大学設置基準
第六章 教育課程
教育課程の編成に当たつては、大学は、学部等の専攻に係る専門の学芸を教授するとともに、幅広く深い教養 及び総合的な判断力を培い、豊かな人間性を涵養するよう適切に配慮しなければならない。
大学に専攻分野におけるおおむね五年以上の実務の経験を有し、かつ、高度の実務の能力を有する教員を置く場合であつて、当該教員が一年につき六単位以上の授業科目を担当する場合には、大学は、当該教員が教育課程の編成について責任を担うこととするよう努めるものとする。
大学は、当該大学、学部 及び学科 又は課程等の教育上の目的を達成するために必要があると認められる場合には、前条第一項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する他の大学、専門職大学 又は短期大学(以下この条において「他大学」という。)が当該大学と連携して開設する授業科目(次項に規定する要件に適合するものに限る。以下この条 及び第二十七条の三において「連携開設科目」という。)を、当該大学が自ら開設したものとみなすことができる。
当該大学の設置者(その設置する他大学と当該大学との緊密な連携が確保されているものとして文部科学大臣が別に定める基準に適合するものに限る。)が設置する他大学
大学等連携推進法人(その社員のうちに大学、専門職大学 又は短期大学の設置者が二以上ある一般社団法人のうち、その社員が設置する大学、専門職大学 又は短期大学の間の連携の推進を目的とするものであつて、当該大学、専門職大学 又は短期大学の間の緊密な連携が確保されていることについて文部科学大臣の認定を受けたものをいう。次項第二号 及び第四十五条第三項において同じ。)(当該大学の設置者が社員であるものであり、かつ、連携開設科目に係る業務を行うものに限る。)の社員が設置する他大学
前項の規定により当該大学が自ら開設したものとみなすことができる連携開設科目は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める方針に沿つて開設されなければならない。
前項第一号に該当する他大学が開設するもの
同号に規定する基準の定めるところにより当該大学の設置者が策定する連携開設科目の開設 及び実施に係る方針
前項第二号に該当する他大学が開設するもの
同号の大学等連携推進法人が策定する連携推進方針(その社員が設置する大学、専門職大学 又は短期大学の間の教育研究活動等に関する連携を推進するための方針をいう。)
第一項の規定により連携開設科目を自ら開設したものとみなす大学 及び当該連携開設科目を開設する他大学は、当該連携開設科目を開設し、及び実施するため、文部科学大臣が別に定める事項についての協議の場を設けるものとする。
教育課程は、各授業科目を必修科目、選択科目 及び自由科目に分け、これを各年次に配当して編成するものとする。
各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。
前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、第二十五条第一項に規定する授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、おおむね十五時間から四十五時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位として単位数を計算するものとする。
ただし、芸術等の分野における個人指導による実技の授業については、大学が定める時間の授業をもつて一単位とすることができる。
前項の規定にかかわらず、卒業論文、卒業研究、卒業制作等の授業科目については、これらの学修の成果を評価して単位を授与することが適切と認められる場合には、これらに必要な学修等を考慮して、単位数を定めることができる。
一年間の授業を行う期間は、三十五週にわたることを原則とする。
各授業科目の授業は、十分な教育効果を上げることができるよう、八週、十週、十五週 その他の大学が定める適切な期間を単位として行うものとする。
授業は、講義、演習、実験、実習 若しくは実技のいずれかにより 又はこれらの併用により行うものとする。
大学は、文部科学大臣が別に定めるところにより、前項の授業を、多様なメディアを高度に利用して、当該授業を行う教室等以外の場所で履修させることができる。
大学は、第一項の授業を、外国において履修させることができる。
前項の規定により、多様なメディアを高度に利用して、当該授業を行う教室等以外の場所で履修させる場合についても、同様とする。
大学は、文部科学大臣が別に定めるところにより、第一項の授業の一部を、校舎 及び附属施設以外の場所で行うことができる。
大学は、学生に対して、授業の方法 及び内容 並びに一年間の授業の計画をあらかじめ明示するものとする。
大学は、学修の成果に係る評価 及び卒業の認定に当たつては、客観性 及び厳格性を確保するため、学生に対してその基準をあらかじめ明示するとともに、当該基準にしたがつて適切に行うものとする。
大学は、教育上必要と認められる場合には、昼夜開講制(同一学部において昼間 及び夜間の双方の時間帯において授業を行うことをいう。)により授業を行うことができる。