電波法

# 昭和二十五年法律第百三十一号 #

第七章の二 電波監理審議会

分類 法律
カテゴリ   電気通信
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第八十七号による改正
最終編集日 : 2024年 06月25日 12時41分


1項

電波 及び放送法第二条第一号に規定する放送に関する事務の公平かつ能率的な運営を図り、この法律 及び放送法の規定によりその権限に属させられた事項を処理するため、総務省に電波監理審議会を置く。

1項

電波監理審議会は、委員五人をもつて組織する。

2項
電波監理審議会に会長を置き、委員の互選により選任する。
3項
会長は、会務を総理する。
4項

電波監理審議会は、あらかじめ、委員のうちから、会長に事故がある場合に会長の職務を代行する者を定めて置かなければならない。

1項

委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、総務大臣が任命する。

2項

委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会 又は衆議院の解散のため両議院の同意を得ることができないときは、総務大臣は、前項の規定にかかわらず、両議院の同意を得ないで委員を任命することができる。


この場合においては、任命後最初の国会において、両議院の同意を得なければならない。

3項

次の各号いずれかに該当する者は、委員となることができない

一 号

禁錮以上の刑に処せられた者

二 号

国家公務員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者

三 号

放送法第二条第二十六号に規定する放送事業者、同条第二十七号に規定する認定放送持株会社、同法第百五十二条第二項に規定する有料放送管理事業者、電気通信事業法第二条第五号に規定する電気通信事業者(電気通信回線設備(送信の場所と受信の場所との間を接続する伝送路設備 及びこれと一体として設置される交換設備 並びにこれらの附属設備をいう。)を設置する者に限る)、無線設備の機器の製造業者 若しくは販売業者 又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わずこれと同等以上の職権 又は支配力を有する者を含む。以下この条において同じ。)若しくはその法人の議決権の十分の一以上を有する者(任命の日以前一年間においてこれらに該当した者を含む。

四 号

前号に掲げる事業者の団体の役員(任命の日以前一年間においてこれに該当した者を含む。

1項

国家公務員法昭和二十二年法律第百二十号第九十六条第九十八条から第百二条まで 及び第百五条の規定は、委員に準用する。

1項

委員の任期は、三年とする。


但し、補欠の委員は、前任者の残任期間在任する。

2項
委員は、再任されることができる。
1項

委員は、第九十九条の三第二項後段の規定による両議院の同意が得られなかつたときは、当然退職するものとする。

1項

総務大臣は、委員が第九十九条の三第三項各号の一に該当するに至つたときは、これを罷免しなければならない。

1項

総務大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反 その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。

1項

委員であつた者は、その退職後一年間は、第九十九条の三第三項第三号 及び第四号に掲げる職についてはならない。

1項

電波監理審議会は、会長を含む三人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない

2項

電波監理審議会の議事は、出席者の過半数をもつて決する。可否同数のときは、会長の決するところによる。

1項

総務大臣は、次に掲げる事項については、電波監理審議会に諮問しなければならない。

一 号

第四条第一号から第三号まで免許等を要しない無線局)、第四条の二第一項第二項用途、周波数 その他の条件を勘案した無線局の定めに係るものに限る)及び第三項適合表示無線設備とみなす条件)、第四条の三呼出符号又は呼出名称の指定)、第六条第八項無線局の免許申請期間)、第七条第一項第四号基幹放送局以外の無線局の開設の根本的基準)、同条第二項第七号ハ基幹放送に加えて基幹放送以外の無線通信の送信をする無線局の基準)、同項第八号基幹放送局の開設の根本的基準)、第八条第一項第三号識別信号)、第九条第一項ただし書(許可を要しない工事設計変更)、同条第四項 及び第十七条第一項第六条第二項第六号に掲げる事項の変更
第十三条第一項無線局の免許の有効期間)、第十五条簡易な免許手続)、第二十四条の二第四項第二号検査等事業者の登録)、第二十六条の二第一項電波の利用状況の調査)、第二十六条の三第一項第四号有効利用評価の評価事項)、第二十七条の二特定無線局)、第二十七条の四第三号特定無線局の開設の根本的基準)、第二十七条の五第三項包括免許の有効期間)、第二十七条の六第三項特定無線局の開設等の届出)、第二十七条の十二第二項第一号電波の有効利用の程度に関する基準)、第二十七条の十三第一項ただし書(申出人に関する事項)、同条第二項開設指針の制定の要否に係る勘案事項)、第二十七条の十四第七項開設計画の認定の有効期間)、第二十七条の十六第二項第三号開設計画の認定の取消し猶予に係る勘案事項)、第二十七条の二十一第一項登録)、第二十七条の二十四登録の有効期間)、第二十七条の二十六第一項変更登録を要しない軽微な変更)、第二十七条の三十三第一項包括登録人に関する変更登録を要しない軽微な変更)、第二十七条の三十四無線局の開設の届出)、第二十七条の三十八第一項電気通信紛争処理委員会によるあつせん 及び仲裁)、第二十八条第百条第五項において準用する場合を含む。)(電波の質)、第二十九条受信設備の条件)、第三十条第百条第五項において準用する場合を含む。)(安全施設)、第三十一条周波数測定装置の備付け)、第三十二条計器 及び予備品の備付け)、第三十三条義務船舶局の無線設備の機器)、第三十五条義務船舶局等の無線設備の条件)、第三十六条義務航空機局の条件)、第三十七条無線設備の機器の検定)、第三十八条第百条第五項において準用する場合を含む。)(技術基準)、第三十八条の二の二第一項特定無線設備)、第三十八条の三第一項第二号登録の基準)、第三十八条の三十三第一項特別特定無線設備)、第三十九条第一項から第三項まで第五項 及び第七項無線設備の操作)、第三十九条の十三ただし書(アマチュア無線局の無線設備の操作)、第四十一条第二項第二号から第四号まで無線従事者の養成課程に関する認定の基準等)、第四十七条試験事務の実施)、第四十八条の三第一号船舶局無線従事者証明の失効)、第四十九条国家試験の細目等)、第五十条遭難通信責任者の配置等)、第五十二条第一号から第三号まで 及び第六号目的外使用)、第五十五条運用許容時間外運用)、第六十一条通信方法等)、第六十五条聴守義務)、第六十六条第一項遭難通信)、第六十七条第二項緊急通信)、第七十条の四聴守義務)、第七十条の五航空機局の通信連絡)、第七十条の五の二第二項第一号 及び第三項ただし書(無線設備等保守規程の認定等)、第七十条の八第一項免許人以外の者に簡易な操作による運用を行わせることができる無線局)、第七十一条の三第四項第七十一条の三の二第十一項において準用する場合を含む。)(給付金の支給基準)、第七十三条第一項検査)、同条第三項人の生命 又は身体の安全の確保のためその適正な運用の確保が必要な無線局の定めに係るものに限る)(国の定期検査を必要とする無線局)、第七十五条第二項第三号無線局の免許の取消し猶予に係る勘案事項)、第七十八条第四条の二第五項において準用する場合を含む。)(電波の発射を防止するための措置)、第百条第一項第二号高周波利用設備)、第百二条の十一第四項適正な運用の確保が必要な無線局)、第百二条の十三第一項特定の周波数を使用する無線設備の指定)、第百二条の十四第一項指定無線設備の販売における告知等)、第百二条の十四の二情報通信の技術を利用する方法)、第百二条の十八第一項測定器等)、同条第九項較正の業務の実施)並びに第百三条の二第七項ただし書 及び第十一項電波利用料の徴収等)の規定による総務省令の制定 又は改廃

二 号

第七条第三項 又は第四項の規定による基幹放送用周波数使用計画の制定 又は変更、第二十六条第一項の周波数割当計画(同条第二項第四号に係る部分を除く)の作成 又は変更、第二十七条の十二第一項の開設指針の制定 又は変更、第二十七条の十三第二項の規定による開設指針の制定の要否の決定 及び第七十一条の二第二項の特定公示局の決定 又は変更

三 号

第二十七条の十六第六項 若しくは第七項の規定による開設計画の認定の取消し、同項の規定による無線局の免許等の取消し、第三十九条の十一第二項第四十七条の五第七十一条の三第十一項第百二条の十七第五項 及び第百二条の十八第十三項において準用する場合を含む。)の規定による指定講習機関、指定試験機関、指定周波数変更対策機関、センター 若しくは指定較正機関の指定の取消し、第四十七条の二第三項第七十一条の三第十一項 及び第百二条の十八第十三項において準用する場合を含む。)の規定による指定試験機関 若しくは指定周波数変更対策機関の役員、指定試験機関の試験員 若しくは指定較正機関の較正員の解任の命令、第七十条の五の二第七項 若しくは第八項の規定による無線設備等保守規程の認定の取消し、第七十六条第四項第五項第七項 若しくは第八項の規定による無線局の免許の取消し、同項の規定による開設計画 若しくは無線設備等保守規程の認定の取消し、同条第六項第七項 若しくは第八項の規定による第二十七条の二十一第一項の登録の取消し、第七十六条の二の規定による指定無線局数の削減 及び周波数の指定の変更、第七十六条の二の二の規定による登録に係る無線局の開設の禁止 若しくは登録局の運用の制限、第七十六条の三第一項の規定による無線局の周波数の指定の変更、登録局の周波数の変更の命令 若しくは無線局の免許等の取消し 又は第七十九条第一項同条第二項において準用する場合を含む。)の規定による無線従事者の免許 若しくは船舶局無線従事者証明の取消し

四 号

第四条の規定による免許(地上基幹放送をする無線局の再免許であるものに限る)、第八条の規定による無線局の予備免許、第九条第一項の規定による工事設計変更の許可、同条第四項 若しくは第十七条第一項の規定による無線局の目的、放送事項 若しくは第六条第二項第六号に掲げる事項の変更の許可、第二十七条の五第一項の規定による包括免許、第二十七条の八第一項の規定による特定無線局の目的の変更の許可、第二十七条の十四第一項の規定による開設計画の認定、第三十九条の二第一項の規定による指定講習機関の指定、第四十六条第一項の規定による指定試験機関の指定、第七十条の五の二第一項の規定による無線設備等保守規程の認定、第七十一条第一項の規定による無線局の周波数等の指定の変更 若しくは登録局の周波数等 若しくは人工衛星局の無線設備の設置場所の変更の命令、第七十一条の三第一項の規定による指定周波数変更対策機関の指定、第百二条の二第一項の規定による伝搬障害防止区域の指定、第百二条の十七第一項の規定によるセンターの指定 又は第百二条の十八第一項の規定による指定較正機関の指定

五 号

第三十八条の二第二項の規定による通知(第百条第五項において準用する場合を含む。

2項

前項各号第三号除く)に掲げる事項のうち、電波監理審議会が軽微なものと認めるものについては、総務大臣は、電波監理審議会に諮問しないで措置をすることができる。

1項

電波監理審議会は、前条第一項第三号の規定により諮問を受けた場合には、意見の聴取を行わなければならない。

2項

電波監理審議会は、前項の場合のほか、前条第一項各号第三号除く)の規定により諮問を受けた場合において必要があると認めるときは、意見の聴取を行うことができる。

3項

前二項の意見の聴取の開始は、審理官(第六項において準用する第八十七条ただし書の場合はその委員。以下同じ。)の名をもつて、事案の要旨 並びに意見の聴取の期日 及び場所を公告して行う。


ただし、当該事案が特定の者に対して処分をしようとするものであるときは、当該特定の者に対し、事案の要旨、意見の聴取の期日 及び場所 並びに出頭を求める旨を記載した意見聴取開始通知書を送付して行うものとする。

4項

前項ただし書の場合には、事案の要旨 並びに意見の聴取の期日 及び場所を公告しなければならない。

5項

第一項 及び第二項の意見の聴取(行政手続法平成五年法律第八十八号第二条第四号に規定する不利益処分(次項 及び第八項において単に「不利益処分」という。)に係るものを除く)においては、当該事案に利害関係を有する者は、審理官の許可を得て、意見の聴取の期日に出頭し、意見を述べることができる。

6項

第八十七条第九十条から第九十三条の三まで 及び第九十六条の規定は第一項 及び第二項の意見の聴取に、第八十九条 及び行政手続法第十八条の規定は不利益処分に係る第一項 及び第二項の意見の聴取について準用する。


この場合において、

第九十条第三項
審査請求人」とあるのは
第九十九条の十二第三項ただし書の意見聴取開始通知書の送付を受けた者(第四十七条の二第三項第七十一条の三第十一項 及び第百二条の十八第十三項において準用する場合を含む。)の規定による指定試験機関に対するその役員 若しくは試験員の解任の命令、指定周波数変更対策機関に対するその役員の解任の命令 又は指定較正機関に対するその較正員の解任の命令の処分に係る意見の聴取においては、第九十九条の十二第三項ただし書の意見聴取開始通知書の送付を受けた者 及び当該役員、当該試験員 又は当該較正員。以下第九十二条の五までにおいて「当事者」という。)」と、

第九十一条から第九十二条の五までの規定中
審査請求人」とあるのは
「当事者」と、

第九十六条
この章」とあるのは
第九十九条の十二」と、

行政手続法第十八条第一項
当事者」とあるのは
電波法第九十九条の十二第六項において読み替えて準用する同法第九十条第三項の当事者」と、

参加人」とあるのは
同法第九十九条の十二第六項において準用する同法第八十九条第一項 又は第二項の参加人」と、

聴聞の通知」とあるのは
同法第九十九条の十二第三項ただし書に規定する意見聴取開始通知書の送付」と

読み替えるものとする。

7項

第一項 又は第二項の規定により意見の聴取を行つた事案については、電波監理審議会は、前項において準用する第九十三条の調書 及び意見書に基づき答申を議決しなければならない。

8項

第一項 又は第二項の規定による意見の聴取を経てされる処分であつて、不利益処分に該当するものについては、行政手続法第三章第十二条 及び第十四条除く)の規定は、適用しない

1項
電波監理審議会は、有効利用評価に関する事項 及び第九十九条の十一第一項各号に掲げる事項に関し、総務大臣に対して必要な勧告をすることができる。
2項

総務大臣は、前項の勧告を受けたときは、その内容を公表しなければならない。

3項
総務大臣は、第一項の勧告に基づき講じた施策について電波監理審議会に報告しなければならない。
1項

電波監理審議会に、審理官五人以内を置く。

2項

審理官は、前章放送法第百八十条において準用する場合を含む。)に規定する審理 又は第九十九条の十二 若しくは同法第百七十八条に規定する意見の聴取の手続を主宰する。

3項
審理官は、電波監理審議会の議決を経て、総務大臣が任命する。
1項

この章に定めるもののほか、電波監理審議会の組織 及び委員 その他電波監理審議会に関し必要な事項は、政令で定める。