特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律

# 平成十三年法律第百三十七号 #
略称 : ISP責任法  ISP責任法  プロバイダー責任法  プロバイダ責任制限法  プロバイダー法 

第五章 大規模特定電気通信役務提供者の義務

分類 法律
カテゴリ   電気通信
@ 施行日 : 令和八年五月二十一日 ( 2023年 6月14日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第四十八号
最終編集日 : 2026年 07月28日 05時12分


1項

総務大臣は、次の各号いずれにも該当する特定電気通信役務であって、その利用に係る特定電気通信による情報の流通について侵害情報送信防止措置の実施手続の迅速化 及び送信防止措置の実施状況の透明化を図る必要性が特に高いと認められるもの(以下「大規模特定電気通信役務」という。)を提供する特定電気通信役務提供者を、大規模特定電気通信役務提供者として指定することができる。

一 号

当該特定電気通信役務が次のいずれかに該当すること。

当該特定電気通信役務を利用して一月間に発信者となった者(日本国外にあると推定される者を除くにおいて同じ。)及びこれに準ずる者として総務省令で定める者の数の総務省令で定める期間における平均(以下この条 及び第二十四条第二項において「平均月間発信者数」という。)が特定電気通信役務の種類に応じて総務省令で定める数を超えること。

当該特定電気通信役務を利用して一月間に発信者となった者の延べ数の総務省令で定める期間における平均(以下この条 及び第二十四条第二項において「平均月間延べ発信者数」という。)が特定電気通信役務の種類に応じて総務省令で定める数を超えること。

二 号

当該特定電気通信役務の一般的な性質に照らして侵害情報送信防止措置(侵害情報の不特定の者に対する送信を防止するために必要な限度において行われるものに限る。以下同じ。)を講ずることが技術的に可能であること。

三 号

当該特定電気通信役務が、その利用に係る特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害が発生するおそれの少ない特定電気通信役務として総務省令で定めるもの以外のものであること。

2項

総務大臣は、大規模特定電気通信役務提供者について前項の規定による指定の理由がなくなったと認めるときは、遅滞なく、その指定を解除しなければならない。

3項

総務大臣は、第一項の規定による指定 及び前項の規定による指定の解除に必要な限度において、総務省令で定めるところにより、特定電気通信役務提供者に対し、その提供する特定電気通信役務の平均月間発信者数 及び平均月間延べ発信者数を報告させることができる。

4項

総務大臣は、前項の規定による報告の徴収によっては特定電気通信役務提供者の提供する特定電気通信役務の平均月間発信者数 又は平均月間延べ発信者数を把握することが困難であると認めるときは、当該平均月間発信者数 又は平均月間延べ発信者数を総務省令で定める合理的な方法により推計して、第一項の規定による指定 及び第二項の規定による指定の解除を行うことができる。

1項

大規模特定電気通信役務提供者は、前条第一項の規定による指定を受けた日から三月以内に、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を総務大臣届け出なければならない。

一 号
氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 号
外国の法人 若しくは団体 又は外国に住所を有する個人にあっては、国内における代表者 又は国内における代理人の氏名 又は名称 及び国内の住所
三 号

前二号に掲げる事項のほか、総務省令で定める事項

2項

大規模特定電気通信役務提供者は、前項各号に掲げる事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。

1項

大規模特定電気通信役務提供者前条第一項の規定による届出をした者に限る。以下同じ。)は、総務省令で定めるところにより、その提供する大規模特定電気通信役務を利用して行われる特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者(次条において「被侵害者」という。)が侵害情報等を示して当該大規模特定電気通信役務提供者に対し侵害情報送信防止措置を講ずるよう申出を行うための方法を定め、これを公表しなければならない。

2項

前項の方法は、次の各号いずれにも適合するものでなければならない。

一 号
電子情報処理組織を使用する方法による申出を行うことができるものであること。
二 号
申出を行おうとする者に過重な負担を課するものでないこと。
三 号

当該大規模特定電気通信役務提供者が申出を受けた日時が当該申出を行った者(第二十五条において「申出者」という。)に明らかとなるものであること。

1項

大規模特定電気通信役務提供者は、被侵害者から前条第一項の方法に従って侵害情報送信防止措置を講ずるよう申出があったときは、当該申出に係る侵害情報の流通によって当該被侵害者の権利が不当に侵害されているかどうかについて、遅滞なく必要な調査を行わなければならない。

1項

大規模特定電気通信役務提供者は、前条の調査のうち専門的な知識経験を必要とするものを適正に行わせるため、特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害への対処に関して十分な知識経験を有する者のうちから、侵害情報調査専門員以下この条 及び次条第二項第二号において「専門員」という。)を選任しなければならない。

2項

大規模特定電気通信役務提供者の専門員の数は、当該大規模特定電気通信役務提供者の提供する大規模特定電気通信役務の平均月間発信者数 又は平均月間延べ発信者数 及び種別に応じて総務省令で定める数(当該大規模特定電気通信役務提供者が複数の大規模特定電気通信役務を提供している場合にあっては、それぞれの大規模特定電気通信役務の平均月間発信者数 又は平均月間延べ発信者数 及び種別に応じて総務省令で定める数を合算した数)以上でなければならない。

3項

大規模特定電気通信役務提供者は、専門員を選任したときは、総務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨 及び総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければならない。


これらを変更したときも、同様とする。

1項

大規模特定電気通信役務提供者は、第二十三条申出があったときは、同条の調査の結果に基づき侵害情報送信防止措置を講ずるかどうかを判断し、当該申出を受けた日から十四日以内の総務省令で定める期間内に、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める事項を申出者通知しなければならない。


ただし、申出者から過去に同一の内容の申出が行われていたとき その他の通知しないことについて正当な理由があるときは、この限りでない。

一 号

当該申出に応じて侵害情報送信防止措置を講じたとき

その旨

二 号

当該申出に応じた侵害情報送信防止措置を講じなかったとき

その旨 及びその理由

2項

前項本文の規定にかかわらず大規模特定電気通信役務提供者は、次の各号いずれかに該当するときは、第二十三条の調査の結果に基づき侵害情報送信防止措置を講ずるかどうかを判断した後、遅滞なく、同項各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める事項を申出者に通知すれば足りる。


この場合においては、同項の総務省令で定める期間内に、次の各号のいずれに該当するか(第三号に該当する場合にあっては、その旨 及びやむを得ない理由の内容)を申出者通知しなければならない。

一 号

第二十三条の調査のため侵害情報の発信者の意見を聴くこととしたとき。

二 号

第二十三条の調査を専門員に行わせることとしたとき。

三 号

前二号に掲げる場合のほか、やむを得ない理由があるとき。

1項

大規模特定電気通信役務提供者は、その提供する大規模特定電気通信役務を利用して行われる特定電気通信による情報の流通については、次の各号いずれかに該当する場合のほか、自ら定め、公表している基準に従う場合に限り、送信防止措置を講ずることができる。


この場合において、当該基準は、当該送信防止措置を講ずる日の総務省令で定める一定の期間前までに公表されていなければならない。

一 号
当該大規模特定電気通信役務提供者が送信防止措置を講じようとする情報の発信者であるとき。
二 号

他人の権利を不当に侵害する情報の送信を防止する義務がある場合 その他送信防止措置を講ずる法令上の義務(努力義務を除く)がある場合において、当該義務に基づき送信防止措置を講ずるとき。

三 号
緊急の必要により送信防止措置を講ずる場合であって、当該送信防止措置を講ずる情報の種類が、通常予測することができないものであるため、当該基準における送信防止措置の対象として明示されていないとき。
2項

大規模特定電気通信役務提供者は、前項の基準を定めるに当たっては、当該基準の内容が次の各号いずれにも適合したものとなるよう努めなければならない。

一 号
送信防止措置の対象となる情報の種類が、当該大規模特定電気通信役務提供者が当該情報の流通を知ることとなった原因の別に応じて、できる限り具体的に定められていること。
二 号
役務提供停止措置を講ずることがある場合においては、役務提供停止措置の実施に関する基準ができる限り具体的に定められていること。
三 号
発信者 その他の関係者が容易に理解することのできる表現を用いて記載されていること。
四 号
送信防止措置の実施に関する努力義務を定める法令との整合性に配慮されていること。
3項

大規模特定電気通信役務提供者は、第一項第三号に該当することを理由に送信防止措置を講じたときは、速やかに、当該送信防止措置を講じた情報の種類が送信防止措置の対象となることが明らかになるよう同項の基準を変更しなければならない。

4項

第一項の基準を公表している大規模特定電気通信役務提供者は、おおむね一年一回、当該基準に従って送信防止措置を講じた情報の事例のうち発信者 その他の関係者に参考となるべきものを情報の種類ごとに整理した資料を作成し、公表するよう努めなければならない。

1項

大規模特定電気通信役務提供者は、その提供する大規模特定電気通信役務を利用して行われる特定電気通信による情報の流通について送信防止措置を講じたときは、次の各号いずれかに該当する場合を除き、遅滞なく、その旨 及びその理由を当該送信防止措置により送信を防止された情報の発信者に通知し、又は当該情報の発信者が容易に知り得る状態に置く措置(第二号 及び次条第三号において「通知等の措置」という。)を講じなければならない。


この場合において、当該送信防止措置が前条第一項の基準に従って講じられたものであるときは、当該理由において、当該送信防止措置と当該基準との関係を明らかにしなければならない。

一 号
当該大規模特定電気通信役務提供者が送信防止措置を講じた情報の発信者であるとき。
二 号
過去に同一の発信者に対して同様の情報の送信を同様の理由により防止したことについて通知等の措置を講じていたとき その他の通知等の措置を講じないことについて正当な理由があるとき。
1項

大規模特定電気通信役務提供者は、毎年一回、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を公表しなければならない。

一 号

第二十三条の申出の受付の状況

二 号

第二十五条の規定による通知の実施状況

三 号

前条の規定による通知等の措置の実施状況

四 号

送信防止措置の実施状況(前三号に掲げる事項を除く

五 号

前各号に掲げる事項について自ら行った評価

六 号

前各号に掲げる事項のほか、大規模特定電気通信役務提供者がこの章の規定に基づき講ずべき措置の実施状況を明らかにするために必要な事項として総務省令で定める事項

1項

総務大臣は、第二十二条第二十四条第二十五条第二十六条第一項 若しくは第三項第二十七条 又は前条の規定の施行に必要な限度において、大規模特定電気通信役務提供者に対し、その業務に関し報告をさせることができる。

1項

総務大臣は、大規模特定電気通信役務提供者が第二十二条第二十四条第二十五条第二十六条第一項 若しくは第三項第二十七条 又は第二十八条の規定に違反していると認めるときは、当該大規模特定電気通信役務提供者に対し、その違反を是正するために必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

2項

総務大臣は、前項の規定による勧告を受けた大規模特定電気通信役務提供者が、正当な理由がなく当該勧告に係る措置を講じなかったときは、当該大規模特定電気通信役務提供者に対し、当該勧告に係る措置を講ずべきことを命ずることができる。

1項

第二十条第一項の規定による指定、第二十九条の規定による報告の徴収、前条第一項の規定による勧告 又は同条第二項の規定による命令は、総務省令で定める書類を送達して行う。

2項

第二十条第一項の規定による指定 又は前条第二項の規定による命令に係る行政手続法平成五年法律第八十八号第三十条の規定による通知は、同条の書類を送達して行う。


この場合において、同法第三十一条において読み替えて準用する同法第十五条第三項の規定は適用しない

1項

前条の規定による送達については、民事訴訟法第百条第一項第百一条第百二条の二第百三条第百五条第百六条 及び第百八条の規定を準用する。


この場合において、

同項
「裁判所」とあり、
及び同条
「裁判長」とあるのは
「総務大臣」と、

同法第百一条第一項
「執行官」とあるのは
「総務大臣の職員」と

読み替えるものとする。

1項

総務大臣は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。

一 号
送達を受けるべき者の住所、居所 その他送達をすべき場所が知れない場合
二 号

外国においてすべき送達について、前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合

三 号

前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過しても その送達を証する書面の送付がない場合

2項

公示送達は、送達をすべき書類を送達を受けるべき者にいつでも交付すべき旨を総務省令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、その旨が記載された書面を総務省の掲示場に掲示し、又はその旨を総務省の事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることにより行う。

3項

公示送達は、前項の規定による措置を開始した日から二週間を経過することによって、その効力を生ずる。

4項

外国においてすべき送達についてした公示送達にあっては、前項の期間は、六週間とする。

1項

総務大臣の職員が、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律平成十四年法律第百五十一号第三条第九号に規定する処分通知等であって第三十一条の規定により書類を送達して行うこととしているものに関する事務を、同法第七条第一項の規定により同法第六条第一項に規定する電子情報処理組織を使用して行ったときは、第三十二条において読み替えて準用する民事訴訟法第百条第一項の規定による送達に関する事項を記載した書面の作成 及び提出に代えて、当該事項を当該電子情報処理組織を使用して総務大臣の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。)に備えられたファイルに記録しなければならない。

1項

第三十条第二項の規定による命令に違反した場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑 又は百万円以下の罰金に処する。