法第六十三条の十三に規定する暗号資産交換業に関する帳簿書類は、次に掲げる帳簿書類とする。
暗号資産交換業者に関する内閣府令
第三章 監督
暗号資産交換業に係る取引記録
顧客勘定元帳(暗号資産交換業の利用者との間で暗号資産交換業に係る取引を継続的に 又は反復して行うことを内容とする契約を締結する場合に限る。)
各営業日における管理する暗号資産交換業の利用者の金銭の額の記録(法第二条第十五項第三号に掲げる行為を行う者に限る。)
各営業日における利用者区分管理信託に係る信託財産の額の記録(法第二条第十五項第三号に掲げる行為を行う者に限る。)
各営業日における管理する暗号資産交換業の利用者の暗号資産の数量の記録(暗号資産の管理を行う者に限る。)
分別管理監査の結果に関する記録(法第二条第十五項第三号に掲げる行為 又は暗号資産の管理を行う者に限る。)
履行保証暗号資産分別管理監査の結果に関する記録(暗号資産の管理を行う者に限る。)
暗号資産交換業者は、帳簿の閉鎖の日から、前項第一号から第三号までに掲げる帳簿書類にあっては少なくとも十年間、同項第四号に掲げる帳簿書類にあっては少なくとも七年間、同項第五号から第九号までに掲げる帳簿書類にあっては少なくとも五年間、当該帳簿書類を保存しなければならない。
第一項各号に掲げる帳簿書類は、国内において保存しなければならない。
ただし、当該帳簿書類が外国に設けた営業所において作成された場合において、その作成後 遅滞なく国内においてその写しを保存しているとき、又は当該帳簿書類が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下 この項 並びに第三十八条第二項第三号 及び第四号において同じ。)をもって作成され、かつ、国内に設けた営業所において当該電磁的記録に記録された事項を表示したものを遅滞なく 閲覧することができる状態に置いているときは、この限りでない。
前条第一項第一号に規定する暗号資産交換業に係る取引記録とは、次に掲げるものとする。
媒介 又は代理に係る取引記録
前項第一号の取引日記帳には、法第二条第十五項第一号 及び第二号に掲げる行為(媒介 又は代理に係るものを除く。)に関し、次に掲げる事項を記載しなければならない。
暗号資産交換業の利用者の氏名 又は名称(利用者との間で暗号資産交換業に係る取引を継続的に 又は反復して行う場合に限る。)
売付け、買付け 又は他の暗号資産との交換の別
約定価格 又は単価 及び金額(他の暗号資産との交換の場合にあっては、当該他の暗号資産の名称 及び約定価格に準ずるもの)
相手方の氏名 又は名称(取次ぎの場合に限る。)
取引に関して受け取る手数料、報酬 その他の対価の額(取次ぎの場合に限る。)
暗号資産信用取引にあっては、次に掲げる事項
信用供与に係る債務の額 及び弁済の期限
当該暗号資産信用取引に関して受け取る手数料、報酬 その他の対価の額
第一項第二号の媒介 又は代理に係る取引記録には、法第二条第十五項第二号に掲げる行為(媒介 又は代理に係るものに限る。)に関し、次に掲げる事項を記載しなければならない。
媒介 又は代理を行った年月日
暗号資産交換業の利用者の氏名 又は名称
約定価格 又は単価 及び金額(他の暗号資産との交換の場合にあっては、当該他の暗号資産の名称 及び約定価格に準ずるもの)
媒介 又は代理に関して受け取る手数料、報酬 その他の対価の額
暗号資産信用取引にあっては、次に掲げる事項
信用供与に係る債務の額 及び弁済の期限
当該暗号資産信用取引に関して受け取る手数料、報酬 その他の対価の額
第一項第三号の自己勘定元帳には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
相手方の氏名 又は名称(相手方を自己において選択する取引である場合に限る。)
売付け、買付け又は他の暗号資産との交換の別
自己が保有する金銭の額 及び暗号資産の数量の残高
第三十三条第一項第三号に規定する顧客勘定元帳とは、次に掲げるものとする。
利用者勘定元帳(暗号資産の交換等を行う者に限る。)
暗号資産管理明細簿(暗号資産の管理を行う者に限る。)
前項第一号の利用者勘定元帳は、暗号資産交換業の利用者ごとに作成し、次に掲げる事項を記載しなければならない。
入出金 及びその年月日 並びに差引残高
自己、媒介、取次ぎ 又は代理の別
売付け、買付け 又は他の暗号資産との交換の別
約定価格 又は単価 及び金額(他の暗号資産との交換の場合にあっては、当該 他の暗号資産の名称 及び約定価格に準ずるもの)
暗号資産信用取引にあっては、次に掲げる事項
信用供与に係る債務の額 及び弁済の期限
保証金に関する事項(保証金の種類、受入年月日 又は返却年月日 及び金額 又は数量)
第一項第二号の暗号資産管理明細簿は、暗号資産交換業の利用者ごとに作成し、次に掲げる事項を記載しなければならない。
受入れ 又は引出しの別及びその年月日 並びに差引残高
利用者の暗号資産を管理する者の氏名 又は名称
第三十三条第一項第四号の注文伝票には、法第二条第十五項第一号 及び第二号に掲げる行為に関し、次に掲げる事項を記載しなければならない。
自己、媒介、取次ぎ 又は代理の別(自己の取引の発注の場合にあっては、自己)
暗号資産交換業の利用者の氏名 又は名称
売付け、買付け 又は他の暗号資産との交換の別
受注数量 及び発注数量
指値 又は成行の別(指値の場合にあっては、その価格 及び注文の有効期限(当該有効期限が当日中であるものを除く。)を含む。)
約定価格 又は単価 及び金額(他の暗号資産との交換の場合にあっては、当該他の暗号資産の名称 及び約定価格に準ずるもの)
暗号資産信用取引にあっては、次に掲げる事項
信用供与に係る債務の額 及び弁済の期限
取引が不成立の場合には、第六号、第九号 及び第十号に掲げる事項に代えて、その旨 及びその原因
法第六十三条の十四第一項の暗号資産交換業に関する報告書は、事業概況書 及び暗号資産交換業に係る収支の状況を記載した書面に分けて、別紙様式第十一号(外国暗号資産交換業者にあっては、別紙様式第十二号)により作成し、事業年度の末日から三月以内(外国暗号資産交換業者にあっては、事業年度の末日から四月以内)に金融庁長官に提出しなければならない。
前項の報告書を提出しようとするときは、当該報告書に、最終の貸借対照表(関連する注記を含む。)、損益計算書(関連する注記を含む。)及び暗号資産の管理を行う暗号資産交換業者にあってはこれらの書類についての公認会計士 又は監査法人の監査報告書を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
法第六十三条の十四第二項の報告書は、別紙様式第十三号により作成し、事業年度の期間を三月ごとに区分した各期間(以下この条において「対象期間」という。)ごとに、対象期間経過後一月以内に金融庁長官に提出しなければならない。
前項の報告書を提出しようとするときは、当該報告書に、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める書類を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
ただし、第一号に定める書類は、当該報告書に係る対象期間経過後二月以内に提出すれば足りる。
暗号資産の管理を行う場合
対象期間に係る貸借対照表(関連する注記を含む。) 及び損益計算書(関連する注記を含む。)
暗号資産交換業の利用者の金銭を管理する場合
信託会社等が発行する残高証明書
第二十七条第一項各号に定める方法により暗号資産交換業の利用者の暗号資産を管理する場合
電磁的記録に記録された当該暗号資産の残高に係る情報を書面に出力したもの その他の暗号資産の残高を証明するもの
第二十九条第一項各号に定める方法により履行保証暗号資産を管理する場合
電磁的記録に記録された当該履行保証暗号資産の残高に係る情報を書面に出力したもの その他の履行保証暗号資産の残高を証明するもの
分別管理監査を受けた場合
公認会計士 又は監査法人から提出された直近の報告書の写し
履行保証暗号資産分別管理監査を受けた場合
公認会計士 又は監査法人から提出された直近の報告書の写し
法第六十三条の十七第二項 及び第六十三条の十九の規定による公告は、官報によるものとする。