都市再生特別措置法

# 平成十四年法律第二十二号 #

第五節 低未利用土地権利設定等促進計画等

分類 法律
カテゴリ   都市計画
@ 施行日 : 令和六年十一月八日 ( 2024年 11月8日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第四十号
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時24分


1項

第八十一条第十四項の規定により立地適正化計画に低未利用土地利用等指針に関する事項が記載されているときは、市町村は、当該低未利用土地利用等指針に即し、居住誘導区域 又は都市機能誘導区域内の低未利用土地の所有者等に対し、住宅 又は誘導施設の立地 及び立地の誘導を図るために必要な低未利用土地の利用 及び管理に関する情報の提供、指導、助言 その他の援助を行うものとする。

2項

市町村は、前項の援助として低未利用土地の利用の方法に関する提案 又はその方法に関する知識を有する者の派遣を行うため必要があると認めるときは、都市計画法第七十五条の五第一項の規定により指定した都市計画協力団体に必要な協力を要請することができる。

3項

市町村長は、立地適正化計画に記載された居住誘導区域 又は都市機能誘導区域内の低未利用土地の所有者等が当該低未利用土地利用等指針に即した低未利用土地の管理を行わないため、悪臭の発生、堆積した廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律昭和四十五年法律第百三十七号第二条第一項に規定する廃棄物をいう。)の飛散 その他の事由により当該低未利用土地の周辺の地域における住宅 又は誘導施設の立地 又は立地の誘導を図る上で著しい支障が生じていると認めるときは、当該所有者等に対し、当該低未利用土地利用等指針に即した低未利用土地の管理を行うよう勧告することができる。

1項

市町村は、立地適正化計画に記載された低未利用土地権利設定等促進事業区域内の土地 及び当該土地に存する建物を対象として低未利用土地権利設定等促進事業を行おうとするときは、当該低未利用土地権利設定等促進事業に関する計画(以下「低未利用土地権利設定等促進計画」という。)を作成することができる。

2項

低未利用土地権利設定等促進計画においては、第一号から第五号までに掲げる事項を記載するものとするとともに、第六号に掲げる事項を記載することができる。

一 号

権利設定等を受ける者の氏名 又は名称 及び住所

二 号

前号に規定する者が権利設定等を受ける土地の所在、地番、地目 及び面積 又は建物の所在、家屋番号、種類、構造 及び床面積

三 号

第一号に規定する者に前号に規定する土地 又は建物について権利設定等を行う者の氏名 又は名称 及び住所

四 号

第一号に規定する者が設定 又は移転を受ける地上権、賃借権 又は使用貸借による権利の種類、内容(土地 又は建物の利用目的を含む。)、始期 又は移転の時期 及び存続期間 又は残存期間 並びに当該設定 又は移転を受ける権利が地上権 又は賃借権である場合にあっては地代 又は借賃 及びその支払の方法

五 号

第一号に規定する者が移転を受ける所有権の移転の後における土地 又は建物の利用目的 並びに当該所有権の移転の時期 並びに移転の対価 及びその支払の方法

六 号

その他権利設定等に係る法律関係に関する事項として国土交通省令で定める事項

3項

低未利用土地権利設定等促進計画は、次に掲げる要件に該当するものでなければならない。

一 号

低未利用土地権利設定等促進計画の内容が立地適正化計画に記載された第八十一条第十五項に規定する低未利用土地権利設定等促進事業に関する事項に適合するものであること。

二 号

低未利用土地権利設定等促進計画において、居住誘導区域にあっては住宅 又は住宅の立地の誘導の促進に資する施設等の、都市機能誘導区域にあっては誘導施設 又は誘導施設の立地の誘導の促進に資する施設等の整備を図るため行う権利設定等 又はこれと併せて行う当該権利設定等を円滑に推進するために必要な権利設定等が記載されていること。

三 号

前項第二号に規定する土地ごとに、同項第一号に規定する者 並びに当該土地について所有権、地上権、質権、賃借権、使用貸借による権利 又はその他の使用 及び収益を目的とする権利を有する者の全ての同意が得られていること。

四 号

前項第二号に規定する建物ごとに、同項第一号に規定する者、当該建物について所有権、質権、賃借権、使用貸借による権利 又はその他の使用 及び収益を目的とする権利を有する者 並びに当該建物について先取特権 若しくは抵当権の登記、仮登記、買戻しの特約 その他権利の消滅に関する事項の定めの登記 又は処分の制限の登記に係る権利を有する者の全ての同意が得られていること。

五 号

前項第二号に規定する土地に定着する物件(同号に規定する建物を除く)ごとに、当該物件について所有権、質権、賃借権、使用貸借による権利 又はその他の使用 及び収益を目的とする権利を有する者 並びに当該物件について先取特権 若しくは抵当権の登記、仮登記、買戻しの特約 その他権利の消滅に関する事項の定めの登記 又は処分の制限の登記に係る権利を有する者の全ての同意が得られていること。

六 号

前項第一号に規定する者が、権利設定等が行われた後において、同項第二号に規定する土地 又は建物を同項第四号 又は第五号に規定する土地 又は建物の利用目的に即して適正かつ確実に利用することができると認められること。

1項

立地適正化計画に記載された低未利用土地権利設定等促進事業区域内の土地 又は当該土地に存する建物について地上権、賃借権、使用貸借による権利 又は所有権を有する者 及び当該土地 又は建物について権利設定等を受けようとする者は、その全員の合意により、前条第二項各号に掲げる事項を内容とする協定を締結した場合において、同条第三項第三号から第五号までに規定する者の全ての同意を得たときは、国土交通省令で定めるところにより、その協定の目的となっている土地 又は建物につき、低未利用土地権利設定等促進計画を作成すべきことを市町村に対し要請することができる。

1項

市町村は、低未利用土地権利設定等促進計画を作成したときは、国土交通省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。

1項

前条の規定による公告があったときは、その公告があった低未利用土地権利設定等促進計画の定めるところによって地上権、賃借権 若しくは使用貸借による権利が設定され、若しくは移転し、又は所有権が移転する。

1項

第百九条の十七の規定による公告があった低未利用土地権利設定等促進計画に係る土地 又は建物の登記については、政令で、不動産登記法の特例を定めることができる。

1項

市町村長は、権利設定等を受けた者が低未利用土地権利設定等促進計画に記載された土地 又は建物の利用目的に従って土地 又は建物を利用していないと認めるときは、当該権利設定等を受けた者に対し、相当の期限を定めて、当該利用目的に従って土地 又は建物を利用すべきことを勧告することができる。

1項

市町村長は、この節の規定の施行に必要な限度で、その保有する低未利用土地 及び低未利用土地に存する建物に関する情報を、その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる。

2項

市町村長は、この節の規定の施行のため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長に対して、低未利用土地 及び低未利用土地に存する建物に関する情報の提供を求めることができる。