政府は、こども施策を総合的に推進するため、こども施策に関する大綱(以下「こども大綱」という。)を定めなければならない。
こども大綱は、次に掲げる事項について定めるものとする。
前二号に掲げるもののほか、こども施策を推進するために必要な事項
少子化社会対策基本法第七条第一項に規定する総合的かつ長期的な少子化に対処するための施策
子ども・若者育成支援推進法第八条第二項各号に掲げる事項
子どもの貧困対策の推進に関する法律第八条第二項各号に掲げる事項
こども大綱に定めるこども施策については、原則として、当該こども施策の具体的な目標 及びその達成の期間を定めるものとする。
内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、こども大綱を公表しなければならない。
前二項の規定は、こども大綱の変更について準用する。
都道府県は、こども大綱を勘案して、当該都道府県におけるこども施策についての計画(以下この条において「都道府県こども計画」という。)を定めるよう努めるものとする。
市町村は、こども大綱(都道府県こども計画が定められているときは、こども大綱 及び都道府県こども計画)を勘案して、当該市町村におけるこども施策についての計画(以下この条において「市町村こども計画」という。)を定めるよう努めるものとする。
都道府県 又は市町村は、都道府県こども計画 又は市町村こども計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
都道府県こども計画は、子ども・若者育成支援推進法第九条第一項に規定する都道府県子ども・若者計画、子どもの貧困対策の推進に関する法律第九条第一項に規定する都道府県計画 その他法令の規定により都道府県が作成する計画であってこども施策に関する事項を定めるものと一体のものとして作成することができる。
市町村こども計画は、子ども・若者育成支援推進法第九条第二項に規定する市町村子ども・若者計画、子どもの貧困対策の推進に関する法律第九条第二項に規定する市町村計画 その他法令の規定により市町村が作成する計画であってこども施策に関する事項を定めるものと一体のものとして作成することができる。
国は、こども施策に係る支援が、支援を必要とする事由、支援を行う関係機関、支援の対象となる者の年齢 又は居住する地域等にかかわらず、切れ目なく行われるようにするため、当該支援を総合的かつ一体的に行う体制の整備 その他の必要な措置を講ずるものとする。
都道府県 及び市町村は、こども施策が適正かつ円滑に行われるよう、前項に規定する業務を行う関係機関 及び地域においてこどもに関する支援を行う民間団体相互の有機的な連携の確保に努めなければならない。
都道府県 又は市町村は、前項の有機的な連携の確保に資するため、こども施策に係る事務の実施に係る協議 及び連絡調整を行うための協議会を組織することができる。
前項の協議会は、第二項の関係機関 及び民間団体 その他の都道府県 又は市町村が必要と認める者をもって構成する。
国は、前条第一項の有機的な連携の確保に資するため、個人情報の適正な取扱いを確保しつつ、同項の関係機関が行うこどもに関する支援に資する情報の共有を促進するための情報通信技術の活用 その他の必要な措置を講ずるものとする。
都道府県 及び市町村は、前条第二項の有機的な連携の確保に資するため、個人情報の適正な取扱いを確保しつつ、同項の関係機関 及び民間団体が行うこどもに関する支援に資する情報の共有を促進するための情報通信技術の活用 その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
政府は、こども大綱の定めるところにより、こども施策の幅広い展開 その他のこども施策の一層の充実を図るとともに、その実施に必要な財政上の措置 その他の措置を講ずるよう努めなければならない。