実用新案登録が次の各号のいずれかに該当するときは、その実用新案登録を無効にすることについて実用新案登録無効審判を請求することができる。
この場合において、二以上の請求項に係るものについては、請求項ごとに請求することができる。
実用新案登録が次の各号のいずれかに該当するときは、その実用新案登録を無効にすることについて実用新案登録無効審判を請求することができる。
この場合において、二以上の請求項に係るものについては、請求項ごとに請求することができる。
その実用新案登録が第二条の二第二項に規定する要件を満たしていない補正をした実用新案登録出願に対してされたとき。
その実用新案登録が第二条の五第三項において準用する特許法第二十五条、第三条、第三条の二、第四条、第七条第一項から第三項まで 若しくは第六項 又は第十一条第一項において準用する同法第三十八条の規定に違反してされたとき(その実用新案登録が同項において準用する同法第三十八条の規定に違反してされた場合にあつては、第十七条の二第一項の規定による請求に基づき、その実用新案登録に係る実用新案権の移転の登録があつたときを除く。)。
その実用新案登録が条約に違反してされたとき。
その実用新案登録が第五条第四項 又は第六項(第四号を除く。)に規定する要件を満たしていない実用新案登録出願に対してされたとき。
その実用新案登録がその考案について実用新案登録を受ける権利を有しない者の実用新案登録出願に対してされたとき(第十七条の二第一項の規定による請求に基づき、その実用新案登録に係る実用新案権の移転の登録があつたときを除く。)。
実用新案登録がされた後において、その実用新案権者が第二条の五第三項において準用する特許法第二十五条の規定により実用新案権を享有することができない者になつたとき、又はその実用新案登録が条約に違反することとなつたとき。
その実用新案登録の願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲 又は図面の訂正が第十四条の二第二項から第四項までの規定に違反してされたとき。
実用新案登録無効審判は、何人も請求することができる。
ただし、実用新案登録が前項第二号に該当すること(その実用新案登録が第十一条第一項において準用する特許法第三十八条の規定に違反してされたときに限る。)又は前項第五号に該当することを理由とするものは、当該実用新案登録に係る考案について実用新案登録を受ける権利を有する者に限り請求することができる。
実用新案登録無効審判は、実用新案権の消滅後においても、請求することができる。
審判長は、実用新案登録無効審判の請求があつたときは、その旨を当該実用新案権についての専用実施権者 その他その実用新案登録に関し登録した権利を有する者に通知しなければならない。
審判を請求する者は、次に掲げる事項を記載した請求書を特許庁長官に提出しなければならない。
当事者 及び代理人の氏名 又は名称 及び住所 又は居所
前項第三号に掲げる請求の理由は、実用新案登録を無効にする根拠となる事実を具体的に特定し、かつ、立証を要する事実ごとに証拠との関係を記載したものでなければならない。
前条第一項の規定により提出した請求書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。
ただし、次項の規定による審判長の許可があつたときは、この限りでない。
審判長は、前条第一項第三号に掲げる請求の理由の補正がその要旨を変更するものである場合において、当該補正が審理を不当に遅延させるおそれがないことが明らかなものであり、かつ、次の各号のいずれかに該当する事由があると認めるときは、決定をもつて、当該補正を許可することができる。
第十四条の二第一項の訂正があり、その訂正により請求の理由を補正する必要が生じたこと。
前号に掲げるもののほか当該補正に係る請求の理由を審判請求時の請求書に記載しなかつたことにつき合理的な理由があり、被請求人が当該補正に同意したこと。
前項の補正の許可は、その補正に係る手続補正書が次条第一項の規定による請求書の副本の送達の前に提出されたときは、これをすることができない。
第二項の決定 又はその不作為に対しては、不服を申し立てることができない。
審判長は、審判の請求があつたときは、請求書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。
審判長は、前条第二項の規定により請求書の補正を許可するときは、その補正に係る手続補正書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。
ただし、被請求人に答弁書を提出する機会を与える必要がないと認められる特別の事情があるときは、この限りでない。
審判長は、第一項 若しくは前項本文の答弁書を受理したとき、又は実用新案登録無効審判が特許庁に係属している場合において第十四条の二第一項 若しくは第七項の訂正があつたときは、その副本を請求人に送達しなければならない。
審判長は、審判に関し、当事者 及び参加人を審尋することができる。
審判長は、実用新案登録無効審判の請求があつた場合において、その請求後にその実用新案登録に基づいて特許法第四十六条の二第一項の規定による特許出願がされたときは、その旨を請求人 及び参加人に通知しなければならない。
審判の請求は、審決が確定するまでは、取り下げることができる。
審判の請求は、前条第一項の答弁書の提出があつた後は、相手方の承諾を得なければ、取り下げることができない。
審判の請求人が前条第五項の規定による通知を受けたときは、前項の規定にかかわらず、その通知を受けた日から三十日以内に限り、その審判の請求を取り下げることができる。
特許法第四条の規定は、前項に規定する期間に準用する。
この場合において、
同条中
「特許庁長官」とあるのは、
「審判」と
読み替えるものとする。
審判の請求人がその責めに帰することができない理由により第三項に規定する期間内にその請求を取り下げることができないときは、同項の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後六月以内にその請求を取り下げることができる。
二以上の請求項に係る実用新案登録の二以上の請求項について実用新案登録無効審判を請求したときは、その請求は、請求項ごとに取り下げることができる。
審判において必要があると認めるときは、他の審判の審決が確定し、又は訴訟手続が完結するまでその手続を中止することができる。
訴えの提起 又は仮差押命令 若しくは仮処分命令の申立てがあつた場合において、必要があると認めるときは、裁判所は、審決が確定するまでその訴訟手続を中止することができる。
裁判所は、実用新案権 又は専用実施権の侵害に関する訴えの提起があつたときは、その旨を特許庁長官に通知するものとする。
その訴訟手続が完結したときも、また同様とする。
特許庁長官は、前項に規定する通知を受けたときは、その実用新案権についての審判の請求の有無を裁判所に通知するものとする。
その審判の請求書の却下の決定、審決 又は請求の取下げがあつたときも、また同様とする。
裁判所は、前項の規定によりその実用新案権についての審判の請求があつた旨の通知を受けた場合において、当該訴訟において第三十条において準用する特許法第百四条の三第一項の規定による攻撃 又は防御の方法を記載した書面がその通知前に既に提出され、又はその通知後に最初に提出されたときは、その旨を特許庁長官に通知するものとする。
特許庁長官は、前項に規定する通知を受けたときは、裁判所に対し、当該訴訟の訴訟記録のうちその審判において審判官が必要と認める書面の写しの送付を求めることができる。
特許法
並びに第百七十条の規定は、審判に準用する。
この場合において、
同法第百五十六条第一項中
「特許無効審判以外の審判においては、事件が」とあるのは、
「事件が」と
読み替えるものとする。