自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関する防衛大臣の事務を補佐させるため、防衛省本省に、自衛隊員倫理審査会(以下「審査会」という。)を置く。
自衛隊員倫理法
第四章 自衛隊員倫理審査会及び懲戒手続の特例等
次に掲げる事項を調査審議し、及びこれらに関し必要と認める事項を防衛大臣に建議すること。
この法律 又はこの法律に基づく命令(第五条第二項の規定に基づく訓令を含む。以下同じ。)に違反した場合に係る懲戒処分の基準に関する事項
自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関する事項に係る調査研究 及び企画に関する事項
自衛隊員の職務に係る倫理の保持のための研修に関する事項
次条第一項、第十六条第二項 及び第十九条第二項の規定により防衛大臣の命を受けて、この法律 又はこの法律に基づく命令に違反している疑いがあると思料する行為 又は違反する行為について調査を行うこと。
第五条第三項、第九条第二項ただし書、次条第二項 及び第三項、第十四条第二項(第十五条第二項において準用する場合を含む。)、第十五条第一項、第十七条第二項、第十八条第二項、第二十条第一項 及び第二項、第二十一条 並びに第二十三条の規定に基づく防衛大臣の諮問に応じて意見を述べること。
前各号に掲げるもののほか、法律 又は法律に基づく命令に基づき審査会に属させられた事務 及び権限
審査会の組織、委員 その他必要な事項については、政令で定める。
防衛大臣は、自衛隊員(防衛装備庁の職員である自衛隊員を除く。)にこの法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為を行った疑いがあると思料するときは、審査会に対し、当該行為に関する調査を行うよう命じなければならない。
防衛大臣は、前項の調査の結果、この法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為があることを理由として懲戒処分を行おうとするときは、審査会の意見を聴かなければならない。
防衛大臣は、自衛隊員(防衛装備庁の職員である自衛隊員を除く。)にこの法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為があることを理由として懲戒処分を行った場合において、自衛隊員の職務に係る倫理の保持を図るため特に必要があると認めるときは、審査会の意見を聴いて、当該懲戒処分の概要の公表(第七条第一項の株取引等報告書中の当該懲戒処分に係る株取引等についての部分の公表を含む。以下同じ。)をすることができる。
防衛装備庁長官は、防衛装備庁の職員である自衛隊員にこの法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為を行った疑いがあると思料するときは、その旨を防衛大臣に報告しなければならない。
防衛装備庁長官は、防衛装備庁の職員である自衛隊員にこの法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為を行った疑いがあると思料して当該行為に関して調査を行おうとするときは、防衛大臣にその旨を通知しなければならない。
防衛大臣は、防衛装備庁長官に対し、前項の調査の経過について、報告を求め、又は審査会の意見を聴いて、意見を述べることができる。
防衛装備庁長官は、第一項の調査を終了したときは、遅滞なく、防衛大臣に対し、当該調査の結果を報告しなければならない。
防衛大臣は、防衛装備庁の職員である自衛隊員にこの法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為を行った疑いがあると思料するときは、審査会の意見を聴いて、防衛装備庁長官に対し、当該行為に関する調査を行うよう求めることができる。
前条第二項 及び第三項の規定は、前項の調査について準用する。
防衛大臣は、第十四条第二項(前条第二項において準用する場合を含む。)の規定により報告を受けた場合において必要があると認めるときは、この法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為に関し、防衛装備庁長官と共同して調査を行うことができる。
この場合においては、防衛大臣は、防衛装備庁長官に対し、共同して調査を行う旨を通知しなければならない。
防衛大臣は、前項の調査を行う場合には、審査会に対し、防衛装備庁長官と共同して当該調査を行うよう命じなければならない。
防衛装備庁長官は、防衛装備庁の職員である自衛隊員にこの法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為があることを理由として懲戒処分を行おうとするときは、あらかじめ、防衛大臣の承認を得なければならない。
防衛大臣は、前項の承認を行うに当たっては、審査会の意見を聴かなければならない。
防衛装備庁長官は、防衛装備庁の職員である自衛隊員にこの法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為があることを理由として懲戒処分を行った場合において、自衛隊員の職務に係る倫理の保持を図るため特に必要があると認めるときは、当該懲戒処分の概要の公表をすることができる。
防衛大臣は、防衛装備庁長官が前項の懲戒処分を行った場合において、特に必要があると認めるときは、審査会の意見を聴いて、防衛装備庁長官に対し、当該懲戒処分の概要の公表について意見を述べることができる。
防衛大臣は、第十三条の規定による報告 又はその他の方法により防衛装備庁の職員である自衛隊員にこの法律 又はこの法律に基づく命令に違反する行為を行った疑いがあると思料する場合であって、自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関し特に必要があると認めるときは、当該行為に関する調査の開始を決定することができる。
この場合においては、防衛大臣は、あらかじめ、防衛装備庁長官の意見を聴かなければならない。
防衛大臣は、前項の調査を行う場合には、審査会に対し、当該調査を行うよう命じなければならない。
防衛大臣は、第一項の規定による決定をしたときは、防衛装備庁長官にその旨を通知しなければならない。
防衛装備庁長官は、前項の規定による通知を受けたときは、審査会が行う調査に協力しなければならない。
防衛装備庁長官は、第三項の規定による通知を受けた場合において、第一項の調査の対象となっている自衛隊員に対する懲戒処分 又は退職に係る処分を行おうとするときは、あらかじめ、防衛大臣に協議しなければならない。
ただし、次条第二項の規定による懲戒処分の勧告を受けたとき 又は第二十二条の規定による通知を受けたときは、この限りでない。
防衛大臣は、前条の調査の結果、審査会の意見を聴いて、防衛装備庁長官に対し、監督上必要な措置を講ずるよう求めることができる。
防衛大臣は、前条の調査の結果、防衛装備庁長官において懲戒処分を行うことが適当であると思料するときは、審査会の意見を聴いて、防衛装備庁長官に対し、懲戒処分を行うべき旨の勧告をすることができる。
防衛装備庁長官は、前項の勧告に係る措置について、防衛大臣に対し、報告しなければならない。
防衛大臣は、第十九条の調査を経て、必要があると認めるときは、自衛隊法第三十一条第一項の規定にかかわらず、審査会の意見を聴いて、当該調査の対象となっている自衛隊員に対し懲戒処分を行うことができる。
防衛大臣は、第十九条の調査を終了したとき 又は前条の規定により懲戒処分を行ったときは、その旨 及びその内容を防衛装備庁長官に通知するものとする。
防衛大臣は、第二十一条の規定により懲戒処分を行った場合において、自衛隊員の職務に係る倫理の保持を図るため特に必要があると認めるときは、審査会の意見を聴いて、当該懲戒処分の概要の公表をすることができる。