国土交通大臣は、国土交通省令で定めるところにより、その登録を受けた者(以下「登録検査機関」という。)に、機体認証 及び型式認証等に関する国土交通大臣の事務のうち、無人航空機が安全基準に適合するかどうかの検査 及び型式認証等を受けようとする型式の無人航空機が均一性基準に適合するかどうかの検査(以下「無人航空機検査」という。)の実施に関する事務(以下「無人航空機検査事務」という。)の全部 又は一部を行わせることができる。
航空法
第二款 登録検査機関
前条の登録は、無人航空機検査事務を行おうとする者の申請により行う。
国土交通大臣は、前条の規定により登録の申請をした者(以下「登録申請者」という。)が次の各号に掲げる要件の全てに適合しているときは、その登録をしなければならない。
この場合において、登録に関して必要な手続は、国土交通省令で定める。
無人航空機検査事務を実施する者が、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学 若しくは高等専門学校において工学に関する学科 その他無人航空機に関する学科を修得して卒業した者(当該学科を修得して同法による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)又はこれと同等以上の学力を有する者であつて、通算して三年以上無人航空機の設計、製造過程 及び検査に関する実務の経験を有するものであり、かつ、その人数が二名以上であること。
登録申請者が、無人航空機の製造 又は輸入を業とする者(以下「無人航空機製造等事業者」という。)に支配されているものとして次のイからハまでのいずれかに該当するものでないこと。
登録申請者が株式会社である場合にあつては、無人航空機製造等事業者がその親法人(会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第一項に規定する親法人をいう。)であること。
登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。)にあつては、業務を執行する社員)に占める無人航空機製造等事業者の役員 又は職員(過去二年間に当該無人航空機製造等事業者の役員 又は職員であつた者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
登録申請者(法人にあつては、その代表権を有する役員)が、無人航空機製造等事業者の役員 又は職員(過去二年間に当該無人航空機製造等事業者の役員 又は職員であつた者を含む。)であること。
国土交通大臣は、登録申請者が、次の各号のいずれかに該当するときは、第百三十二条の二十四の登録をしてはならない。
この法律 又はこの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
第百三十二条の三十六の規定により第百三十二条の二十四の登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者
法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
第百三十二条の二十四の登録は、登録検査機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
登録を受けた者の氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあつては、その代表者の氏名
登録を受けた者が無人航空機検査事務を実施する事業所の名称 及び所在地
前三号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項
第百三十二条の二十四の登録は、三年以内において政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
前二条の規定は、前項の登録の更新について準用する。
登録検査機関は、無人航空機検査を実施することを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、無人航空機検査を実施しなければならない。
登録検査機関は、公正に、かつ、国土交通省令で定める基準に適合する方法により無人航空機検査を実施しなければならない。
登録検査機関は、第百三十二条の二十六第三項第二号から第四号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、その二週間前までに、国土交通大臣に届け出なければならない。
登録検査機関は、無人航空機検査事務の開始前に、国土交通省令で定めるところにより、無人航空機検査事務の実施に関する規程(次項、第百三十二条の三十五第二項 及び第百三十二条の三十六第二項第二号において「無人航空機検査事務規程」という。)を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
無人航空機検査事務規程には、無人航空機検査の実施方法、無人航空機検査に関する料金の算定方法 その他の国土交通省令で定める事項を定めておかなければならない。
登録検査機関は、国土交通大臣の許可を受けなければ、無人航空機検査事務の全部 又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
登録検査機関は、毎事業年度経過後三月以内に、当該事業年度の財産目録、貸借対照表 及び損益計算書 又は収支計算書 並びに事業報告書(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下「財務諸表等」という。)を作成し、五年間事業所に備えて置かなければならない。
無人航空機製造等事業者 その他の利害関係人は、登録検査機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
ただし、第二号 又は第四号の請求をするには、登録検査機関の定めた費用を支払わなければならない。
財務諸表等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧 又は謄写の請求
前号の書面の謄本 又は抄本の請求
財務諸表等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を国土交通省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて国土交通省令で定めるものにより提供することの請求 又は当該事項を記載した書面の交付の請求
登録検査機関の役員 若しくは職員 又はこれらの職にあつた者は、その無人航空機検査事務に関し知り得た秘密を漏らしてはならない。
無人航空機検査事務に従事する登録検査機関の役員 又は職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
国土交通大臣は、登録検査機関が第百三十二条の二十六第一項各号に掲げる要件のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、当該登録検査機関に対し、当該要件に適合するため必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
国土交通大臣は、登録検査機関が第百三十二条の二十八の規定に違反していると認めるときは、当該登録検査機関に対し、無人航空機検査を実施すべきこと 又は無人航空機検査の方法の改善に関し必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
国土交通大臣は、第百三十二条の三十第一項の認可をした無人航空機検査事務規程が無人航空機検査事務の公正な実施上不適当となつたと認めるときは、当該無人航空機検査事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
国土交通大臣は、登録検査機関が第百三十二条の二十六第二項第一号 又は第三号に該当するに至つたときは、第百三十二条の二十四の登録を取り消さなければならない。
第百三十二条の二十九から第百三十二条の三十一まで、第百三十二条の三十二第一項、第百三十二条の三十三第一項 又は次条の規定に違反したとき。
第百三十二条の三十第一項の規定により認可を受けた無人航空機検査事務規程によらないで無人航空機検査事務を実施したとき。
正当な理由がないのに第百三十二条の三十二第二項の規定による請求を拒んだとき。
前二条の規定による命令に違反したとき。
不正の手段により第百三十二条の二十四の登録を受けたとき。
登録検査機関は、国土交通省令で定めるところにより、無人航空機検査事務に関し国土交通省令で定める事項を帳簿に記載し、これを保存しなければならない。
国土交通大臣は、登録検査機関が第百三十二条の三十一の許可を受けてその無人航空機検査事務の全部 若しくは一部を休止したとき、第百三十二条の三十六第二項の規定により登録検査機関に対し無人航空機検査事務の全部 若しくは一部の停止を命じたとき、又は登録検査機関が天災 その他の事由によりその無人航空機検査事務の全部 若しくは一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、その無人航空機検査事務の全部 又は一部を自ら行うことができる。
国土交通大臣が前項の規定により無人航空機検査事務の全部 若しくは一部を自ら行う場合、登録検査機関が第百三十二条の三十一の許可を受けてその無人航空機検査事務の全部 若しくは一部を廃止する場合 又は国土交通大臣が第百三十二条の三十六の規定により登録を取り消した場合における無人航空機検査事務の引継ぎ その他の必要な事項は、国土交通省令で定める。
国土交通大臣は、次に掲げる場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
第百三十二条の二十四の登録をしたとき。
第百三十二条の二十九の規定による届出があつたとき。
第百三十二条の三十一の許可をしたとき。
第百三十二条の三十六の規定により登録を取り消し、又は同条第二項の規定により無人航空機検査事務の全部 若しくは一部の停止を命じたとき。
前条第一項の規定により国土交通大臣が無人航空機検査事務の全部 若しくは一部を自ら行うこととするとき、又は自ら行つていた無人航空機検査事務の全部 若しくは一部を行わないこととするとき。