障害者による文化芸術活動の推進に関する法律

# 平成三十年法律第四十七号 #
略称 : 障害者文化芸術推進法 

第一章 総則

分類 法律
カテゴリ   文化
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時24分


1項

この法律は、文化芸術が、これを創造し、又は享受する者の障害の有無にかかわらず、人々に心の豊かさや相互理解をもたらすものであることに鑑み、文化芸術基本法平成十三年法律第百四十八号) 及び障害者基本法昭和四十五年法律第八十四号)の基本的な理念にのっとり、障害者による文化芸術活動(文化芸術に関する活動をいう。以下同じ。)の推進に関し、基本理念、基本計画の策定 その他の基本となる事項を定めることにより、障害者による文化芸術活動の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって文化芸術活動を通じた障害者の個性と能力の発揮及び社会参加の促進を図ることを目的とする。

1項

この法律において「障害者」とは、障害者基本法第二条第一号に規定する障害者をいう。

1項

障害者による文化芸術活動の推進は、次に掲げる事項を旨として行われなければならない。

一 号

文化芸術を創造し、享受することが人々の生まれながらの権利であることに鑑み、国民が障害の有無にかかわらず、文化芸術を鑑賞し、これに参加し、又はこれを創造することができるよう、障害者による文化芸術活動を幅広く促進すること。

二 号

専門的な教育に基づかずに人々が本来有する創造性が発揮された文化芸術の作品が高い評価を受けており、その中心となっているものが障害者による作品であること等を踏まえ、障害者による芸術上価値が高い作品等の創造に対する支援を強化すること。

三 号

地域において、障害者が創造する文化芸術の作品等(以下「障害者の作品等」という。)の発表、障害者による文化芸術活動を通じた交流等を促進することにより、住民が心豊かに暮らすことのできる住みよい地域社会の実現に寄与すること。

2項

障害者による文化芸術活動の推進に関する施策を講ずるに当たっては、その内容に応じ、障害者による文化芸術活動を特に対象とする措置が講ぜられ、又は文化芸術の振興に関する一般的な措置の実施において障害者による文化芸術活動に対する特別の配慮がなされなければならない。

1項

国は、前条の基本理念にのっとり、障害者による文化芸術活動の推進に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

1項

地方公共団体は、第三条の基本理念にのっとり、障害者による文化芸術活動の推進に関し、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。

1項

政府は、障害者による文化芸術活動の推進に関する施策を実施するため必要な財政上の措置 その他の措置を講じなければならない。