商工会議所法
第七節 解散及び清算
会頭は、議員総会において、解散の決議があつたときは、遅滞なく、申請書に経済産業省令で定める書類を添附して経済産業大臣に提出し、解散の認可を申請しなければならない。
第二十八条の規定は、前項の認可について準用する。
合併をするには、申請書に合併後存続する商工会議所 又は合併によつて成立する商工会議所(以下この条において「新商工会議所」という。)の定款、事業計画書、収支予算書 その他経済産業省令で定める書類を添付して、経済産業大臣に合併の認可を申請しなければならない。
経済産業大臣は、前項の認可の申請があつた場合において、新商工会議所が次に掲げる要件に適合していないと認めるときは、同項の認可をしてはならない。
第二十七条第二項各号に掲げる要件に適合すること。
新商工会議所が第八条第三項の規定により市町村の区域の一部をその地区の全部 又は一部とする場合にあつては、その合併により新商工会議所の事業が合併前の商工会議所の事業に比して著しく効率的なものとなること。
第二十七条第三項 及び第二十八条の規定は、第二項の認可について準用する。
商工会議所は、合併を議決したときは、その議決の日から二週間以内に、財産目録 及び貸借対照表を作らなければならない。
商工会議所は、前項の期間内に、債権者に対して、異議があれば一定の期間内にこれを述べるべき旨を公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。
前項の一定の期間は、三十日を下つてはならない。
債権者が前条第二項の一定の期間内に異議を述べなかつたときは、合併を承認したものとみなす。
債権者が異議を述べたときは、商工会議所は、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社 若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。
ただし、合併をしても その債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
合併によつて商工会議所を設立するには、各商工会議所がそれぞれ議員総会において会員のうちから選任した設立委員が共同して定款を作成し、役員 及び議員を選任し、その他設立に必要な行為をしなければならない。
前項の規定による議員は、会員のうちから選任するものとし、その任期は、第四十三条第一項の規定にかかわらず、最初の通常議員総会の日の前日までとする。
第一項の規定による役員は、会頭、副会頭 及び監事にあつては会員のうちから、常議員にあつては議員のうちから選任するものとする。
第一項の規定による役員の任期は、第三十六条第一項の規定にかかわらず、最初の通常議員総会の日までとする。
ただし、常議員の任期は、最初の通常議員総会の日の前日までとする。
第四十九条の規定は、第一項の規定による設立委員の選任について準用する。
合併後存続する商工会議所 又は合併によつて成立した商工会議所は、合併によつて消滅した商工会議所の権利義務(その商工会議所がその行う事業に関し、行政庁の許可、認可 その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。
会社法第八百二十八条第一項(第七号 及び第八号に係る部分に限る。)及び第二項(第七号 及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第七号 及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十六条から第八百三十九条まで、第八百四十三条(第一項第三号 及び第四号 並びに第二項ただし書を除く。)並びに第八百四十六条の規定(これらの規定中監査役に係る部分を除く。)は商工会議所の合併の無効の訴えについて、同法第八百六十八条第六項、第八百七十条第二項(第六号に係る部分に限る。)、第八百七十条の二、第八百七十一条本文、第八百七十二条(第五号に係る部分に限る。)、第八百七十二条の二、第八百七十三条本文、第八百七十五条 及び第八百七十六条の規定はこの条において準用する同法第八百四十三条第四項の申立てについて、それぞれ準用する。
商工会議所がその債務につき その財産をもつて完済することができなくなつた場合には、裁判所は、会頭 若しくは債権者の申立てにより 又は職権で、破産手続開始の決定をする。
前項に規定する場合には、会頭は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。
清算人は、第六十条第一項第一号の規定による解散の場合には議員総会において選任し、同項第四号の規定による解散の場合には経済産業大臣が選任する。
前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人 若しくは検察官の請求により 又は職権で、清算人を選任することができる。
重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人 若しくは検察官の請求により 又は職権で、清算人を解任することができる。
債権の取立て 及び債務の弁済
清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。
この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。
前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。
ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
第一項の公告は、官報に掲載してする。
前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、商工会議所の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。
清算中に商工会議所の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。
前項に規定する場合において、清算中の商工会議所が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。
議員総会が前項の決議をしないとき 又はすることができないときは、清算人は、経済産業大臣の認可を受けて、財産処分の方法を定めなければならない。
残余財産は、商工会議所 又はその目的と類似の公益目的を有する法人 その他の団体に帰属させなければならない。
第二十八条の規定は、第一項 及び第二項の認可について準用する。
裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
清算が結了したときは、清算人は、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
裁判所は、第六十一条の二の規定により清算人を選任した場合には、商工会議所が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。
この場合においては、裁判所は、当該清算人 及び監事の陳述を聴かなければならない。
前二条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。
この場合において、
前条中
「清算人 及び監事」とあるのは、
「商工会議所 及び検査役」と
読み替えるものとする。