この法律は、法科大学院における教育が、司法修習生の修習との有機的連携の下に法曹としての実務に関する教育の一部を担うものであり、かつ、法曹の養成に関係する機関の密接な連携 及び相互の協力の下に将来の法曹としての実務に必要な法律に関する理論的かつ実践的な能力(各種の専門的な法分野における高度の能力を含む。)を備えた多数の法曹の養成を実現すべきものであることにかんがみ、法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律(平成十四年法律第百三十九号)第三条の規定の趣旨にのっとり、国の責務として、裁判官 及び検察官 その他の一般職の国家公務員が法科大学院において教授、准教授 その他の教員としての業務を行うための派遣に関し必要な事項について定めることにより、法科大学院における法曹としての実務に関する教育の実効性の確保を図り、もって同条第一項に規定する法曹養成の基本理念に則した法科大学院における教育の充実に資することを目的とする。
法科大学院への裁判官及び検察官その他の一般職の国家公務員の派遣に関する法律
この法律において「法科大学院」とは、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第九十九条第二項に規定する専門職大学院であって、法曹に必要な学識 及び能力を培うことを目的とするものをいう。
この法律において「検察官等」とは、検察官 その他の国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条に規定する一般職に属する職員(法律により任期を定めて任用される職員、常時勤務を要しない官職を占める職員、独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人の職員 その他人事院規則で定める職員を除く。)をいう。
この法律において「任命権者」とは、国家公務員法第五十五条第一項に規定する任命権者 及び法律で別に定められた任命権者 並びにその委任を受けた者をいう。
法科大学院設置者(法科大学院を置き 若しくは置こうとする大学の設置者 又は法科大学院を置く大学を設置しようとする者をいう。以下同じ。)は、当該法科大学院において将来の法曹としての実務に必要な法律に関する理論的かつ実践的な能力(各種の専門的な法分野における高度の能力を含む。)を涵養するための教育を実効的に行うため、裁判官 又は検察官等を教授、准教授 その他の教員(以下「教授等」という。)として必要とするときは、その必要とする事由を明らかにして、裁判官については最高裁判所に対し、検察官等については任命権者に対し、その派遣を要請することができる。
前項の要請の手続は、最高裁判所に対するものについては最高裁判所規則で、任命権者に対するものについては人事院規則で定める。
最高裁判所は、前条第一項の要請があった場合において、その要請に係る派遣の必要性、派遣に伴う事務の支障 その他の事情を勘案して、相当と認めるときは、これに応じ、裁判官の同意を得て、当該法科大学院設置者との間の取決めに基づき、期間を定めて、当該裁判官が職務とともに当該法科大学院において教授等の業務を行うものとすることができる。
最高裁判所は、前項の同意を得るに当たっては、あらかじめ、当該裁判官に同項の取決めの内容を明示しなければならない。
任命権者は、前条第一項の要請があった場合において、その要請に係る派遣の必要性、派遣に伴う事務の支障 その他の事情を勘案して、相当と認めるときは、これに応じ、検察官等の同意(検察官については、検察庁法(昭和二十二年法律第六十一号)第二十五条の俸給の減額に係る同意を含む。以下同じ。)を得て、当該法科大学院設置者との間の取決めに基づき、期間を定めて、職務とともに当該法科大学院における教授等の業務を行うものとして当該検察官等を当該法科大学院を置く大学に派遣することができる。
任命権者は、前項の同意を得るに当たっては、あらかじめ、当該検察官等に同項の取決めの内容 及び当該派遣の期間中における給与の支給に関する事項を明示しなければならない。
第一項 又は第三項の取決めにおいては、当該法科大学院における勤務時間 その他の勤務条件(検察官等については、教授等の業務に係る報酬等(報酬、賃金、給料、俸給、手当、賞与 その他いかなる名称であるかを問わず、教授等の業務の対償として受けるすべてのものをいう。以下同じ。)を含む。)及び教授等の業務の内容、派遣の期間、派遣の終了に関する事項 その他第一項 又は第三項の規定による派遣の実施に当たって合意しておくべきものとして裁判官については最高裁判所規則で、検察官等については人事院規則で定める事項を定めるものとする。
最高裁判所 又は任命権者は、第一項 又は第三項の取決めの内容を変更しようとするときは、当該裁判官 又は検察官等の同意を得なければならない。
この場合においては、第二項 又は第四項の規定を準用する。
第一項 又は第三項の規定による派遣の期間は、三年を超えることができない。
ただし、当該法科大学院設置者からその期間の延長を希望する旨の申出があり、かつ、特に必要があると認めるときは、最高裁判所 又は任命権者は、当該裁判官 又は検察官等の同意を得て、当該派遣の日から引き続き五年を超えない範囲内で、これを延長することができる。
第一項 又は第三項の規定により法科大学院において教授等の業務を行う裁判官 又は検察官等は、その派遣の期間中、その同意に係る第一項 又は第三項の取決めに定められた内容に従って、当該法科大学院において教授等の業務を行うものとする。
第三項の規定により派遣された検察官等は、その正規の勤務時間(一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第十三条第一項に規定する正規の勤務時間をいう。第七条第二項において同じ。)のうち当該法科大学院において教授等の業務を行うため必要であると任命権者が認める時間においては、勤務しない。
第三項の規定による検察官等の教授等の業務への従事については、国家公務員法第百四条の規定は、適用しない。
前条第一項 又は第三項の規定による派遣の期間が満了したときは、当該教授等の業務は終了するものとする。
最高裁判所は、前条第一項の規定により法科大学院において教授等の業務を行う裁判官が当該法科大学院における教授等の地位を失った場合 その他の最高裁判所規則で定める場合であって、その教授等の業務を継続することができないか 又は適当でないと認めるときは、速やかに、当該裁判官が当該教授等の業務を行うことを終了するものとしなければならない。
任命権者は、前条第三項の規定により派遣された検察官等が当該法科大学院における教授等の地位を失った場合 その他の人事院規則で定める場合であって、その教授等の業務を継続することができないか 又は適当でないと認めるときは、速やかに、当該検察官等の派遣を終了させなければならない。
第四条第一項の規定により法科大学院において教授等の業務を行う裁判官は、その教授等の業務に係る報酬等の支払を受けないものとし、教授等の業務を行ったことを理由として、裁判官として受ける報酬 その他の給与について減額をされないものとする。
第四条第一項の規定により裁判官が法科大学院において教授等の業務を行った場合においては、当該法科大学院設置者は、その教授等の業務の対償に相当するものとして政令で定める金額を、国庫に納付しなければならない。
前項の規定による納付金の納付の手続については、政令で定める。
任命権者は、法科大学院設置者との間で第四条第三項の取決めをするに当たっては、同項の規定により派遣される検察官等が当該法科大学院設置者から受ける教授等の業務に係る報酬等について、当該検察官等が従事している職務 及び当該法科大学院において行う教授等の業務の内容に応じた相当の額が確保されるよう努めなければならない。
第四条第三項の規定により派遣された検察官等がその正規の勤務時間において当該法科大学院において教授等の業務を行うため勤務しない場合には、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第十五条の規定にかかわらず、その勤務しない一時間につき、同法第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額を減額して支給する。
ただし、当該法科大学院において第三条第一項に規定する教育が実効的に行われることを確保するため特に必要があると認められるときは、当該検察官等には、その派遣の期間中、当該法科大学院設置者から受ける教授等の業務に係る報酬等の額に照らして必要と認められる範囲内で、その給与の減額分の百分の五十以内を支給することができる。
前項ただし書の規定による給与の支給に関し必要な事項は、人事院規則(第四条第三項の規定により派遣された検察官等が検察官の俸給等に関する法律(昭和二十三年法律第七十六号)の適用を受ける者である場合にあっては、同法第三条第一項に規定する準則)で定める。
第四条第一項 又は第三項の規定により法科大学院において教授等の業務を行う裁判官 又は検察官等に関する国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号。以下この条 及び第十四条において「国共済法」という。)の規定の適用については、当該法科大学院における教授等の業務を公務とみなす。
第四条第三項の規定により派遣された検察官等に関する国共済法の規定の適用については、
国共済法第二条第一項第五号 及び第六号中
「とし、その他の職員」とあるのは
「並びにこれらに相当するものとして次条第一項に規定する組合の運営規則で定めるものとし、その他の職員」と、
国共済法第九十九条第二項中
「及び国の負担金」とあるのは
「、法科大学院への裁判官 及び検察官 その他の一般職の国家公務員の派遣に関する法律(平成十五年法律第四十号)第三条第一項に規定する法科大学院設置者(以下「法科大学院設置者」という。)の負担金 及び国の負担金」と、
同項各号中
「国の負担金」とあるのは
「法科大学院設置者の負担金 及び国の負担金」と、
国共済法第百二条第一項中
「各省各庁の長(環境大臣を含む。)、行政執行法人 又は職員団体」とあり、及び「国、行政執行法人 又は職員団体」とあるのは
「法科大学院設置者 及び国」と、
「第九十九条第二項(同条第六項から第八項までの規定により読み替えて適用する場合を含む。)及び第五項(同条第七項 及び第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とあるのは
「第九十九条第二項 及び第五項」と、
同条第四項中
「同条第五項(同条第七項 及び第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。)」とあるのは
「同条第五項」と、
「(同条第五項」とあるのは
「(同項」と、
「国、行政執行法人 又は職員団体」とあるのは
「法科大学院設置者 及び国」と
する。
前項の場合において法科大学院設置者 及び国が同項の規定により読み替えられた国共済法第九十九条第二項の規定により負担すべき金額 その他必要な事項は、政令で定める。
第四条第三項の規定による派遣の期間中 又はその期間の満了後における当該検察官等に関する一般職の職員の給与に関する法律第二十三条第一項 及び附則第六項の規定の適用については、当該法科大学院における教授等の業務(当該教授等の業務に係る労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第七条第二項に規定する通勤(当該教授等の業務に係る就業の場所を国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)第一条の二第一項第一号 及び第二号に規定する勤務場所とみなした場合に同条に規定する通勤に該当するものに限る。次条において同じ。)を含む。)を公務とみなす。
第四条第三項の規定による派遣の期間中 又はその期間の満了後に当該検察官等が退職した場合における国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)の規定の適用については、当該法科大学院における教授等の業務に係る業務上の傷病 又は死亡は同法第四条第二項、第五条第一項 及び第六条の四第一項に規定する公務上の傷病 又は死亡と、当該教授等の業務に係る労働者災害補償保険法第七条第二項に規定する通勤による傷病は国家公務員退職手当法第四条第二項、第五条第二項 及び第六条の四第一項に規定する通勤による傷病とみなす。
任命権者は、第三条第一項の要請があった場合において、その要請に係る派遣の必要性、派遣に伴う事務の支障 その他の事情を勘案して、相当と認めるときは、これに応じ、検察官等の同意を得て、当該法科大学院設置者との間の取決めに基づき、期間を定めて、専ら当該法科大学院における教授等の業務を行うものとして当該検察官等を当該法科大学院を置く大学に派遣することができる。
任命権者は、前項の同意を得るに当たっては、あらかじめ、当該検察官等に同項の取決めの内容 及び当該派遣の期間中における給与の支給に関する事項を明示しなければならない。
第一項の取決めにおいては、当該法科大学院における勤務時間、教授等の業務に係る報酬等 その他の勤務条件 及び教授等の業務の内容、派遣の期間、職務への復帰に関する事項 その他同項の規定による派遣の実施に当たって合意しておくべきものとして人事院規則で定める事項を定めるものとする。
第四条第六項から第八項まで 及び第十項の規定は、第一項の規定による派遣について準用する。
第一項の規定により派遣された検察官等は、その派遣の期間中、検察官等としての身分を保有するが、職務に従事しない。
前条第一項の規定により派遣された検察官等は、その派遣の期間が満了したときは、職務に復帰するものとする。
任命権者は、前条第一項の規定により派遣された検察官等が当該法科大学院における教授等の地位を失った場合 その他の人事院規則で定める場合であって、その派遣を継続することができないか 又は適当でないと認めるときは、速やかに、当該検察官等を職務に復帰させなければならない。
任命権者は、法科大学院設置者との間で第十一条第一項の取決めをするに当たっては、同項の規定により派遣される検察官等が当該法科大学院設置者から受ける教授等の業務に係る報酬等について、当該検察官等がその派遣前に従事していた職務 及び当該法科大学院において行う教授等の業務の内容に応じた相当の額が確保されるよう努めなければならない。
第十一条第一項の規定により派遣された検察官等には、その派遣の期間中、給与を支給しない。
ただし、当該法科大学院において第三条第一項に規定する教育が実効的に行われることを確保するため特に必要があると認められるときは、当該検察官等には、その派遣の期間中、当該法科大学院設置者から受ける教授等の業務に係る報酬等の額に照らして必要と認められる範囲内で、俸給、扶養手当、地域手当、広域異動手当、研究員調整手当、住居手当 及び期末手当のそれぞれ百分の五十以内を支給することができる。
前項ただし書の規定による給与の支給に関し必要な事項は、人事院規則(第十一条第一項の規定により派遣された検察官等が検察官の俸給等に関する法律の適用を受ける者である場合にあっては、同法第三条第一項に規定する準則)で定める。
第八条の規定は、第十一条第一項の規定により法科大学院を置く国立大学(国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第二条第二項に規定する国立大学をいう。)に派遣された検察官等について準用する。
国共済法第三十九条第二項の規定 及び国共済法の短期給付に関する規定(国共済法第六十八条の三の規定を除く。以下この項において同じ。)は、第十一条第一項の規定により法科大学院を置く私立大学(学校教育法第二条第二項に規定する私立学校である大学をいう。)に派遣された検察官等(以下「私立大学派遣検察官等」という。)には、適用しない。この場合において、国共済法の短期給付に関する規定の適用を受ける職員(国共済法第二条第一項第一号に規定する職員をいう。以下この項において同じ。)が私立大学派遣検察官等となったときは、国共済法の短期給付に関する規定の適用については、そのなった日の前日に退職(国共済法第二条第一項第四号に規定する退職をいう。)をしたものとみなし、私立大学派遣検察官等が国共済法の短期給付に関する規定の適用を受ける職員となったときは、国共済法の短期給付に関する規定の適用については、そのなった日に職員となったものとみなす。
私立大学派遣検察官等は、国共済法第九十八条第一項各号に掲げる福祉事業を利用することができない。
私立大学派遣検察官等に関する国共済法の規定の適用については、
国共済法第二条第一項第五号 及び第六号中
「とし、その他の職員」とあるのは
「並びにこれらに相当するものとして次条第一項に規定する組合の運営規則で定めるものとし、その他の職員」と、
国共済法第九十九条第二項中
「次の各号」とあるのは
「第三号」と、
「当該各号」とあるのは
「同号」と、
「及び国の負担金」とあるのは
「、法科大学院への裁判官 及び検察官 その他の一般職の国家公務員の派遣に関する法律(平成十五年法律第四十号)第三条第一項に規定する法科大学院設置者(以下「法科大学院設置者」という。)の負担金 及び国の負担金」と、
同項第三号中
「国の負担金」とあるのは
「法科大学院設置者の負担金 及び国の負担金」と、
国共済法第百二条第一項中
「各省各庁の長(環境大臣を含む。)、行政執行法人 又は職員団体」とあり、及び「国、行政執行法人 又は職員団体」とあるのは
「法科大学院設置者 及び国」と、
「第九十九条第二項(同条第六項から第八項までの規定により読み替えて適用する場合を含む。)及び第五項(同条第七項 及び第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とあるのは
「第九十九条第二項 及び第五項」と、
同条第四項中
「第九十九条第二項第三号 及び第四号」とあるのは
「第九十九条第二項第三号」と、
「並びに同条第五項(同条第七項 及び第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。)」とあるのは
「及び同条第五項」と、
「(同条第五項」とあるのは
「(同項」と、
「国、行政執行法人 又は職員団体」とあるのは
「法科大学院設置者 及び国」と
する。
前項の場合において法科大学院設置者 及び国が同項の規定により読み替えられた国共済法第九十九条第二項 及び厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第八十二条第一項の規定により負担すべき金額 その他必要な事項は、政令で定める。
第十一条第一項の規定により法科大学院を置く公立大学(学校教育法第二条第二項に規定する公立学校である大学をいう。第十八条 及び第十九条第一項において同じ。)に派遣された検察官等のうち第十三条第二項ただし書の規定による給与の支給を受ける者に関する地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)の規定の適用については、
同法第百十三条第二項各号列記以外の部分中
「及び地方公共団体」とあるのは
「、地方公共団体」と、
「の負担金」とあるのは
「の負担金 及び国の負担金」と、
同項各号中
「の負担金」とあるのは
「及び国の負担金」と、
同法第百十五条第二項中
「相当する手当」とあるのは
「相当する手当 及び国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)に基づく退職手当 又はこれに相当する手当」と、
同法第百十六条第一項中
「の機関、特定地方独立行政法人 又は職員団体」とあるのは
「及び国の機関」と、
「第百十三条第二項(同条第六項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とあるのは
「第百十三条第二項」と、
「地方公共団体、特定地方独立行政法人 又は職員団体」とあるのは
「地方公共団体 及び国」と、
同法第百四十四条の三十一(見出しを含む。)中
「地方公共団体 又は特定地方独立行政法人」とあるのは
「地方公共団体 及び国」と
する。
前項の場合において地方公共団体 及び国が同項の規定により読み替えられた地方公務員等共済組合法第百十三条第二項の規定により負担すべき金額 その他必要な事項は、政令で定める。
私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の退職等年金給付に関する規定は、私立大学派遣検察官等には、適用しない。
私立大学派遣検察官等に関する私立学校教職員共済法の規定の適用については、
同法第二十七条第一項中
「掛金 及び加入者保険料(厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第八十二条第一項の規定により加入者たる被保険者 及び当該被保険者を使用する学校法人等が負担する厚生年金保険の保険料をいう。次項において同じ。)」とあり、同条第二項中「掛金 及び加入者保険料(以下「掛金等」という。)」とあり、並びに同法第二十八条第二項、第三項、第五項 及び第六項、第二十九条第一項、第二十九条の二、第三十条第一項 及び第三項から第六項まで、第三十一条第一項、第三十二条、第三十三条 並びに第三十四条第三項中
「掛金等」とあるのは
「掛金」と、
同法第二十九条第二項中
「及び厚生年金保険法による標準報酬月額に係る掛金等」とあり、
及び同条第三項中
「及び厚生年金保険法による標準賞与額に係る掛金等」とあるのは
「に係る掛金」と
する。
私立大学派遣検察官等のうち第十三条第二項ただし書の規定による給与の支給を受ける者に関する私立学校教職員共済法の規定の適用については、
同法第二十一条第一項中
「準ずるもの」とあるのは
「準ずるもの(法科大学院への裁判官 及び検察官 その他の一般職の国家公務員の派遣に関する法律(平成十五年法律第四十号)第十三条第二項ただし書の規定により国から支給される給与であつて共済規程で定めるもの(次条において「私立大学派遣検察官等に対する国の給与」という。)を含む。)」と、
同法第二十二条第五項 及び第十項中
「報酬の総額」とあるのは
「報酬(当該期間における私立大学派遣検察官等に対する国の給与を含む。)の総額」と、
同法第二十八条第一項中
「及び」とあるのは
「並びに」と、
「学校法人等」とあるのは
「学校法人等 及び国」と、
同条第三項 及び第六項中
「当該学校法人等」とあるのは
「当該学校法人等 及び国」と、
同法第二十九条第一項から第三項までの規定中
「学校法人等」とあるのは
「学校法人等 及び国」と
する。
前項の場合において学校法人等 及び国が同項の規定により読み替えられた私立学校教職員共済法第二十八条第一項の規定により負担すべき掛金の額 その他必要な事項は、政令で定める。
私立大学派遣検察官等に関する子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)の規定の適用については、当該法科大学院設置者を同法第六十九条第一項第四号に規定する団体とみなす。
第九条の規定は、第十一条第一項の規定により派遣された検察官等について準用する。
この場合において、当該検察官等が法科大学院を置く公立大学に派遣されたものであるときは、
第九条中
「労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第七条第二項」とあるのは、
「地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)第二条第二項」と
する。
第十条の規定は、第十一条第一項の規定により派遣された検察官等について準用する。
この場合において、当該検察官等が法科大学院を置く公立大学に派遣されたものであるときは、
第十条中
「労働者災害補償保険法第七条第二項」とあるのは、
「地方公務員災害補償法第二条第二項」と
する。
第十一条第一項の規定により派遣された検察官等に関する国家公務員退職手当法第六条の四第一項 及び第七条第四項の規定の適用については、第十一条第一項の規定による派遣の期間は、同法第六条の四第一項に規定する現実に職務をとることを要しない期間には該当しないものとみなす。
前項の規定は、第十一条第一項の規定により派遣された検察官等が当該法科大学院設置者から所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第三十条第一項に規定する退職手当等(同法第三十一条の規定により退職手当等とみなされるものを含む。)の支払を受けた場合には、適用しない。
第十一条第一項の規定により派遣された検察官等がその派遣の期間中に退職した場合に支給する国家公務員退職手当法の規定による退職手当の算定の基礎となる俸給月額については、部内の他の職員との権衡上必要があると認められるときは、次条第一項の規定の例により、その額を調整することができる。
第十一条第一項の規定により派遣された検察官等が職務に復帰した場合におけるその者の職務の級 及び号俸については、部内の他の職員との権衡上必要と認められる範囲内において、人事院規則の定めるところにより、必要な調整を行うことができる。
前項に定めるもののほか、第十一条第一項の規定により派遣された検察官等が職務に復帰した場合における任用、給与等に関する処遇については、部内の他の職員との均衡を失することのないよう適切な配慮が加えられなければならない。
この法律に定めるもののほか、検察官等が二以上の法科大学院において教授等の業務を行うものとして派遣された場合 その他第四条第三項 又は第十一条第一項の規定により派遣された検察官等に関する社会保険関係法(厚生年金保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法 及び健康保険法(大正十一年法律第七十号)をいう。)の適用関係の調整を要する場合におけるその適用関係 その他必要な事項は、政令で定める。
この法律に定めるもののほか、法科大学院において裁判官が教授等の業務を行うための派遣に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
この法律に定めるもののほか、法科大学院において検察官等が教授等の業務を行うための派遣に関し必要な事項は、人事院規則で定める。