税務署長は、納税申告書の提出があつた場合において、その納税申告書に記載された課税標準等 又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたとき、その他当該課税標準等 又は税額等がその調査したところと異なるときは、その調査により、当該申告書に係る課税標準等 又は税額等を更正する。
国税通則法
第三款 更正又は決定
税務署長は、納税申告書を提出する義務があると認められる者が当該申告書を提出しなかつた場合には、その調査により、当該申告書に係る課税標準等 及び税額等を決定する。
ただし、決定により納付すべき税額 及び還付金の額に相当する税額が生じないときは、この限りでない。
税務署長は、前二条 又はこの条の規定による更正 又は決定をした後、その更正 又は決定をした課税標準等 又は税額等が過大 又は過少であることを知つたときは、その調査により、当該更正 又は決定に係る課税標準等 又は税額等を更正する。
前三条の場合において、国税庁 又は国税局の当該職員の調査があつたときは、税務署長は、当該調査したところに基づき、これらの規定による更正 又は決定をすることができる。
第二十四条から第二十六条まで(更正・決定)の規定による更正 又は決定(以下「更正 又は決定」という。)は、税務署長が更正通知書 又は決定通知書を送達して行なう。
更正通知書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
この場合において、その更正が前条の調査に基づくものであるときは、その旨を附記しなければならない。
その更正前の課税標準等 及び税額等
その更正後の課税標準等 及び税額等
その更正に係る次に掲げる金額
その更正前の納付すべき税額がその更正により増加するときは、その増加する部分の税額
その更正前の還付金の額に相当する税額がその更正により減少するときは、その減少する部分の税額
純損失の繰戻し等による還付金額に係る第五十八条第一項(還付加算金)に規定する還付加算金があるときは、その還付加算金のうちロに掲げる税額に対応する部分の金額
その更正前の納付すべき税額がその更正により減少するときは、その減少する部分の税額
その更正前の還付金の額に相当する税額がその更正により増加するときは、その増加する部分の税額
決定通知書には、その決定に係る課税標準等 及び税額等を記載しなければならない。
この場合において、その決定が前条の調査に基づくものであるときは、その旨を附記しなければならない。
第二十四条(更正)又は第二十六条(再更正)の規定による更正(以下第七十二条(国税の徴収権の消滅時効)までにおいて「更正」という。)で既に確定した納付すべき税額を増加させるものは、既に確定した納付すべき税額に係る部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。
既に確定した納付すべき税額を減少させる更正は、その更正により減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。
更正 又は決定を取り消す処分 又は判決は、その処分 又は判決により減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。
更正 又は決定は、これらの処分をする際におけるその国税の納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)を所轄する税務署長が行う。
所得税、法人税、地方法人税、相続税、贈与税、地価税、課税資産の譲渡等に係る消費税 又は電源開発促進税については、これらの国税の課税期間が開始した時(課税期間のない国税については、その納税義務の成立の時)以後にその納税地に異動があつた場合において、その異動に係る納税地で現在の納税地以外のもの(以下この項において「旧納税地」という。)を所轄する税務署長においてその異動の事実が知れず、又はその異動後の納税地が判明せず、かつ、その知れないこと 又は判明しないことにつきやむを得ない事情があるときは、その旧納税地を所轄する税務署長は、前項の規定にかかわらず、これらの国税について更正 又は決定をすることができる。
前二項に規定する税務署長は、更正 又は決定をした後、当該更正 又は決定に係る国税につき既に適法に、他の税務署長に対し納税申告書が提出され、又は他の税務署長が決定をしていたため、当該更正 又は決定をすべきでなかつたものであることを知つた場合には、遅滞なく、当該更正 又は決定を取り消さなければならない。
輸入品に係る申告消費税等についての更正 又は決定は、第一項の規定にかかわらず、当該消費税等の納税地を所轄する税関長が行う。
この場合においては、第二十四条から第二十六条まで(更正・決定)又は第二十八条(更正 又は決定の手続)の規定の適用については、
これらの規定中
「税務署長」とあるのは、
「税関長」と
する。