総合法律支援法

# 平成十六年法律第七十四号 #

第二節 組織

分類 法律
カテゴリ   司法
@ 施行日 : 令和四年十一月一日 ( 2022年 11月1日 )
@ 最終更新 : 令和二年法律第三十三号による改正
最終編集日 : 2024年 04月26日 21時43分


第一款 役員及び職員

1項

支援センターに、役員として、理事長 及び監事二人を置く。

2項

支援センターに、役員として、理事三人以内を置くことができる。

3項

支援センターに、役員として、前項の理事のほか、非常勤の理事一人を置くことができる。

1項

理事長は、支援センターを代表し、その業務を総理する。

2項

理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して支援センターの業務を掌理する。

3項

監事は、支援センターの業務を監査する。


この場合において、監事は、法務省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。

4項

監事は、いつでも、役員(監事を除く)及び職員に対して事務 及び事業の報告を求め、又は支援センターの業務 及び財産の状況の調査をすることができる。

5項

監事は、支援センターがこの法律 又は準用通則法第四十八条において準用する独立行政法人通則法平成十一年法律第百三号)をいう。以下同じ。)の規定による認可、承認、認定 及び届出に係る書類 並びに報告書 その他の法務省令で定める書類を法務大臣に提出しようとするときは、これらの書類を調査しなければならない。

6項

監事は、その職務を行うため必要があるときは、支援センターの子法人(支援センターがその経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)に対して事業の報告を求め、又はその子法人の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。

7項

前項の子法人は、正当な理由があるときは、同項の報告 又は調査を拒むことができる。

8項

監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長 又は法務大臣に意見を提出することができる。

9項

法務大臣は、前項の規定による監事の意見の提出があったときは、遅滞なく、その内容を最高裁判所に通知しなければならない。

10項

理事は、理事長の定めるところにより、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。


ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。

11項

前項ただし書の場合において、同項本文の規定により理事長の職務を代理し 又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。

1項

監事は、役員(監事を除く)が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又はこの法律 若しくは他の法令に違反する事実 若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を理事長に報告するとともに、法務大臣に報告しなければならない。

2項

法務大臣は、前項の規定による報告があったときは、遅滞なく、その内容を最高裁判所に通知しなければならない。

1項

理事長は、支援センターが行う事務 及び事業に関して高度な知識を有し、適切、公正かつ中立な業務の運営を行うことができる者(裁判官 若しくは検察官 又は任命前二年間にこれらであった者を除く)のうちから、法務大臣が任命する。

2項
監事は、法務大臣が任命する。
3項

法務大臣は、前二項の規定により理事長 又は監事を任命しようとするときは、あらかじめ、最高裁判所の意見を聴かなければならない。

4項

法務大臣は、第一項 又は第二項の規定により理事長 又は監事を任命しようとするときは、必要に応じ、公募(理事長 又は監事の職務の内容、勤務条件 その他必要な事項を公示して行う候補者の募集をいう。以下 この項において同じ。)の活用に努めなければならない。


公募によらない場合であっても、透明性を確保しつつ、候補者の推薦の求めその他の適任と認める者を任命するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

5項

理事は、第一項に規定する者のうちから、理事長が任命する。

6項

理事長は、前項の規定により理事を任命したときは、遅滞なく、法務大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない。

7項

法務大臣は、第一項 又は第二項の規定により理事長 又は監事を任命したときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。

1項

理事の任期は、二年とする。


ただし、補欠の理事の任期は、前任者の残任期間とする。

1項

法務大臣 又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が準用通則法第二十二条の規定により役員となることができない者に該当するに至ったときは、その役員を解任しなければならない。


理事長 又は理事が裁判官 又は検察官となったときも、同様とする。

2項

法務大臣 又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号いずれかに該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。

一 号

心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認められるとき。

二 号
職務上の義務違反があるとき。
3項

前項に規定するもののほか、法務大臣 又は理事長は、それぞれその任命に係る役員(監事を除く)の職務の執行が適当でないため支援センターの業務の実績が悪化した場合であって、その役員に引き続き当該職務を行わせることが適切でないと認めるときは、その役員を解任することができる。

4項

法務大臣は、前二項の規定により理事長 又は監事を解任しようとするときは、あらかじめ、最高裁判所の意見を聴かなければならない。

5項

法務大臣は、第一項から第三項までの規定により理事長 又は監事を解任したときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。

6項

理事長は、第二項 又は第三項の規定により理事を解任したときは、遅滞なく、法務大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない。

1項

支援センターの役員 及び職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。


その職を退いた後も、同様とする。

1項

支援センターの役員 及び職員は、刑法明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

1項

法務大臣は、準用通則法第五十条の二第二項の規定による届出があったときは、その届出に係る報酬 及び退職手当(次項において「報酬等」という。)の支給の基準を評価委員会に通知するものとする。

2項

評価委員会は、前項の規定による通知を受けたときは、その通知に係る報酬等の支給の基準が社会一般の情勢に適合したものであるかどうかについて、法務大臣に対し、意見を申し出ることができる。

第二款 審査委員会

1項

支援センターに、その業務の運営に関し特に弁護士 及び隣接法律専門職者の職務の特性に配慮して判断すべき事項について審議させるため、審査委員会を置く。

2項

審査委員会の委員(以下この条において「委員」という。)は、次に掲げる者(支援センターの役員 及び職員以外の者に限る)につき理事長が任命する。

一 号

最高裁判所の推薦する裁判官

一人

二 号

検事総長の推薦する検察官

一人

三 号

日本弁護士連合会の会長の推薦する弁護士

二人

四 号

優れた識見を有する者

五人

3項

委員の任期は、二年とする。

4項

第二十五条ただし書、第二十六条第二項第二十七条 及び第二十八条 並びに準用通則法第二十一条第四項の規定は、委員について準用する。

5項

理事長は、委員が支援センターの役員 若しくは職員となったとき、又は第二項第一号から第三号までに規定する資格を失ったときは、当該委員を解任しなければならない。

6項

理事長は、第四項において準用する第二十六条第二項の規定により裁判官、検察官 又は弁護士である委員を解任しようとするときは、あらかじめ、それぞれ最高裁判所、検事総長 又は日本弁護士連合会の会長の意見を聴かなければならない。

7項

理事長は、第四項において準用する第二十六条第二項の規定により裁判官、検察官 又は弁護士である委員を解任したときは、遅滞なく、その旨をそれぞれ最高裁判所、検事総長 又は日本弁護士連合会の会長に通知しなければならない。

8項

理事長は、次に掲げる事項について決定をしようとするときは、審査委員会の議決を経なければならない。

一 号

契約弁護士等(支援センターとの間で、次条に規定する支援センターの業務に関し、他人の法律事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人 及び隣接法律専門職者をいう。以下同じ。)の法律事務の取扱いについて苦情があった場合の措置 その他の当該契約に基づき契約弁護士等に対してとる措置に関する事項(あらかじめ、審査委員会が軽微なものとしてその議決を経ることを要しないものとして定めたものを除く

二 号

第三十五条第一項に規定する法律事務取扱規程の作成 及び変更に関する事項

9項

審査委員会に委員長を置き、委員の互選によってこれを定める。

10項

委員長は、審査委員会を主宰する。