武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律

# 平成十六年法律第百十二号 #
略称 : 国民保護法 

第四節 国民の保護に関する基本指針等

分類 法律
カテゴリ   外事
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第三十六号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時25分


1項

政府は、武力攻撃事態等に備えて、国民の保護のための措置の実施に関し、あらかじめ、国民の保護に関する基本指針(以下「基本指針」という。)を定めるものとする。

2項
基本指針に定める事項は、次のとおりとする。
一 号
国民の保護のための措置の実施に関する基本的な方針
二 号

次条第一項の規定による指定行政機関の国民の保護に関する計画、第三十四条第一項の規定による都道府県の国民の保護に関する計画 及び第三十六条第一項の規定による指定公共機関の国民の保護に関する業務計画の作成 並びに国民の保護のための措置の実施に当たって考慮すべき武力攻撃事態の想定に関する事項

三 号

国民の保護のための措置に関し国が実施する第十条第一項各号に掲げる措置に関する事項

四 号
都道府県対策本部 又は市町村対策本部を設置すべき地方公共団体の指定の方針に関する事項
五 号

第二号に掲げる国民の保護に関する計画 及び国民の保護に関する業務計画を作成する際の基準となるべき事項

六 号

国民の保護のための措置の実施に当たっての地方公共団体相互の広域的な連携協力 その他の関係機関相互の連携協力の確保に関する事項

七 号

前各号に掲げるもののほか、国民の保護のための措置の実施に関し必要な事項

3項
内閣総理大臣は、基本指針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
4項

内閣総理大臣は、前項の閣議の決定があったときは、遅滞なく、基本指針を国会に報告するとともに、その旨を公示しなければならない。

5項

政府は、基本指針を定めるため必要があると認めるときは、地方公共団体の長等、指定公共機関 その他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の陳述 その他必要な協力を求めることができる。

6項

前三項の規定は、基本指針の変更について準用する。

1項

指定行政機関の長は、基本指針に基づき、第十条第一項各号に掲げる措置のうちその所掌事務に関し、国民の保護に関する計画を作成しなければならない。

2項

前項の国民の保護に関する計画に定める事項は、次のとおりとする。

一 号
当該指定行政機関が実施する国民の保護のための措置の内容 及び実施方法に関する事項
二 号
国民の保護のための措置を実施するための体制に関する事項
三 号
国民の保護のための措置の実施に関する関係機関との連携に関する事項
四 号

前三号に掲げるもののほか、国民の保護のための措置の実施に関し必要な事項

3項

指定行政機関の長は、その国民の保護に関する計画の作成に当たっては、それぞれの指定行政機関の国民の保護に関する計画が一体的かつ有機的に作成されるよう、関係指定行政機関の長の意見を聴かなければならない。

4項

指定行政機関の長は、その国民の保護に関する計画を作成するときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。

5項

指定行政機関の長は、その国民の保護に関する計画を作成したときは、速やかに、これを都道府県知事 及び所管する指定公共機関に通知するとともに、公表しなければならない。

6項

指定行政機関の長は、その国民の保護に関する計画を作成するため必要があると認めるときは、関係指定行政機関の長 及び指定地方行政機関の長、地方公共団体の長等 並びに指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の陳述 その他必要な協力を求めることができる。

7項

第三項から前項までの規定は、第一項の国民の保護に関する計画の変更について準用する。


ただし第三項 及び第四項の規定は、政令で定める軽微な変更については、準用しない。

1項

都道府県知事は、基本指針に基づき、国民の保護に関する計画を作成しなければならない。

2項

前項の国民の保護に関する計画に定める事項は、次のとおりとする。

一 号
当該都道府県の区域に係る国民の保護のための措置の総合的な推進に関する事項
二 号

都道府県が実施する第十一条第一項 及び第二項に規定する国民の保護のための措置に関する事項

三 号
国民の保護のための措置を実施するための訓練 並びに物資 及び資材の備蓄に関する事項
四 号

次条第一項の規定による市町村の国民の保護に関する計画 及び第三十六条第二項の規定による指定地方公共機関の国民の保護に関する業務計画を作成する際の基準となるべき事項

五 号
国民の保護のための措置を実施するための体制に関する事項
六 号

国民の保護のための措置の実施に関する他の地方公共団体 その他の関係機関との連携に関する事項

七 号

前各号に掲げるもののほか、当該都道府県の区域に係る国民の保護のための措置に関し都道府県知事が必要と認める事項

3項

都道府県知事は、その国民の保護に関する計画の作成に当たっては、指定行政機関の国民の保護に関する計画 及び他の都道府県の国民の保護に関する計画との整合性の確保を図るよう努めなければならない。

4項

都道府県知事は、その国民の保護に関する計画を作成する場合において、他の都道府県と関係がある事項を定めるときは、当該都道府県の知事の意見を聴かなければならない。

5項

都道府県知事は、その国民の保護に関する計画を作成するときは、あらかじめ、総務大臣を経由して内閣総理大臣に協議しなければならない。

6項

都道府県知事は、その国民の保護に関する計画を作成したときは、速やかに、これを議会に報告し、並びに当該都道府県の区域内の市町村の長 及び関係指定地方公共機関に通知するとともに、公表しなければならない。

7項

前条第六項の規定は、都道府県知事がその国民の保護に関する計画を作成する場合について準用する。

8項

第三項から前項までの規定は、第一項の国民の保護に関する計画の変更について準用する。


ただし第五項の規定は、政令で定める軽微な変更については、準用しない。

1項

市町村長は、都道府県の国民の保護に関する計画に基づき、国民の保護に関する計画を作成しなければならない。

2項

前項の国民の保護に関する計画に定める事項は、次のとおりとする。

一 号
当該市町村の区域に係る国民の保護のための措置の総合的な推進に関する事項
二 号

市町村が実施する第十六条第一項 及び第二項に規定する国民の保護のための措置に関する事項

三 号
国民の保護のための措置を実施するための訓練 並びに物資 及び資材の備蓄に関する事項
四 号
国民の保護のための措置を実施するための体制に関する事項
五 号

国民の保護のための措置の実施に関する他の地方公共団体 その他の関係機関との連携に関する事項

六 号

前各号に掲げるもののほか、当該市町村の区域に係る国民の保護のための措置に関し市町村長が必要と認める事項

3項

市町村長は、その国民の保護に関する計画の作成に当たっては、指定行政機関の国民の保護に関する計画、都道府県の国民の保護に関する計画 及び他の市町村の国民の保護に関する計画との整合性の確保を図るよう努めなければならない。

4項

市町村長は、その国民の保護に関する計画を作成する場合において、他の市町村と関係がある事項を定めるときは、当該市町村の長の意見を聴かなければならない。

5項

市町村長は、その国民の保護に関する計画を作成するときは、あらかじめ都道府県知事に協議しなければならない。

6項

市町村長は、その国民の保護に関する計画を作成したときは、速やかに、これを議会に報告するとともに、公表しなければならない。

7項

第三十三条第六項の規定は、市町村長がその国民の保護に関する計画を作成する場合について準用する。

8項

第三項から前項までの規定は、第一項の国民の保護に関する計画の変更について準用する。


ただし第五項の規定は、政令で定める軽微な変更については、準用しない。

1項

指定公共機関は、基本指針に基づき、その業務に関し、国民の保護に関する業務計画を作成しなければならない。

2項

指定地方公共機関は、都道府県の国民の保護に関する計画に基づき、その業務に関し、国民の保護に関する業務計画を作成しなければならない。

3項

前二項の国民の保護に関する業務計画に定める事項は、次のとおりとする。

一 号
当該指定公共機関 又は指定地方公共機関が実施する国民の保護のための措置の内容 及び実施方法に関する事項
二 号
国民の保護のための措置を実施するための体制に関する事項
三 号
国民の保護のための措置の実施に関する関係機関との連携に関する事項
四 号

前三号に掲げるもののほか、国民の保護のための措置の実施に関し必要な事項

4項

指定公共機関 及び指定地方公共機関は、それぞれその国民の保護に関する業務計画を作成したときは、速やかに、指定公共機関にあっては当該指定公共機関を所管する指定行政機関の長を経由して内閣総理大臣に、指定地方公共機関にあっては当該指定地方公共機関を指定した都道府県知事に報告しなければならない。


この場合において、内閣総理大臣 又は都道府県知事は、当該指定公共機関 又は指定地方公共機関に対し、必要な助言をすることができる。

5項

指定公共機関 及び指定地方公共機関は、それぞれその国民の保護に関する業務計画を作成したときは、速やかに、これを関係都道府県知事 及び関係市町村長に通知するとともに、公表しなければならない。

6項

第三十三条第六項の規定は、指定公共機関 及び指定地方公共機関がそれぞれその国民の保護に関する業務計画を作成する場合について準用する。

7項

前三項の規定は、第一項 及び第二項の国民の保護に関する業務計画の変更について準用する。


ただし第四項の規定は、政令で定める軽微な変更については、準用しない。