支援センターは、次に掲げる業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。
総合法律支援法
第四節 財務及び会計
第三十条第一項第六号 及び第九号の業務 並びにこれらに附帯する業務
前号に掲げる業務以外の業務
支援センターは、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書、利益の処分 又は損失の処理に関する書類 その他法務省令で定める書類 及びこれらの附属明細書(以下「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に法務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
支援センターは、前項の規定により財務諸表を法務大臣に提出するときは、これに法務省令で定めるところにより作成した当該事業年度の事業報告書 及び予算の区分に従い作成した決算報告書 並びに財務諸表 及び決算報告書に関する監査報告 及び会計監査報告を添付しなければならない。
法務大臣は、第一項の規定により財務諸表を承認しようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。
支援センターは、第一項の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表 並びに第二項の事業報告書、決算報告書 並びに監査報告 及び会計監査報告を、各事務所に備えて置き、法務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
支援センターは、第一項の附属明細書 その他法務省令で定める書類については、前項の規定による公告に代えて、次に掲げる方法のいずれかにより公告することができる。
時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
電子公告(電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であって法務省令で定めるものにより不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって法務省令で定めるものをとる公告の方法をいう。次項において同じ。)
支援センターが前項の規定により電子公告による公告をする場合には、第四項の法務省令で定める期間、継続して当該公告をしなければならない。
支援センターは、第四十三条に掲げるそれぞれの勘定において、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
ただし、同条第二号に掲げる業務に係る勘定において、第三項の規定により同項の使途に充てる場合は、この限りでない。
支援センターは、第四十三条に掲げるそれぞれの勘定において、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
支援センターは、第四十三条第二号に掲げる業務に係る勘定において、第一項に規定する残余があるときは、法務大臣の承認を受けて、その残余の額の全部 又は一部を第四十一条第一項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの。以下単に「中期計画」という。)の同条第二項第八号の剰余金の使途に充てることができる。
法務大臣は、前項の承認をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。
支援センターは、第四十三条第二号に掲げる業務に係る勘定において、中期目標の期間の最後の事業年度に係る前条第一項 又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち法務大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る中期計画の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における第三十条に規定する業務のうち同条第一項第六号 及び第九号の業務 並びにこれらに附帯する業務以外の業務の財源に充てることができる。
支援センターは、第四十三条第一号に掲げる業務に係る勘定において、中期目標の期間の最後の事業年度に係る前条第一項本文 又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項本文の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額を、翌事業年度以降の第三十条第一項第六号 及び第九号の業務 並びにこれらに附帯する業務の財源に充てなければならない。
法務大臣は、第一項の承認をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。
支援センターは、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を出資者の出資に対し それぞれの出資額に応じて納付しなければならない。
前各項に定めるもののほか、納付金の納付の手続 その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
支援センターは、中期計画の第四十一条第二項第五号の短期借入金の限度額の範囲内で、短期借入金をすることができる。
ただし、やむを得ない事由があるものとして法務大臣の認可を受けた場合は、当該限度額を超えて短期借入金をすることができる。
前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。
ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、法務大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。
前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、一年以内に償還しなければならない。
法務大臣は、第一項ただし書 又は第二項ただし書の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。
支援センターは、長期借入金 及び債券発行をすることができない。
支援センターは、不要財産であって、政府からの出資 又は支出(金銭の出資に該当するものを除く。)に係るもの(以下この条において「政府出資等に係る不要財産」という。)については、遅滞なく、法務大臣の認可を受けて、これを国庫に納付するものとする。
ただし、中期計画において第四十一条第二項第六号の計画を定めた場合であって、その計画に従って当該政府出資等に係る不要財産を国庫に納付するときは、法務大臣の認可を受けることを要しない。
支援センターは、前項の規定による政府出資等に係る不要財産(金銭を除く。以下 この項 及び次項において同じ。)の国庫への納付に代えて、法務大臣の認可を受けて、政府出資等に係る不要財産を譲渡し、これにより生じた収入の額(当該財産の帳簿価額を超える額(次項において「簿価超過額」という。)がある場合には、その額を除く。)の範囲内で法務大臣が定める基準により算定した金額を国庫に納付することができる。
ただし、中期計画において第四十一条第二項第六号の計画を定めた場合であって、その計画に従って当該金額を国庫に納付するときは、法務大臣の認可を受けることを要しない。
支援センターは、前項の場合において、政府出資等に係る不要財産の譲渡により生じた簿価超過額があるときは、遅滞なく、これを国庫に納付するものとする。
ただし、その全部 又は一部の金額について国庫に納付しないことについて法務大臣の認可を受けた場合における当該認可を受けた金額については、この限りでない。
支援センターが第一項 又は第二項の規定による国庫への納付をした場合において、当該納付に係る政府出資等に係る不要財産が政府からの出資に係るものであるときは、支援センターの資本金のうち当該納付に係る政府出資等に係る不要財産に係る部分として法務大臣が定める金額については、支援センターに対する政府からの出資はなかったものとし、支援センターは、その額により資本金を減少するものとする。
法務大臣は、第一項、第二項 又は第三項ただし書の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。
前各項に定めるもののほか、政府出資等に係る不要財産の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
支援センターは、不要財産であって、地方公共団体からの出資に係るもの(以下この条において「地方公共団体出資に係る不要財産」という。)については、法務大臣の認可を受けて、当該地方公共団体出資に係る不要財産に係る出資者(以下この条において単に「出資者」という。)に対し、法務省令で定めるところにより、当該地方公共団体出資に係る不要財産に係る出資額として法務大臣が定める額の持分の全部 又は一部の払戻しの請求をすることができる旨を催告しなければならない。
ただし、中期計画において第四十一条第二項第六号の計画を定めた場合であって、その計画に従って払戻しの請求をすることができる旨を催告するときは、法務大臣の認可を受けることを要しない。
出資者は、支援センターに対し、前項の規定による催告を受けた日から起算して一月を経過する日までの間に限り、同項の払戻しの請求をすることができる。
支援センターは、前項の規定による請求があったときは、遅滞なく、当該請求に係る地方公共団体出資に係る不要財産 又は当該請求に係る地方公共団体出資に係る不要財産(金銭を除く。)の譲渡により生じた収入の額(当該財産の帳簿価額を超える額がある場合には、その額を除く。)の範囲内で法務大臣が定める基準により算定した金額により、同項の規定により払戻しを請求された持分(当該算定した金額が当該持分の額に満たない場合にあっては、当該持分のうち法務大臣が定める額の持分)を、当該請求をした出資者に払い戻すものとする。
支援センターが前項の規定による払戻しをしたときは、支援センターの資本金のうち当該払戻しをした持分の額については、支援センターに対する出資者からの出資はなかったものとし、支援センターは、その額により資本金を減少するものとする。
出資者が第二項の規定による払戻しの請求をしなかったとき 又は同項の規定による地方公共団体出資に係る不要財産に係る持分の一部の払戻しの請求をしたときは、支援センターは、払戻しの請求がされなかった持分については、払戻しをしないものとする。
法務大臣は、第一項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。
支援センターは、不要財産以外の重要な財産であって法務省令で定めるものを譲渡し、又は担保に供しようとするときは、法務大臣の認可を受けなければならない。
ただし、中期計画において第四十一条第二項第七号の計画を定めた場合であって、その計画に従って当該重要な財産を譲渡し、又は担保に供するときは、この限りでない。
法務大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。