農林水産大臣は、米穀の取引の指標とすべき適正な価格の形成を図り、もって その円滑な取引に資することを目的とする一般社団法人、一般財団法人 その他営利を目的としない法人であって、次条に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、米穀価格形成センター(以下「センター」という。)として指定することができる。
主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律
第三款 米穀価格形成センター
農林水産大臣は、前項の規定による指定をしたときは、当該センターの名称、住所 及び事務所の所在地を官報で公示しなければならない。
センターは、その名称、住所 又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
農林水産大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を官報で公示しなければならない。
センターは、次に掲げる業務を行うものとする。
米穀の取引の指標とすべき価格の形成に必要な その売買取引を行うための施設(以下「価格形成施設」という。)を開設すること。
前号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
センターは、前条第一号に掲げる業務を行うときは、当該業務の開始前に、当該業務の実施に関する規程(以下 この款において「業務規程」という。)を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
農林水産大臣は、前項の認可をした業務規程が前条第一号に掲げる業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
業務規程に記載すべき事項 及び第一項の認可の基準については、農林水産省令で定める。
価格形成施設における米穀の売買取引(以下「売買取引」という。)を行うことができる者は、米穀の買入れ 又は売渡しの業務を適確に遂行するに足りる資力信用を有しない者 その他の業務規程で定める者以外の者とする。
売買取引は、入札の方法 その他 業務規程で定める方法によらなければならない。
センターは、売買取引において、不正な行為が行われ、又は不当な価格が形成されていると認めるときは、業務規程で定めるところにより、売買取引を行う者に対し、売買取引の制限をすることができる。
センターは、前項の規定により売買取引の制限をしたときは、速やかに、その旨を農林水産大臣に報告しなければならない。
センターは、売買取引が行われたときは、売買取引の数量 及び価格 その他農林水産省令で定める事項を公表しなければならない。
センターは、毎事業年度、農林水産省令で定めるところにより、事業計画 及び収支予算を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
センターは、農林水産省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書 及び収支決算書を作成し、農林水産大臣に提出しなければならない。
センターの役員の選任 及び解任は、農林水産大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
センターの役員が、この款の規定(当該規定に基づく命令 及び処分を含む。)若しくは第二十条第一項の認可を受けた業務規程に違反する行為をしたとき、又は第十九条第一号に掲げる業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、農林水産大臣は、センターに対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
センターの役員 若しくは職員 又はこれらの職にあった者は、第十九条第一号に掲げる業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
農林水産大臣は、第十九条各号に掲げる業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、センターに対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
農林水産大臣は、センターが次の各号のいずれかに該当するときは、第十八条第一項の規定による指定(以下この条において「指定」という。)を取り消すことができる。
第十九条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
指定に関し不正の行為があったとき。
この款の規定 又は当該規定に基づく命令 若しくは処分に違反したとき。
第二十条第一項の認可を受けた業務規程によらないで第十九条第一号に掲げる業務を行ったとき。
農林水産大臣は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を官報で公示しなければならない。