被疑者取調べ適正化のための監督に関する規則

# 平成二十年国家公安委員会規則第四号 #

第二章 被疑者取調べの監督

分類 規則
カテゴリ   警察
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和六年国家公安委員会規則第七号による改正
最終編集日 : 2024年 08月20日 09時18分


1項

取調べ監督官は、事件指揮簿(犯罪捜査規範第十九条第二項に規定する事件指揮簿をいう。)及び取調べ状況報告書(犯罪捜査規範第百八十二条の二第一項に規定する取調べ状況報告書をいう。以下同じ。)の閲覧 その他の方法により被疑者取調べの状況の確認を行うものとする。

2項

取調べ監督官は、前項の確認を行った場合において、必要があると認めるときは、当該被疑者取調べに係る捜査主任官に対し、当該確認の結果を通知するとともに、当該確認の結果を明らかにしておかなければならない。

3項

取調べ監督官は、第一項の確認を行った際 現に監督対象行為があると認める場合には、当該被疑者取調べに係る捜査主任官に対し、被疑者取調べの中止 その他の措置を求めることができる。


この場合において、捜査主任官は、速やかに、必要な措置を講ずるものとし、その結果を当該取調べ監督官に通知しなければならない。

4項

前項の場合において、捜査主任官が現場にいないとき 又は捜査主任官から要請があったときは、取調べ監督官は、自ら被疑者取調べの中止 その他の措置を講ずることができる。


この場合において、当該措置を講じたときは、速やかに、その旨を捜査主任官に通知しなければならない。

1項

警察職員は、被疑者取調べについて苦情の申出を受けたときは、速やかに、当該被疑者取調べを担当する取調べ監督官にその旨 及びその内容を通知しなければならない。

1項

警察本部長は、必要があると認めるときは、取調べ監督業務担当課の警察官のうちから巡察官を指名し、取調べ室を巡察させるものとする。


この場合において、巡察官は、第六条第一項に規定する被疑者取調べの状況の確認を行うものとする。

2項

前項に規定するもののほか第六条第二項から第四項までの規定は、巡察官が行う巡察について準用する。

1項

警察本部の犯罪捜査を担当する課(課に準ずるものを含む。)の長 又は警察署長(以下「警察署長等」という。)は、その指揮に係る被疑者取調べに関し、取調べ状況報告書の写しの送付 その他の方法により、当該被疑者取調べの状況について、取調べ監督業務担当課の長を経由して、警察本部長に報告しなければならない。

2項

取調べ監督業務担当課の長 又は警察署長は、その指揮に係る被疑者取調べの監督に関し、第六条第三項 又は同条第四項前条第二項の規定により準用する場合を含む。)の措置が講じられたときは、当該措置の内容について、警察本部長に(警察署長にあっては、取調べ監督業務担当課の長を経由して警察本部長に報告しなければならない。

1項

警察本部長は、被疑者取調べについての苦情、前条の報告 その他の事情から合理的に判断して被疑者取調べにおいて監督対象行為が行われたと疑うに足りる相当な理由のあるときは、取調べ監督業務担当課の警察官のうちから調査を担当する者(以下「取調べ調査官」という。)を指名して、当該被疑者取調べにおける監督対象行為の有無の調査を行わせなければならない。

2項

取調べ調査官は、調査を実施するため必要があると認めるときは、当該調査に係る被疑者取調べを指揮する警察署長等に対し、説明 若しくは資料の提出を求め、又は指定する日時 及び場所に当該被疑者取調べに係る捜査主任官、取調べ警察官 その他の警察職員を出頭させ、説明をさせるよう求めることができる。

3項

取調べ調査官は、調査が終了した後、速やかに、調査結果報告書(別記様式)を作成し、当該調査結果報告書の内容を警察本部長に報告するとともに、必要があると認めるときは、関係部署に通知しなければならない。

1項

警視総監 及び道府県警察本部長は都道府県公安委員会に対し、方面本部長は方面公安委員会に対し、毎年度少なくとも一回、被疑者取調べの監督の実施状況を報告しなければならない。

1項

関東管区警察局に置かれる取調べ室に係る取調べ監督官は、関東管区警察局総務監察部警務課の警察官のうちから関東管区警察局長が指名する者とする。

2項

前項の取調べ室において行われる被疑者取調べに関する第四条第二項第八条第一項 及び第九条第二項の規定の適用については、

第四条第二項
警察本部長」とあるのは
「関東管区警察局長」と、

第八条第一項 及び第九条第二項
警察本部長」とあるのは
「関東管区警察局長」と、

取調べ監督業務担当課」とあるのは
「関東管区警察局総務監察部警務課」と

する。

3項

関東管区警察局の警察官(警察法昭和二十九年法律第百六十二号第六十一条の三第一項の規定による指示により派遣された者を含む。)が行う被疑者取調べに関する第九条第一項 及び第十条の規定の適用については、

第九条第一項
警察本部の犯罪捜査を担当する課(課に準ずるものを含む。)の長 又は警察署長(以下「警察署長等」という。)」とあるのは
「関東管区警察局サイバー特別捜査部企画分析課長 又は特別捜査課長」と、

取調べ監督業務担当課」とあるのは
「関東管区警察局総務監察部警務課」と、

警察本部長」とあるのは
「関東管区警察局長」と、

第十条第一項
警察本部長」とあるのは
「関東管区警察局長」と、

取調べ監督業務担当課」とあるのは
「関東管区警察局総務監察部警務課」と、

同条第二項
警察署長等」とあるのは
「関東管区警察局サイバー特別捜査部企画分析課長 又は特別捜査課長」と、

同条第三項
警察本部長」とあるのは
「関東管区警察局長」と

する。

4項

警察庁長官(以下「長官」という。)は国家公安委員会に対し、毎年度少なくとも一回、被疑者取調べの監督の実施状況を報告しなければならない。