旨の決定を受けた者である場合は、釈放。第五十二条第八項 及び第九十九条の二第一項において準用する第八十一条の七第二項において同じ。)までの間に、猶予期間中の保護観察における特別遵守事項を定め、又は変更すべき事情が生じたと認めるときは、速やかに、その者を収容中の矯正施設の所在地を管轄する地方委員会に対し、書面により、その旨 及びその内容を通知しなければならない。
保護観察所の長は、仮釈放中の保護観察付一部猶予者について、猶予期間中の保護観察における特別遵守事項を定め、又は変更すべき事情が生じたと認めるときは、定めるべき 又は変更すべき特別遵守事項の内容を書面により示すとともに、必要な資料を提示して、法第五十二条第四項後段に規定する申出をするものとする。
前条第三項の規定は、地方委員会が、法第五十二条第四項の規定により特別遵守事項を定め、又は変更する場合について準用する。
第四十二条第四項の規定は、保護観察所の長が、第三項の申出をする場合について準用する。
保護観察所の長は、法第五十二条第五項の規定により特別遵守事項を定めるときは、刑法第二十五条の二第一項の規定により保護観察に付する旨の言渡しをした裁判所から、書面により特別遵守事項に関する意見の通知を受け、その意見の範囲内で定めるものとする。
保護観察所の長は、法第五十二条第六項の規定により特別遵守事項を定め、又は変更するときは、同項の地方裁判所、家庭裁判所 又は簡易裁判所に対し、定めようとする又は変更しようとする特別遵守事項の内容を書面により示し、これが不相当であるかどうかについての意見を求めるものとする。
第四十二条第四項の規定は、保護観察所の長が、法第五十二条第六項の規定により特別遵守事項を定め、又は変更する場合について準用する。
保護観察所の長は、次の各号のいずれかに該当するときは、法第五十三条第一項の規定による特別遵守事項の取消し 又は同条第二項 若しくは同条第四項に規定する申出をするものとする。
特別遵守事項(法第五十一条第二項第四号、第五号 及び第六号に掲げる事項を除く。)について、保護観察対象者の遵守の意欲 及び態度、遵守していると認める期間 その他の遵守の状況 並びに指導監督の状況等を考慮し、これを取り消しても、必要な指導監督を行うことについて支障がなく、保護観察対象者が健全な生活態度を保持することができると認めるとき。
前号に規定する場合のほか、特別遵守事項について、保護観察対象者の改善更生のために特に必要とは認められなくなったとき。
前項の規定による申出は、取り消すべき特別遵守事項 及びその理由を書面により示すとともに、必要な資料を提示してするものとする。
法第五十三条第二項 又は同条第四項の決定(保護観察所の長の申出による場合に限る。)は、第一項の規定による申出を相当と認めるときにするものとする。
第一項 又は前項の規定による特別遵守事項の取消しは、当該取消しに係る特別遵守事項の内容を法第五十六条第一項の規定により生活行動指針として定めることを妨げない。
保護観察所の長は、第一項 又は第三項の規定による特別遵守事項の取消しがあったときは、速やかに、保護観察対象者に対し、書面により、その旨を通知しなければならない。
遵守すべき期間が定められている特別遵守事項について当該期間が満了したとき その他その性質上一定の事実が生ずるまでの間 遵守すべきこととされる特別遵守事項について当該事実が生じたときも、同様とする。
第五十条第一項の規定は、地方委員会が、少年院からの仮退院 又は仮釈放を許す旨の決定による釈放の時までに特別遵守事項を取り消す場合について、同条第二項の規定は、同項の矯正施設の長 又は保護観察所の長が、少年院からの仮退院 又は仮釈放を許す旨の決定による釈放の時までに、当該決定の対象とされた者について特別遵守事項を取り消すべき事情が生じたと認める場合について、同条第三項の規定は、地方委員会が、法第五十三条第二項の規定により特別遵守事項を取り消す場合について、それぞれ準用する。
第四十二条第四項の規定は、保護観察所の長が、法第五十三条第一項の規定により特別遵守事項を取り消し、又は同条第二項 若しくは第四項に規定する申出をする場合について準用する。
第五十条第三項 及び第五十条の二第一項の規定は、法第五十三条第四項の規定により刑法第二十七条の二の規定による猶予の期間の開始までの間に特別遵守事項を取り消す場合について、第五十条の二第二項の規定は、刑法第二十七条の二の規定による猶予の期間の開始までの間に保護観察付一部猶予者につき定められている猶予期間中の保護観察における特別遵守事項を取り消すべき事情が生じたと認める場合について、それぞれ準用する。
保護観察所の長は、保護観察処分少年 又は保護観察付執行猶予者に対し、法第五十四条第一項の規定により一般遵守事項の内容を記載した書面を交付するときは、遵守事項を遵守することの重要性について自覚を促すため、これを遵守する旨の誓約をすることを求めるものとする。
保護観察対象者に対し、法第五十五条第一項本文の規定により特別遵守事項の内容を記載した書面を交付するときも、同様とする。
前項の規定は、矯正施設の長が、法第五十四条第二項の規定により一般遵守事項の内容を記載した書面を交付する場合 及び法第五十五条第二項本文の規定により特別遵守事項の内容を記載した書面を交付する場合について準用する。