社会福祉法
第三款 計算書類等
社会福祉法人は、毎会計年度終了後三月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、各会計年度に係る計算書類(貸借対照表 及び収支計算書をいう。以下この款において同じ。)及び事業報告 並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
社会福祉法人は、計算書類を作成した時から十年間、当該計算書類 及びその附属明細書を保存しなければならない。
前条第二項の計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書は、厚生労働省令で定めるところにより、監事の監査を受けなければならない。
前項の規定にかかわらず、会計監査人設置社会福祉法人においては、次の各号に掲げるものは、厚生労働省令で定めるところにより、当該各号に定める者の監査を受けなければならない。
前条第二項の計算書類 及びその附属明細書 監事 及び会計監査人
前条第二項の事業報告 及びその附属明細書 監事
第一項 又は前項の監査を受けた計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書は、理事会の承認を受けなければならない。
理事は、定時評議員会の招集の通知に際して、厚生労働省令で定めるところにより、評議員に対し、前条第三項の承認を受けた計算書類 及び事業報告 並びに監査報告(同条第二項の規定の適用がある場合にあつては、会計監査報告を含む。)を提供しなければならない。
理事は、第四十五条の二十八第三項の承認を受けた計算書類 及び事業報告を定時評議員会に提出し、又は提供しなければならない。
前項の規定により提出され、又は提供された計算書類は、定時評議員会の承認を受けなければならない。
理事は、第一項の規定により提出され、又は提供された事業報告の内容を定時評議員会に報告しなければならない。
会計監査人設置社会福祉法人については、第四十五条の二十八第三項の承認を受けた計算書類が法令 及び定款に従い社会福祉法人の財産 及び収支の状況を正しく表示しているものとして厚生労働省令で定める要件に該当する場合には、前条第二項の規定は、適用しない。
この場合においては、理事は、当該計算書類の内容を定時評議員会に報告しなければならない。
社会福祉法人は、計算書類等(各会計年度に係る計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書 並びに監査報告(第四十五条の二十八第二項の規定の適用がある場合にあつては、会計監査報告を含む。)をいう。以下この条において同じ。)を、定時評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から五年間、その主たる事務所に備え置かなければならない。
社会福祉法人は、計算書類等の写しを、定時評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から三年間、その従たる事務所に備え置かなければならない。
ただし、計算書類等が電磁的記録で作成されている場合であつて、従たる事務所における次項第三号 及び第四号 並びに第四項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として厚生労働省令で定めるものをとつているときは、この限りでない。
評議員 及び債権者は、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。
前号の書面の謄本 又は抄本の交付の請求
前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求
何人(評議員 及び債権者を除く。)も、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
この場合においては、当該社会福祉法人は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
社会福祉法人は、毎会計年度終了後三月以内に(社会福祉法人が成立した日の属する会計年度にあつては、当該成立した日以後遅滞なく)、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる書類を作成し、当該書類を五年間 その主たる事務所に、その写しを三年間 その従たる事務所に備え置かなければならない。
役員等名簿(理事、監事 及び評議員の氏名 及び住所を記載した名簿をいう。第四項において同じ。)
報酬等(報酬、賞与 その他の職務遂行の対価として受ける財産上の利益 及び退職手当をいう。次条 及び第五十九条の二第一項第二号において同じ。)の支給の基準を記載した書類
前項各号に掲げる書類(以下この条において「財産目録等」という。)は、電磁的記録をもつて作成することができる。
何人も、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、財産目録等について、次に掲げる請求をすることができる。
この場合においては、当該社会福祉法人は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
前項の規定にかかわらず、社会福祉法人は、役員等名簿について当該社会福祉法人の評議員以外の者から同項各号に掲げる請求があつた場合には、役員等名簿に記載され、又は記録された事項中、個人の住所に係る記載 又は記録の部分を除外して、同項各号の閲覧をさせることができる。
財産目録等が電磁的記録をもつて作成されている場合であつて、その従たる事務所における第三項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として厚生労働省令で定めるものをとつている社会福祉法人についての第一項の規定の適用については、
同項中
「主たる事務所に、その写しを三年間 その従たる事務所」とあるのは、
「主たる事務所」と
する。
社会福祉法人は、理事、監事 及び評議員に対する報酬等について、厚生労働省令で定めるところにより、民間事業者の役員の報酬等 及び従業員の給与、当該社会福祉法人の経理の状況 その他の事情を考慮して、不当に高額なものとならないような支給の基準を定めなければならない。
前項の報酬等の支給の基準は、評議員会の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
社会福祉法人は、前項の承認を受けた報酬等の支給の基準に従つて、その理事、監事 及び評議員に対する報酬等を支給しなければならない。