河川法

# 昭和三十九年法律第百六十七号 #

第二款 水利調整

分類 法律
カテゴリ   河川
@ 施行日 : 令和七年六月一日
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号
最終編集日 : 2026年 08月12日 23時28分

1項

河川管理者は、水利使用に関し第二十三条の許可 又は第二十六条第一項の許可(第二十三条の二の登録の対象となる流水の占用に係る水利使用に関する許可を除く)の申請があつた場合においては、当該申請が却下すべきものである場合を除き、国土交通省令で定めるところにより、申請者の氏名、水利使用の目的 その他国土交通省令で定める事項を第二十三条 及び第二十四条から第二十九条までの規定による許可を受けた者 並びに政令で定める河川に関し権利を有する者(以下「関係河川使用者」と総称する。)に通知しなければならない。


ただし、当該水利使用により損失を受けないことが明らかである者 及び当該水利使用を行うことについて同意をした者については、この限りでない。

1項

前条の通知があつたときは、関係河川使用者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者に対し、当該水利使用によりその者が受ける損失を明らかにして、当該水利使用について意見を申し出ることができる。

1項

河川管理者は、水利使用に関し第二十三条 又は第二十六条第一項の許可をしようとする場合において、前条の申出をした関係河川使用者で当該申請に係る水利使用により損失を受けるものがあるときは、当該水利使用を行うことについて当該関係河川使用者のすべての同意がある場合を除き次の各号に該当する場合でなければ、その許可をしてはならない。

一 号
当該水利使用に係る事業が関係河川使用者の当該河川の使用に係る事業に比し公益性が著しく大きい場合
二 号

損失を防止するために必要な施設(以下「損失防止施設」という。)を設置すれば関係河川使用者の当該河川の使用に係る事業の実施に支障がないと認められる場合

2項

国土交通大臣は、前項第一号に該当するものとして水利使用に関し第二十三条 又は第二十六条第一項の許可をしようとする場合においては、あらかじめ、社会資本整備審議会の意見を聴かなければならない。

1項

水利使用に関する第二十三条 若しくは第二十六条第一項の許可 又は第二十三条の二の登録により損失を受ける者があるときは、当該水利使用に関する許可 又は登録を受けた者がその損失を補償しなければならない。

1項

前条の規定による損失の補償で関係河川使用者に係るものについては、水利使用の許可を受けた者と関係河川使用者とが協議しなければならない。

2項

前項の規定による協議が成立しない場合においては、当事者は、政令で定めるところにより、河川管理者の裁定を求めることができる。

3項

河川管理者は、前項の裁定をする場合において、損失の補償として、損失防止施設を設置すべき旨の関係河川使用者の要求があり、かつ、水利使用の許可を受けた者の意見をきいてその要求を相当と認めるときは、損失防止施設の機能、規模、構造、設置場所等を定めて、当該水利使用の許可を受けた者が損失防止施設を設置すべき旨の裁定をすることができる。

4項

河川管理者は、第二項の裁定をしようとする場合においては、あらかじめ、関係河川使用者が当該河川の使用を行なう土地の所在する都道府県の収用委員会の意見をきかなければならない。

5項

第二項の裁定に不服がある者は、その裁定があつた日から六十日以内に、訴えをもつてその変更を請求することができる。

6項

前項の訴えにおいては、当事者の他の一方を被告としなければならない。

7項

第五項の規定による訴えの提起は、水利使用 及び当該水利使用に係る事業の実施を妨げない。

1項

水利使用の許可を受けた者は、第三十九条の申出をした関係河川使用者に係る前条第一項の協議 又は同条第二項の裁定に係る損失を補償した後(損失の補償が損失防止施設の設置に係るものであるときは、当該施設を設置し、かつ、河川管理者の確認を得た後)でなければ、流水を貯留し、又は取水してはならない。


ただし第三十九条の申出をした関係河川使用者の受ける損失であつて河川管理者が当該水利使用の許可に係る流水の貯留 若しくは取水の後でなければその程度を確定することができない旨の決定をし、若しくは当該水利使用の許可に係る工作物が完成しなければ当該損失防止施設を設置することができないこと その他当該損失防止施設の種類、構造等について特別の事情があることにより、損失防止施設の設置の時期について当該水利使用の許可に係る流水の貯留 若しくは取水の後でよい旨の決定をしたもの 又は当該水利使用の許可に係る流水の貯留 若しくは取水につき同意をした関係河川使用者の受ける損失については、この限りでない。

2項

前項の場合において、次の各号いずれかに該当するときは、水利使用の許可を受けた者は、補償金を供託することができる。

一 号
補償金の提供をした場合において、補償金を受けるべき者がその受領を拒んだとき。
二 号
補償金を受けるべき者が補償金を受領することができないとき。
三 号

水利使用の許可を受けた者が補償金を受けるべき者を確知することができないとき。


ただし、水利使用の許可を受けた者に過失があるときは、この限りでない。

四 号
水利使用の許可を受けた者が河川管理者の裁定した補償金額に対して不服があるとき。
五 号
水利使用の許可を受けた者が差押え 又は仮差押えにより補償金の払渡しを禁じられたとき。
3項

前項第四号の場合において補償金を受けるべき者の請求があるときは、水利使用の許可を受けた者は、自己の見積金額を払い渡し、裁定による補償金額との差額を供託しなければならない。

4項

第二項の規定による供託は、水利使用を行なう土地のもよりの供託所にしなければならない。

5項

水利使用の許可を受けた者は、第二項に規定する供託をしたときは、遅滞なく、その旨を補償金を取得すべき者に通知しなければならない。

6項

水利使用の許可を受けた者は、第二項に規定する供託をしたときは、遅滞なく、供託物受入の記載ある供託書の写しを添付して、その旨を河川管理者に届け出なければならない。