都道府県 又は市町村は、第三条第四項の規定により土地区画整理事業を施行しようとする場合においては、施行規程 及び事業計画を定めなければならない。
この場合において、その事業計画において定める設計の概要について、国土交通省令で定めるところにより、都道府県にあつては国土交通大臣の、市町村にあつては都道府県知事の認可を受けなければならない。
都道府県 又は市町村は、第三条第四項の規定により土地区画整理事業を施行しようとする場合においては、施行規程 及び事業計画を定めなければならない。
この場合において、その事業計画において定める設計の概要について、国土交通省令で定めるところにより、都道府県にあつては国土交通大臣の、市町村にあつては都道府県知事の認可を受けなければならない。
都道府県 又は市町村が第三条第四項の規定により施行する土地区画整理事業について事業計画を定めた場合においては、都道府県にあつては前項に規定する認可をもつて都市計画法第五十九条第二項に規定する認可と、市町村にあつては前項に規定する認可をもつて同条第一項に規定する認可とみなす。
第四条第二項ただし書の規定は、この場合に準用する。
前条第一項の施行規程は、当該都道府県 又は市町村の条例で定める。
前項の施行規程には、左の各号に掲げる事項を記載しなければならない。
施行地区(施行地区を工区に分ける場合においては、施行地区 及び工区)に含まれる地域の名称
保留地を定めようとする場合においては、保留地の処分方法に関する事項
土地区画整理審議会 並びにその委員 及び予備委員に関する事項(委員の報酬 及び費用弁償に関する事項を除く。)
第六条の規定は、第五十二条第一項の事業計画について準用する。
都道府県 又は市町村が第五十二条第一項の事業計画を定めようとする場合においては、都道府県知事 又は市町村長は、政令で定めるところにより、事業計画を二週間公衆の縦覧に供しなければならない。
この場合においては、市町村長は、あらかじめ、その事業計画を都道府県知事に送付しなければならない。
利害関係者は、前項の規定により縦覧に供された事業計画について意見がある場合においては、縦覧期間満了の日の翌日から起算して二週間を経過する日までに、都道府県知事に意見書を提出することができる。
ただし、都市計画において定められた事項については、この限りでない。
都道府県知事は、前項の規定により意見書の提出があつた場合においては、これを都道府県都市計画審議会に付議しなければならない。
都道府県知事は、都道府県都市計画審議会が前項の意見書の内容を審査し、その意見書に係る意見を採択すべきであると議決した場合においては、都道府県が定めようとする事業計画については自ら必要な修正を加え、市町村が定めようとする事業計画についてはその市町村に対し必要な修正を加えるべきことを求め、都道府県都市計画審議会がその意見書に係る意見を採択すべきでないと議決した場合においては、その旨を意見書を提出した者に通知しなければならない。
前項の規定による意見書の内容の審査については、行政不服審査法第二章第三節(第二十九条、第三十条、第三十二条第二項、第三十八条、第四十条、第四十一条第三項 及び第四十二条を除く。)の規定を準用する。
この場合において、
同節中
「審理員」とあるのは、
「都道府県都市計画審議会」と
読み替えるものとする。
都道府県知事 又は市町村が第四項の規定により事業計画に修正を加えた場合(政令で定める軽微な修正を加えた場合を除く。)においては、その修正に係る部分について、更に第一項から本項までに規定する手続を行うべきものとする。
第五十二条第一項に規定する認可を申請する場合においては、施行地区(施行地区を工区に分ける場合においては、施行地区 及び工区。以下この条において同じ。)及び設計の概要を表示する図書を提出しなければならない。
国土交通大臣 又は都道府県知事は、第五十二条第一項に規定する認可をした場合においては、遅滞なく、国土交通大臣にあつては関係市町村長に、都道府県知事にあつては国土交通大臣 及び関係市町村長に前項の図書の写しを送付しなければならない。
都道府県 又は市町村が第五十二条第一項の事業計画を定めた場合においては、都道府県知事 又は市町村長は、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、施行者の名称、事業施行期間、施行地区 その他国土交通省令で定める事項を公告しなければならない。
市町村長は、前項の公告の日から第百三条第四項の公告の日まで、政令で定めるところにより、第八項の図書を当該市町村の事務所において公衆の縦覧に供しなければならない。
都道府県 又は市町村は、第九項の公告があるまでは、事業計画をもつて第三者に対抗することができない。
都道府県 又は市町村は、第五十二条第一項の事業計画において定めた設計の概要の変更をしようとする場合(政令で定める軽微な変更をしようとする場合を除く。)においては、その変更について、都道府県にあつては国土交通大臣の、市町村にあつては都道府県知事の認可を受けなければならない。
第一項から第七項までの規定は、第五十二条第一項の事業計画を変更しようとする場合(政令で定める軽微な変更をしようとする場合を除く。)について、第八項の規定は、設計の概要の変更の認可をした場合について、第九項から第十一項までの規定は、同条第一項の事業計画の変更をした場合について準用する。
この場合において、
第七項 及び第八項中
「第五十二条第一項」とあるのは
「第五十五条第十二項」と、
第七項中
「を表示する」とあるのは
「についての変更を表示する」と、
第九項中
「を公告し」とあるのは
「についての変更に係る事項を公告し」と、
第十一項中
「事業計画をもつて」とあるのは
「事業計画の変更をもつて」と
読み替えるものとする。
都道府県 又は市町村が第三条第四項の規定により施行する土地区画整理事業ごとに、都道府県 又は市町村に、土地区画整理審議会(以下この節において「審議会」という。)を置く。
施行地区を工区に分けた場合においては、審議会は、工区ごとに置くことができる。
審議会は、換地計画、仮換地の指定 及び減価補償金の交付に関する事項についてこの法律に定める権限を行う。
審議会は、その任務を終了した場合においては、廃止されるものとする。
審議会は、十人から五十人までの範囲内において、政令で定める基準に従つて施行規程で定める数の委員をもつて組織する。
委員は、政令で定めるところにより、施行地区(工区ごとに審議会を置く場合においては、工区。以下本節において同じ。)内の宅地の所有者 及び施行地区内の宅地について借地権を有する者が、それぞれのうちから各別に選挙する。
この場合において、それぞれ選挙される委員の数は、施行地区内の宅地の所有者の総数と施行地区内の宅地について借地権を有する者の総数との割合におおむね比例しなければならない。
施行地区内の宅地について存する未登記の借地権で第八十五条第一項の規定による申告のないものは、その申告のない限り、前項の規定の適用については、存しないものとみなし、施行地区内の宅地について存する未登記の借地権で第八十五条第一項の規定による申告があつたもののうち同条第三項の規定による届出のないものは、その届出のない限り、前項の規定の適用については、その借地権の移転、変更 又は消滅がないものとみなす。
都道府県知事 又は市町村長は、土地区画整理事業の施行のため必要があると認める場合においては、第一項前段の規定にかかわらず、施行規程で定めるところにより、委員の定数の五分の一をこえない範囲内において、土地区画整理事業について学識経験を有する者のうちから委員を選任することができる。
施行地区内の宅地の所有者のうちから選挙された委員と施行地区内の宅地について借地権を有する者のうちから選挙された委員とは、相兼ねてはならない。
施行地区内の宅地の所有者 又は施行地区内の宅地について借地権を有する者のうちからそれぞれ選挙された委員が当該権利を有しなくなつた場合 及び委員が第六十三条第四項第二号に掲げる者となつた場合においては、委員は、その地位を失う。
委員の任期は、五年をこえない範囲内において施行規程で定める。補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
施行地区内の宅地の所有者 又は施行地区内の宅地について借地権を有する者は、それぞれの総数の三分の一以上の者の連署をもつて、その代表者から理由を記載した書面を都道府県知事 又は市町村長に提出して、それぞれそれらの者の選挙に係る委員の改選を請求することができる。
前項の規定による請求があつた場合においては、都道府県知事 又は市町村長は、直ちにその請求の要旨を公表し、これを施行地区内の宅地の所有者 又は施行地区内の宅地について借地権を有する者の投票に付さなければならない。
委員は、前項の規定による投票において過半数の同意があつた場合においては、その地位を失う。
この場合においては、その委員について置かれる予備委員も、その地位を失う。
前三項に定めるものの外、委員の改選の請求 及び第八項の規定による投票に関し必要な事項は、政令で定める。
審議会に、施行規程で定めるところにより、施行地区内の宅地の所有者から選挙される委員 及び施行地区内の宅地について借地権を有する者から選挙される委員についての予備委員をそれぞれ置くことができる。
予備委員の数は、施行規程で定めるものとし、その数は、それぞれ施行地区内の宅地の所有者から選挙すべき委員の数 又は施行地区内の宅地について借地権を有する者から選挙すべき委員の数の半数をこえてはならない。
但し、選挙すべき委員の数が一人の場合においては、一人とする。
予備委員には、前条第一項に規定する選挙において、当選人を除いて、施行規程で定める数以上の有効投票を得た者がある場合において、施行規程で定めるところにより、得票数の多い者から順次なるものとする。
前条第五項の規定は、予備委員について準用する。
前条第一項の規定により選挙された委員に欠員を生じた場合においては、施行規程で定めるところにより、予備委員をもつてこれを補充する。
予備委員の任期は、委員の任期による。
第五十八条第一項の規定により選挙された委員の欠員の数が施行規程で定める数をこえるに至つた場合において、前条第五項の規定により委員となるべき予備委員がないときは、政令で定めるところにより、補欠選挙を行わなければならない。
第五十八条第三項の規定により選任された委員に欠員を生じた場合においては、施行規程で定めるところにより、委員を選任しなければならない。
審議会に、会長を置く。
会長は、委員として審議会の議決に加わることができない。
会長に事故がある場合においては、委員のうちからあらかじめ互選された者がその職務を代理する。
審議会は、都道府県知事 又は市町村長が招集する。
審議会を招集するには、少くとも会議を開く日の五日前までに、会議の日時、場所 及び目的である事項を委員に通知しなければならない。
但し、緊急を要する場合においては、二日前までにこれらの事項を委員に通知して、審議会を招集することができる。
審議会の会議は、委員の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数の場合においては、会長の決するところによる。
施行地区内の宅地について所有権 又は借地権を有する者は、委員の選挙について、各一箇の選挙権 及び被選挙権を有する。
施行地区内の宅地についての所有権と借地権とをともに有する者は、前項の規定にかかわらず、宅地の所有者として、及び宅地について借地権を有する者として、それぞれ一箇の選挙権 及び被選挙権を有する。
施行地区内の宅地について存する未登記の借地権で第八十五条第一項の規定による申告のないものは、その申告のない限り、前二項の規定の適用については、存しないものとみなし、施行地区内の宅地について存する未登記の借地権で第八十五条第一項の規定による申告があつたもののうち同条第三項の規定による届出のないものは、その届出のない限り、前二項の規定の適用については、その借地権の移転、変更 又は消滅がないものとみなす。
次の各号のいずれかに掲げる者は、第一項の規定にかかわらず、委員の被選挙権を有しない。
禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで 又はその執行を受けることがなくなるまでの者
都道府県 又は市町村は、審議会の意見を聞いて処分 又は決定をすべき場合において、審議会が同一議題について再度招集されても、正当な理由がなく、会議を開かず、又は意見を提出しないときは、その意見を聞かずに処分 又は決定をすることができるものとし、審議会の同意を得て処分 又は決定をすべき場合において、審議会が同一議題について再度招集されても、正当な理由がなく会議を開かないときは、その同意を得ないで処分 又は決定をすることができるものとする。
都道府県知事 又は市町村長は、都道府県 又は市町村が第三条第四項の規定により施行する土地区画整理事業ごとに、土地 又は建築物の評価について経験を有する者三人以上を、審議会の同意を得て、評価員に選任しなければならない。
都道府県 又は市町村は、換地計画において清算金 若しくは保留地を定めようとする場合 又は第百九条第一項の規定により減価補償金を交付しようとする場合においては、土地 及び土地について存する権利の価額 並びに第九十三条第一項、第二項、第四項 又は第五項の規定により定められる建築物の部分の価額を評価しなければならないものとし、その評価については、第一項の規定により選任された評価員の意見を聴かなければならない。