都道府県に、都道府県防災会議を置く。
災害対策基本法
第二節 地方防災会議
都道府県防災会議は、次に掲げる事務をつかさどる。
都道府県地域防災計画を作成し、及びその実施を推進すること。
都道府県知事の諮問に応じて当該都道府県の地域に係る防災に関する重要事項を審議すること。
前号に規定する重要事項に関し、都道府県知事に意見を述べること。
当該都道府県の地域に係る災害が発生した場合において、当該災害に係る災害復旧に関し、当該都道府県 並びに関係指定地方行政機関、関係市町村、関係指定公共機関 及び関係指定地方公共機関相互間の連絡調整を図ること。
前各号に掲げるもののほか、法律 又はこれに基づく政令によりその権限に属する事務
都道府県防災会議は、会長 及び委員をもつて組織する。
会長は、当該都道府県の知事をもつて充てる。
会長は、会務を総理する。
会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員がその職務を代理する。
委員は、次に掲げる者をもつて充てる。
当該都道府県の区域の全部 又は一部を管轄する指定地方行政機関の長 又はその指名する職員
当該都道府県を警備区域とする陸上自衛隊の方面総監 又はその指名する部隊 若しくは機関の長
当該都道府県の教育委員会の教育長
警視総監 又は当該道府県の道府県警察本部長
当該都道府県の知事がその部内の職員のうちから指名する者
当該都道府県の区域内の市町村の市町村長 及び消防機関の長のうちから当該都道府県の知事が任命する者
当該都道府県の地域において業務を行う指定公共機関 又は指定地方公共機関の役員 又は職員のうちから当該都道府県知事が任命する者
自主防災組織を構成する者 又は学識経験のある者のうちから当該都道府県の知事が任命する者
都道府県防災会議に、専門の事項を調査させるため、専門委員を置くことができる。
専門委員は、関係地方行政機関の職員、当該都道府県の職員、当該都道府県の区域内の市町村の職員、関係指定公共機関の職員、関係指定地方公共機関の職員 及び学識経験のある者のうちから、当該都道府県の知事が任命する。
前各項に定めるもののほか、都道府県防災会議の組織 及び運営に関し必要な事項は、政令で定める基準に従い、当該都道府県の条例で定める。
市町村に、当該市町村の地域に係る地域防災計画を作成し、及びその実施を推進するほか、市町村長の諮問に応じて当該市町村の地域に係る防災に関する重要事項を審議するため、市町村防災会議を置く。
前項に規定するもののほか、市町村は、協議により規約を定め、共同して市町村防災会議を設置することができる。
市町村は、前項の規定により市町村防災会議を共同して設置したときその他市町村防災会議を設置することが不適当 又は困難であるときは、第一項の規定にかかわらず、市町村防災会議を設置しないことができる。
市町村は、前項の規定により市町村防災会議を設置しないこととしたとき(第二項の規定により市町村防災会議を共同して設置したときを除く。)は、速やかにその旨を都道府県知事に報告しなければならない。
都道府県知事は、前項の規定による報告を受けたときは、都道府県防災会議の意見を聴くものとし、必要があると認めるときは、当該市町村に対し、必要な助言 又は勧告をすることができる。
市町村防災会議の組織 及び所掌事務は、都道府県防災会議の組織 及び所掌事務の例に準じて、当該市町村の条例(第二項の規定により設置された市町村防災会議にあつては、規約)で定める。
都道府県相互の間 又は市町村相互の間において、当該都道府県 又は市町村の区域の全部 又は一部にわたり都道府県相互間地域防災計画 又は市町村相互間地域防災計画を作成することが必要かつ効果的であると認めるときは、当該都道府県 又は市町村は、協議により規約を定め、都道府県防災会議の協議会 又は市町村防災会議の協議会を設置することができる。
前項の規定により協議会を設置したときは、都道府県防災会議の協議会にあつては内閣総理大臣に、市町村防災会議の協議会にあつては都道府県知事にそれぞれ届け出なければならない。
第十七条に規定するもののほか、地方防災会議の協議会に関し必要な事項は、政令で定める。
都道府県防災会議 及び市町村防災会議(地方防災会議の協議会を含む。以下次条において「地方防災会議等」という。)は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長 及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の表明 その他必要な協力を求めることができる。
地方防災会議等は、それぞれその所掌事務の遂行について相互に協力しなければならない。
都道府県防災会議は、その所掌事務の遂行について、市町村防災会議に対し、必要な勧告をすることができる。
都道府県の地域について災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合において、防災の推進を図るため必要があると認めるときは、都道府県知事は、都道府県地域防災計画の定めるところにより、都道府県災害対策本部を設置することができる。
都道府県災害対策本部の長は、都道府県災害対策本部長とし、都道府県知事をもつて充てる。
都道府県災害対策本部に、都道府県災害対策副本部長、都道府県災害対策本部員 その他の職員を置き、当該都道府県の職員のうちから、当該都道府県の知事が任命する。
都道府県災害対策本部は、都道府県地域防災計画の定めるところにより、次に掲げる事務を行う。
当該都道府県の地域に係る災害に関する情報を収集すること。
当該都道府県の地域に係る災害予防 及び災害応急対策を的確かつ迅速に実施するための方針を作成し、並びに当該方針に沿つて災害予防 及び災害応急対策を実施すること。
当該都道府県の地域に係る災害予防 及び災害応急対策に関し、当該都道府県 並びに関係指定地方行政機関、関係地方公共団体、関係指定公共機関 及び関係指定地方公共機関相互間の連絡調整を図ること。
都道府県知事は、都道府県地域防災計画の定めるところにより、都道府県災害対策本部に、災害地にあつて当該都道府県災害対策本部の事務の一部を行う組織として、都道府県現地災害対策本部を置くことができる。
都道府県災害対策本部長は、当該都道府県警察 又は当該都道府県の教育委員会に対し、当該都道府県の地域に係る災害予防 又は災害応急対策を実施するため必要な限度において、必要な指示をすることができる。
都道府県災害対策本部長は、当該都道府県の地域に係る災害予防 又は災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長 及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の表明 その他必要な協力を求めることができる。
前各項に規定するもののほか、都道府県災害対策本部に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。
市町村の地域について災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合において、防災の推進を図るため必要があると認めるときは、市町村長は、市町村地域防災計画の定めるところにより、市町村災害対策本部を設置することができる。
市町村災害対策本部の長は、市町村災害対策本部長とし、市町村長をもつて充てる。
市町村災害対策本部に、市町村災害対策副本部長、市町村災害対策本部員 その他の職員を置き、当該市町村の職員又は当該市町村の区域を管轄する消防長 若しくはその指名する消防吏員のうちから、当該市町村の市町村長が任命する。
市町村災害対策本部は、市町村地域防災計画の定めるところにより、次に掲げる事務を行う。
この場合において、市町村災害対策本部は、必要に応じ、関係指定地方行政機関、関係地方公共団体、関係指定公共機関 及び関係指定地方公共機関との連携の確保に努めなければならない。
当該市町村の地域に係る災害に関する情報を収集すること。
当該市町村の地域に係る災害予防 及び災害応急対策を的確かつ迅速に実施するための方針を作成し、並びに当該方針に沿つて災害予防 及び災害応急対策を実施すること。
市町村長は、市町村地域防災計画の定めるところにより、市町村災害対策本部に、災害地にあつて当該市町村災害対策本部の事務の一部を行う組織として、市町村現地災害対策本部を置くことができる。
市町村災害対策本部長は、当該市町村の教育委員会に対し、当該市町村の地域に係る災害予防 又は災害応急対策を実施するため必要な限度において、必要な指示をすることができる。
前条第七項の規定は、市町村災害対策本部長について準用する。
この場合において、
同項中
「当該都道府県の」とあるのは、
「当該市町村の」と
読み替えるものとする。
前各項に規定するもののほか、市町村災害対策本部に関し必要な事項は、市町村の条例で定める。