国会職員は次の各号のいずれかに該当しない者でなければならない。
国会職員法
第二章 任用
懲役 又は禁錮の刑に処せられて、その刑の執行を終わらない者 又はその刑の執行を受けることのなくなるまでの者
懲戒処分により官公職を免ぜられ、その身分を失つた日から二年を経過しない者
前二号のいずれかに該当する者のほか、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)の規定により官職に就く能力を有しない者
国会職員の任用は、別に定のあるものを除き、各本属長の定める任用の基準に基いて、これを行う。
国会職員の昇任(国会職員にその国会職員が現に命ぜられている職より上位の職制上の段階に属する職を命ずることをいう。以下同じ。)及び転任(国会職員にその国会職員が現に命ぜられている職以外の職を命ずることであつて昇任 及び降任(国会職員にその国会職員が現に命ぜられている職より下位の職制上の段階に属する職を命ずることをいう。以下同じ。)に該当しないものをいう。以下同じ。)は、各本属長が、国会職員の人事評価(任用、給与、分限 その他の人事管理の基礎とするために、国会職員がその職務を遂行するに当たり発揮した能力 及び挙げた業績を把握した上で行われる勤務成績の評価をいう。以下同じ。)に基づき、命じようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力(職制上の段階の標準的な職の職務を遂行する上で発揮することが求められる能力として両議院の議長が協議して定めるものをいう。以下同じ。)及び当該命じようとする職についての適性を有すると認められる者の中から行うものとする。
各本属長は、国会職員を降任させる場合には、当該国会職員の人事評価に基づき、命じようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力 及び当該命じようとする職についての適性を有すると認められる職を命ずるものとする。
国際機関に派遣されていたこと等の事情により、人事評価が行われていない国会職員の昇任、降任 及び転任については、前二項の規定にかかわらず、各本属長が、人事評価以外の能力の実証に基づき、命じようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力 及び当該命じようとする職についての適性を判断して行うことができる。
前三項の標準的な職は、係員、係長、課長補佐、課長 その他の職とし、職制上の段階 及び職務の種類に応じ、両議院の議長が協議して定める。
各本属長は、高度の専門的な知識経験 又は優れた識見を有する者をその者が有する当該高度の専門的な知識経験 又は優れた識見を一定の期間活用して遂行することが特に必要とされる業務に従事させる場合には、選考により、任期を定めて国会職員を採用することができる。
各本属長は、前項の規定によるほか、専門的な知識経験を有する者を当該専門的な知識経験が必要とされる業務に従事させる場合において、両議院の議長が協議して定める場合に該当するときであつて、当該専門的な知識経験を有する者を当該業務に期間を限つて従事させることが公務の能率的運営を確保するために必要であるときは、選考により、任期を定めて国会職員を採用することができる。
前二項の規定により採用される国会職員の任期 及びこれらの規定により任期を定めて採用された国会職員の任用の制限については、一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律(平成十二年法律第百二十五号)の適用を受ける職員の例による。
前三項の規定の実施に関し必要な事項は、両議院の議長が協議して定める。
前各項の規定は、非常勤の職員の採用については、適用しない。
国会職員の採用は、国会職員であつた者 又はこれに準ずる者のうち、両議院の議長が協議して定める者を採用する場合 その他両議院の議長が協議して定める場合を除き、条件付のものとし、国会職員が、その職において六月の期間(六月の期間とすることが適当でないと認められる国会職員として両議院の議長が協議して定める国会職員にあつては、両議院の議長が協議して定める期間)を勤務し、その間その職務を良好な成績で遂行したときに、正式のものとなるものとする。
前項に定めるもののほか、条件付採用に関し必要な事項は、両議院の議長が協議して定める。
各本属長は、年齢六十年に達した日以後にこの法律の規定により退職(各議院事務局の事務総長、議長 又は副議長の秘書事務をつかさどる参事 及び常任委員会専門員、各議院法制局の法制局長 並びに国立国会図書館の館長 及び専門調査員 並びに臨時の職員、法律により任期を定めて任用される国会職員 及び非常勤の職員が退職する場合を除く。)をした者(以下この条 及び第二十八条第二項において「年齢六十年以上退職者」という。)を、両議院の議長が協議して定めるところにより、従前の勤務実績 その他の両議院の議長が協議して定める情報に基づく選考により、短時間勤務の職(当該職を占める国会職員の一週間当たりの通常の勤務時間が、常時勤務を要する職でその職務が当該短時間勤務の職と同種の職を占める国会職員の一週間当たりの通常の勤務時間に比し短い時間である職をいう。以下この項 及び第三項において同じ。)(第二十五条第三項の規定に基づく定めにおいて一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)別表第十一に規定する指定職俸給表に相当する給料表の適用を受ける国会職員が占める職として両議院の議長が協議して定める職(第四項 及び第四章において「指定職」という。)を除く。以下この項 及び第三項において同じ。)に採用することができる。
ただし、年齢六十年以上退職者がその者を採用しようとする短時間勤務の職に係る定年退職日相当日(短時間勤務の職を占める国会職員が、常時勤務を要する職でその職務が当該短時間勤務の職と同種の職を占めているものとした場合における第十五条の六第一項に規定する定年退職日をいう。次項 及び第三項において同じ。)を経過した者であるときは、この限りでない。
前項の規定により採用された国会職員(以下この条 及び第二十八条第二項において「定年前再任用短時間勤務職員」という。)の任期は、採用の日から定年退職日相当日までとする。
各本属長は、年齢六十年以上退職者のうちその者を採用しようとする短時間勤務の職に係る定年退職日相当日を経過していない者以外の者を当該短時間勤務の職に採用することができず、定年前再任用短時間勤務職員のうち当該定年前再任用短時間勤務職員を昇任し、降任し、又は転任しようとする短時間勤務の職に係る定年退職日相当日を経過していない定年前再任用短時間勤務職員以外の国会職員を当該短時間勤務の職に昇任し、降任し、又は転任することができない。
各本属長は、定年前再任用短時間勤務職員を、指定職 又は指定職以外の常時勤務を要する職に昇任し、降任し、又は転任することができない。
この章の規定(第二条の規定を除く。)は、各議院事務局の事務総長、議長 又は副議長の秘書事務をつかさどる参事 及び常任委員会専門員、各議院法制局の法制局長 並びに国立国会図書館の館長 及び専門調査員については、適用しない。