商法

# 明治三十二年法律第四十八号 #

第五章 仲立営業

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和二年四月一日 ( 2020年 4月1日 )
@ 最終更新 : 平成二十九年法律第四十五号による改正
最終編集日 : 2024年 05月30日 09時33分


1項

この章において「仲立人」とは、他人間の商行為の媒介をすることを業とする者をいう。

1項

仲立人は、その媒介により成立させた行為について、当事者のために支払 その他の給付を受けることができない


ただし、当事者の別段の意思表示 又は別段の慣習があるときは、この限りでない。

1項

仲立人がその媒介に係る行為について見本を受け取ったときは、その行為が完了するまで、これを保管しなければならない。

1項

当事者間において媒介に係る行為が成立したときは、仲立人は、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面(以下この章において「結約書」という。)を作成し、かつ、署名し、又は記名押印した後、これを各当事者に交付しなければならない。

一 号
各当事者の氏名 又は名称
二 号

当該行為の年月日 及びその要領

2項

前項の場合においては、当事者が直ちに履行をすべきときを除き、仲立人は、各当事者に結約書に署名させ、又は記名押印させた後、これをその相手方に交付しなければならない。

3項

前二項の場合において、当事者の一方が結約書を受領せず、又はこれに署名 若しくは記名押印をしないときは、仲立人は、遅滞なく、相手方に対してその旨の通知を発しなければならない。

1項

仲立人は、その帳簿に前条第一項各号に掲げる事項を記載しなければならない。

2項

当事者は、いつでも、仲立人がその媒介により当該当事者のために成立させた行為について、前項の帳簿の謄本の交付を請求することができる。

1項

当事者がその氏名 又は名称を相手方に示してはならない旨を仲立人に命じたときは、仲立人は、結約書 及び前条第二項の謄本にその氏名 又は名称を記載することができない

1項

仲立人は、当事者の一方の氏名 又は名称をその相手方に示さなかったときは、当該相手方に対して自ら履行をする責任を負う。

1項

仲立人は、第五百四十六条の手続を終了した後でなければ、報酬を請求することができない

2項

仲立人の報酬は、当事者双方が等しい割合で負担する。