労働組合法第二十条の規定による労働委員会による労働争議の仲裁は、この章の定めるところによる。
労働関係調整法
第四章 仲裁
労働委員会は、左の各号の一に該当する場合に、仲裁を行ふ。
関係当事者の双方から、労働委員会に対して、仲裁の申請がなされたとき。
労働協約に、労働委員会による仲裁の申請をなさなければならない旨の定がある場合に、その定に基いて、関係当事者の双方 又は一方から、労働委員会に対して、仲裁の申請がなされたとき。
労働委員会による労働争議の仲裁は、三人以上の奇数の仲裁委員をもつて組織される仲裁委員会を設け、これによつて行う。
仲裁委員は、労働委員会の公益を代表する委員 又は特別調整委員のうちから、関係当事者が合意により選定した者につき、労働委員会の会長が指名する。
ただし、関係当事者の合意による選定がされなかつたときは、労働委員会の会長が、関係当事者の意見を聴いて、労働委員会の公益を代表する委員(中央労働委員会にあつては、一般企業担当公益委員)又は特別調整委員のうちから 指名する。
仲裁委員会に、委員長を置く。
委員長は、仲裁委員が互選する。
仲裁委員会は、委員長が招集する。
仲裁委員会は、仲裁委員の過半数が出席しなければ、会議を開き、議決することができない。
仲裁委員会の議事は、仲裁委員の過半数でこれを決する。
関係当事者のそれぞれが指名した労働委員会の使用者を代表する委員 又は特別調整委員 及び労働者を代表する委員 又は特別調整委員は、仲裁委員会の同意を得て、その会議に出席し、意見を述べることができる。
仲裁をなす場合には、仲裁委員会は、関係当事者 及び参考人以外の者の出席を禁止することができる。
仲裁裁定は、書面に作成してこれを行ふ。
その書面には効力発生の期日も記さなければならない。
仲裁裁定は、労働協約と同一の効力を有する。
この章の規定は、労働争議の当事者が、双方の合意 又は労働協約の定により、別の仲裁方法によつて事件の解決を図ることを妨げるものではない。