アルコールの製造(精製(アルコールの利用価値を高めるため蒸留 その他の方法によりアルコールの不純物を除去することをいう。以下同じ。)を含む。第十五条を除き、以下同じ。)を業として行おうとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
アルコール事業法
第一節 アルコールの製造の事業
前項の許可を受けようとする者は、経済産業省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
未成年者(営業に関し成年者と同一の行為能力を有する者を除く。以下同じ。)である場合においては、その法定代理人(アルコールの製造に係る事業に関し代理権を有する者に限る。)の氏名、商号 又は名称 及び住所
前号に規定する法定代理人が法人である場合においては、その代表者の氏名 及び住所
前条第一項の許可を受けた者(以下「製造事業者」という。)でなければ、アルコールを製造してはならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
第二十六条第一項の許可を受けた者(以下「許可使用者」という。)が当該許可に係るアルコールの使用の過程においてそのアルコールを精製するとき。
次の各号のいずれかに該当する者は、第三条第一項の許可を受けることができない。
この法律 若しくは酒税法の規定により罰金の刑に処せられ、又は酒税法の規定に違反して国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)の規定により通告処分を受け、それぞれ、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなった日 又はその通告の旨を履行した日から三年を経過しない者
第十二条第一号、第二号、第四号 若しくは第五号(これらの規定を第二十条、第二十五条 及び第三十条において準用する場合を含む。)の規定により許可を取り消され、又は酒税法第十二条第一号 若しくは第二号(これらの規定を同法第十三条において準用する場合を含む。)、第五号 若しくは第六号 若しくは同法第十四条第一号、第二号 若しくは第四号の規定により免許を取り消され、それぞれ、その取消しの日から三年を経過しない者
第三条第一項、第十六条第一項、第二十一条第一項 若しくは第二十六条第一項の許可を受けた法人が第十二条第一号、第二号、第四号 若しくは第五号(これらの規定を第二十条、第二十五条 及び第三十条において準用する場合を含む。)の規定により許可を取り消された場合(第十二条第二号(第二十条、第二十五条 及び第三十条において準用する場合を含む。)の規定により許可を取り消された場合については、当該法人が第一号(第二十条、第二十五条 及び第三十条において準用する場合を含む。)に規定する者に該当することとなったことによる場合に限る。)又は酒税法第七条第一項 若しくは同法第九条第一項の免許を受けた法人が同法第十二条第一号、第二号 若しくは第五号 若しくは同法第十四条第一号 若しくは第二号の規定により免許を取り消された場合(同法第十二条第二号 又は同法第十四条第二号の規定により免許を取り消された場合については、当該法人が同法第十条第七号(この法律 若しくは酒税法の規定により罰金の刑に処せられ、又は同法の規定に違反して国税通則法の規定により通告処分を受けたことによる場合に限る。)に規定する者に該当することとなったことによる場合に限る。)において、その取消しの原因となった事実があった日以前一年内に当該法人の業務を行う役員であった者で、それぞれ、その取消しの日から三年を経過しない者
禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から三年を経過しない者
法人であって、その業務を行う役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの
未成年者であって、その法定代理人(アルコールの製造に係る事業に関し代理権を有する者に限る。)が前各号のいずれかに該当するもの
経済産業大臣は、第三条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
製造事業者がその事業の全部を譲り渡し、又は製造事業者について相続、合併 若しくは分割(その事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、その事業の全部を譲り受けた者 又は相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下同じ。)、合併後存続する法人 若しくは合併により設立された法人 若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、その製造事業者の地位を承継する。
ただし、当該事業の全部を譲り受けた者 又は当該相続人、合併後存続する法人 若しくは合併により設立された法人 若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が第五条各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
前項の規定により製造事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
製造事業者は、第三条第二項第六号に掲げる事項を変更しようとするときは、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
ただし、経済産業省令で定める軽微な変更をしようとするときは、この限りでない。
製造事業者は、第三条第二項第一号から第四号まで 若しくは第八号に掲げる事項に変更があったとき 又は前項ただし書の経済産業省令で定める軽微な変更をしたときは遅滞なく、同条第二項第五号 又は第七号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
第六条の規定は、第一項の許可に準用する。
製造事業者は、経済産業省令で定めるところにより、帳簿を備え、その業務に関し経済産業省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
製造事業者は、毎年、経済産業省令で定めるところにより、その業務に関し経済産業省令で定める事項を経済産業大臣に報告しなければならない。
製造事業者は、前項に定めるもののほか、その業務に係るアルコール、酒母 又はもろみを亡失し、又は盗み取られたときは、経済産業省令で定めるところにより、直ちに、その旨を経済産業大臣に報告し、その検査を受けなければならない。
製造事業者は、その事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
経済産業大臣は、製造事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその事業の停止を命ずることができる。
第五条第一号 又は第四号から第六号までに掲げる者に該当することとなったとき。
正当な理由がないのに、二年以内にその事業を開始せず、又は二年を超えて引き続きその事業を休止したとき。
不正の手段により第三条第一項 又は第八条第一項の許可を受けたとき。
第八条第一項の規定により許可を受けなければならない事項を同項の許可を受けないで変更したとき。
製造事業者の相続人につき第七条第一項ただし書の規定の適用がある場合、第十一条第二項の規定により製造事業者の許可が効力を失った場合 又は前条の規定により製造事業者の許可が取り消された場合において、当該製造場 又は貯蔵所にその業務に係る半製品 又はアルコールが現存するときは、経済産業大臣は、当該相続人、当該効力を失った許可を受けていた者 又は当該取り消された許可を受けていた者の申請により、期間を指定し、そのアルコールの製造 又は譲渡を継続させることができる。
前項の場合においては、同項の規定により経済産業大臣が指定した期間は、同項に規定する者を製造事業者とみなして、この法律の規定を適用する。
経済産業大臣は、製造事業者に関する第三条第二項第一号、第二号 及び第五号に掲げる事項 その他経済産業省令で定める事項を記載した製造事業者名簿を備えなければならない。
経済産業大臣は、製造事業者名簿を一般の閲覧に供しなければならない。
製造事業者は、アルコールの製造に係る酒母 又はもろみを譲渡し、アルコールの製造以外の用途に使用し、又は経済産業大臣の承認を受けないで製造場から移出してはならない。