獣医師でなければ、飼育動物(牛、馬、めん羊、山羊、豚、犬、猫、鶏、うずらその他獣医師が診療を行う必要があるものとして政令で定めるものに限る。)の診療を業務としてはならない。
獣医師法
第四章 業務
獣医師は、自ら診察しないで診断書を交付し、若しくは劇毒薬、生物学的製剤 その他農林水産省令で定める医薬品の投与 若しくは処方 若しくは再生医療等製品(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第九項に規定する再生医療等製品をいい、農林水産省令で定めるものに限る。第二十九条第二号において同じ。)の使用 若しくは処方をし、自ら出産に立ち会わないで出生証明書 若しくは死産証明書を交付し、又は自ら検案しないで検案書を交付してはならない。
ただし、診療中 死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。
診療を業務とする獣医師は、診療を求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
診療し、出産に立ち会い、又は検案をした獣医師は、診断書、出生証明書、死産証明書 又は検案書の交付を求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
獣医師は、飼育動物の診療をしたときは、その飼育者に対し、飼育に係る衛生管理の方法 その他飼育動物に関する保健衛生の向上に必要な事項の指導をしなければならない。
獣医師は、診療をした場合には、診療に関する事項を診療簿に、検案をした場合には、検案に関する事項を検案簿に、遅滞なく記載しなければならない。
獣医師は、前項の診療簿 及び検案簿を三年以上で農林水産省令で定める期間保存しなければならない。
農林水産大臣 又は都道府県知事は、必要と認めるときは、その職員に、獣医師について、診療簿 及び検案簿(これらの作成 又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成 又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査させることができる。
都道府県知事は、農林水産省令で定めるところにより、前項の規定により得た検査の結果を農林水産大臣に報告しなければならない。
第三項の規定により検査する場合には、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
獣医師は、農林水産省令で定める二年ごとの年の十二月三十一日現在における氏名、住所 その他農林水産省令で定める事項を、当該年の翌年一月三十一日までに、その住所地を管轄する都道府県知事を経由して、農林水産大臣に届け出なければならない。
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定 又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。