検察官、被告人 又は弁護人は、裁判所に対し、次の各号のいずれかに該当することを理由として選任予定裁判員の選定の取消しを請求することができる。
ただし、第二号に該当することを理由とする請求は、当該選任予定裁判員についてその選定の決定がされた後に知り、又は生じた原因を理由とするものに限る。
検察官、被告人 又は弁護人は、裁判所に対し、次の各号のいずれかに該当することを理由として選任予定裁判員の選定の取消しを請求することができる。
ただし、第二号に該当することを理由とする請求は、当該選任予定裁判員についてその選定の決定がされた後に知り、又は生じた原因を理由とするものに限る。
選任予定裁判員が、第十三条に規定する者に該当しないとき、第十四条の規定により裁判員となることができない者であるとき、又は第十五条第一項各号 若しくは第二項各号 若しくは第十七条各号に掲げる者に該当するとき。
選任予定裁判員が、不公平な裁判をするおそれがあるとき。
選任予定裁判員が、裁判員候補者であったときに、質問票に虚偽の記載をし、又は裁判員等選任手続における質問に対して正当な理由なく陳述を拒み、若しくは虚偽の陳述をしていたことが明らかとなり、裁判員 又は補充裁判員の職務を行わせることが適当でないとき。
前項の請求を受けた裁判所は、同項各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該選任予定裁判員の選定を取り消す決定をする。
前項の決定 又は第一項の請求を却下する決定をするには、最高裁判所規則で定めるところにより、あらかじめ、検察官 及び被告人 又は弁護人の意見を聴かなければならない。
第二項の規定により選任予定裁判員の選定を取り消す決定をするには、当該選任予定裁判員に陳述の機会を与えなければならない。
第一項の請求を却下する決定には、理由を付さなければならない。
前条第一項の請求を却下する決定に対しては、当該決定に関与した裁判官の所属する地方裁判所に異議の申立てをすることができる。
前項の異議の申立てを受けた地方裁判所は、合議体で決定をしなければならない。
第一項の異議の申立てに関しては、即時抗告に関する刑事訴訟法の規定を準用する。
裁判所は、第九十三条第一項各号のいずれかに該当すると認めるときは、職権で、選任予定裁判員の選定を取り消す決定をする。
第九十三条第三項 及び第四項の規定は、前項の規定による決定について準用する。
裁判所は、次の各号に掲げるいずれかの事由が生じたことにより、選任予定裁判員をその選定に係る区分事件審判 又は併合事件審判に係る職務を行う裁判員 又は補充裁判員に選任する必要がなくなった場合には、職権で、当該選任予定裁判員の選定を取り消す決定をする。
第七十二条第一項の規定により区分審理決定が取り消されたとき。
第七十二条第二項の規定により区分審理決定が変更され、区分事件に含まれる被告事件の全部についての審判が他の区分事件審判 又は併合事件審判として行われることとなったとき。
第一号に掲げる場合のほか、その職務を行うべき区分事件に含まれる被告事件の全部 又は区分事件以外の被告事件の全部について刑事訴訟法第三百三十九条第一項の規定による公訴を棄却する決定がされたとき。
区分事件について第七十四条の決定がされたとき。
裁判所は、前項に規定する場合のほか、選任予定裁判員をその選定に係る区分事件審判 又は併合事件審判に係る職務を行う裁判員 又は補充裁判員に選任する必要がなくなったと認めるときは、当該選任予定裁判員の選定を取り消す決定をすることができる。
選任予定裁判員は、裁判所に対し、第十六条第八号に規定する事由(その選定がされた後に知り、又は生じた原因を理由とするものに限る。)により裁判員 又は補充裁判員の職務を行うことが困難であることを理由として選定の取消しの申立てをすることができる。
裁判所は、前項の申立てを受けた場合において、その理由があると認めるときは、当該選任予定裁判員の選定を取り消す決定をしなければならない。