資産の流動化に関する法律

# 平成十年法律第百五号 #
略称 : 資産流動化法 

第六節 受託信託会社等の権利義務等

分類 法律
カテゴリ   金融・保険
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第七十九号による改正
最終編集日 : 2024年 04月28日 00時49分


1項

受託信託会社等は、法令 及び特定目的信託契約に従い受益証券の権利者のために忠実に信託事務を処理しなければならない。

2項

受託信託会社等は、特定目的信託契約に従い善良な管理者の注意をもって信託事務を処理しなければならない。

1項

受託信託会社等は、信託財産に関して負担した公租公課、第二百三十一条の規定により行った資金の借入れに係る債務 その他の費用 又は信託事務を処理するため自己に過失なくして受けた損害の補償については、信託財産を売却し、他の権利者に先立ってその権利を行使することができる。


ただし、その権利を行使することが信託の目的に反することとなる場合には、その間、行使することができない

1項
受託信託会社等は、特定目的信託契約の定めに基づき信託財産から報酬を得ることができる。
2項

前条の規定は、前項の場合について準用する。

1項
受託信託会社等は、特定目的信託契約の契約書の副本 又は謄本を本店 及び支店に、権利者名簿を本店に備え置かなければならない。
2項

前項の規定にかかわらず、権利者名簿管理人を置いた場合には、権利者名簿をその営業所に備え置かなければならない。

3項

受託信託会社等が特定目的信託に係る信託事務を処理するに当たって行った資金の借入れに係る債権者、各受益証券の権利者、代表権利者 及び特定信託管理者は、受託信託会社等 又は権利者名簿管理人の営業時間内においていつでも前二項の書類の閲覧 又は謄写を求めることができる。

1項

受託信託会社等は、信託財産の管理 又は処分に係る業務を他人に委託する場合においては、原委託者 又は信託財産の管理 及び処分を適正に遂行するに足りる財産的基礎 及び人的構成を有する者に委託しなければならない。

2項

前項の場合において、受託信託会社等が信託財産たる不動産(建物 又は宅地建物取引業法第二条第一号に規定する宅地をいう。)の売買、交換 又は賃貸に係る業務を委託するときは、不動産特定共同事業法第六条各号(第十二号を除く)のいずれにも該当しない者に委託しなければならない。

3項

第二百条第三項 及び第二百二条の規定は、第一項の委託について準用する。


この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

受託信託会社等は、固有財産により金融商品取引法第二条第八項第六号の行為を行った場合において、受益証券の全部を取得したときは、これを相当の時期に処分しなければならない。

1項

第二百八条第二項 及び第二百九条の規定は、原委託者が行う受益証券の募集等(金融商品取引法第二条第三項に規定する有価証券の募集 又は有価証券の私募をいう。次項において同じ。)について準用する。


この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

2項
受益証券の募集等の相手方は、受託信託会社等に対し、特定目的信託契約に定める費用を支払い、特定目的信託契約の契約書の謄本 又は抄本 その他内閣府令で定める書類の交付を請求することができる。
3項

受託信託会社等は、前項の請求があったときは、これに応じなければならない。

4項

第四十条第九項の規定は、特定目的信託契約の契約書の謄本 又は抄本 その他内閣府令で定める書類の交付について準用する。


この場合において、

同項
取締役」とあるのは
「受託信託会社等」と、

前項」とあるのは
第二百八十六条第二項 及び第三項」と、

申込者」とあるのは
「受益証券の募集等の相手方」と、

資産流動化計画の謄本 又は抄本に記載すべき事項」とあるのは
「特定目的信託契約の契約書の謄本 又は抄本に記載すべき事項 その他内閣府令で定める事項」と

読み替えるものとする。