公益信託の受託者となろうとする者は、前条の認可(以下「公益信託認可」という。)を申請しなければならない。
公益信託認可の申請は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を行政庁に提出してしなければならない。
受託者 及び信託管理人の氏名 及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名 及び主たる事務所の所在地)
前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
公益事務を行うに当たり法令上行政機関の許認可等(行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二条第三号に規定する許認可等をいう。以下同じ。)を必要とする場合においては、当該許認可等があったこと 又はこれを受けることができることを証する書類
当該公益信託に係る信託事務(以下「公益信託事務」という。)を処理するのに必要な経理的基礎を有することを明らかにする当該公益信託の信託財産に係る財産目録 その他の内閣府令で定める書類
次条第十一号に規定する支払基準を記載した書類
前各号に掲げるもののほか、内閣府令で定める書類
行政庁は、公益信託認可の申請に係る公益信託が次に掲げる基準(その信託行為において信託財産が寄附により受け入れた金銭 又は預貯金、国債 その他これらに準ずる資産(いずれも内閣府令で定める要件に該当するものに限る。)に限られる旨 及び当該信託財産(その信託財産に帰せられる収益を含む。)について内閣府令で定める方法によってのみ支出する旨を定める公益信託(第十六条第一項において「特定資産公益信託」という。)にあっては、第八号から第十号までに掲げる基準を除く。第三十条第二項第一号において同じ。)に適合すると認めるときは、公益信託認可をするものとする。
その信託管理人が受託者による公益信託事務の適正な処理のため必要な監督をするのに必要な能力を有するものであること。
受託者がその公益信託事務を処理するに当たり、委託者、受託者、信託管理人 その他の政令で定める公益信託の関係者に対し信託財産を用いて特別の利益を与えるものでないこと。
受託者がその公益信託事務を処理するに当たり、株式会社 その他の営利事業を営む者 又は特定の個人 若しくは団体の利益を図る活動を行うものとして政令で定める者に対し、信託財産を用いて寄附 その他の特別の利益を与える行為を行わないものであること。
ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
公益法人(公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成十八年法律第四十九号)第二条第三号に規定する公益法人をいう。以下このイ 及び第十三号において同じ。)に対し、当該公益法人が行う公益目的事業(同条第四号に規定する公益目的事業をいう。第十三号において同じ。)のために寄附 その他の特別の利益を与える行為を行う場合
受託者がその公益信託事務を処理するに当たり、投機的な取引、高利の融資 その他の事業であって、公益信託の社会的信用を維持する上でふさわしくないものとして政令で定めるもの 又は公の秩序 若しくは善良の風俗を害するおそれのある事業を行わないものであること。
その処理する公益信託事務について、第十六条第一項の規定による収支の均衡が図られるものであると見込まれるものであること。
その公益信託事務の処理に係る費用に対する公益事務の実施に係る費用の割合として内閣府令で定めるところにより算定される割合(第十六条第二項において「公益事務割合」という。)が公益事務の実施の状況 その他の事情を勘案して内閣府令で定める割合(同項において「基準割合」という。)以上となると見込まれるものであること。
その公益信託事務を処理するに当たり、第十七条第二項に規定する使途不特定財産額が同条第一項の制限を超えないと見込まれるものであること。
公益信託報酬(公益信託に係る信託報酬(信託法第五十四条第一項に規定する信託報酬をいう。)及び信託管理人の報酬(同法第百二十七条第三項に規定する報酬をいう。)をいう。第十九条において同じ。)について、内閣府令で定めるところにより、当該公益信託の経理の状況 その他の事情を考慮して、不当に高額なものとならないような支払基準を定めているものであること。
その信託財産に他の団体の意思決定に関与することができる株式 その他の内閣府令で定める財産が属しないものであること。
ただし、当該信託財産に当該財産が属することによって他の団体の事業活動を実質的に支配するおそれがない場合として政令で定める場合は、この限りでない。
当該公益信託の目的とする公益事務(以下この号において「対象公益事務」という。)と類似の公益事務を その目的とする 他の公益信託の受託者 若しくは対象公益事務と類似の公益目的事業を その目的とする公益法人 若しくは次に掲げる法人 又は国 若しくは地方公共団体を帰属権利者とする旨を信託行為に定めているものであること。
私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第三条に規定する学校法人
社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第二十二条に規定する社会福祉法人
更生保護事業法(平成七年法律第八十六号)第二条第六項に規定する更生保護法人
独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人
国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第二条第一項に規定する国立大学法人 又は同条第三項に規定する大学共同利用機関法人
地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人
その他イからヘまでに掲げる法人に準ずるものとして政令で定める法人
前条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する公益信託は、公益信託認可を受けることができない。
国税 若しくは地方税の滞納処分の執行がされているもの 又は当該滞納処分の終了の日から三年を経過しないもの
その受託者(法人である場合にあっては、その業務を行う理事等(理事、取締役、執行役、業務を執行する社員、監事 若しくは監査役 又はこれらに準ずる者をいう。以下この号 及び第四号において同じ。))のうちに、次のいずれかに該当する者があるもの
公益信託認可を取り消された場合において、その取消しの原因となった事実について責任を有する受託者 又は信託管理人であった者(法人である場合にあっては、取消しの処分を受ける原因となった事項が発生した当時現に その業務を行う理事等であった者)で その取消しの日から 五年を経過しないもの
この法律、信託法、担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)の規定、投資信託 及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)の規定(同法第三編に規定する投資法人制度に係るものを除く。)、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)の規定(同法第三十二条の三第七項 及び第三十二条の十一第一項の規定を除く。)、資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)の規定(同法第二編に規定する特定目的会社制度に係るものを除く。)、著作権等管理事業法(平成十二年法律第百三十一号)の規定(同法第二条第一項第二号に規定する委任契約に係るものを除く。)若しくは信託業法(平成十六年法律第百五十四号)の規定に違反したことにより、若しくは刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百四条、第二百六条、第二百八条、第二百八条の二第一項、第二百二十二条 若しくは第二百四十七条の罪 若しくは暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)第一条、第二条 若しくは第三条の罪を犯したことにより、又は国税 若しくは地方税に関する法律中偽り その他不正の行為により国税 若しくは地方税を免れ、納付せず、若しくはこれらの税の還付を受け、若しくはこれらの違反行為をしようとすることに関する罪を定めた規定(第四号において「国税等関係規定」という。)に違反したことにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団員(以下このニにおいて「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者(第六号において「暴力団員等」という。)
その信託管理人のうちに、当該公益信託の受託者の親族、使用人 その他受託者と特別の関係がある者 又は当該公益信託の委託者 若しくは委託者の親族、使用人 その他委託者と特別の関係がある者があるもの
その信託管理人(法人である場合にあっては、その業務を行う理事等)のうちに、第二号イからニまで(ロにあっては、国税等関係規定に係る部分を除く。)のいずれかに該当する者があるもの
暴力団員等がその公益信託事務を支配するもの
行政庁は、公益信託認可をしようとするときは、次の各号に掲げる事由の区分に応じ、当該事由の有無について、当該各号に定める者の意見を聴くものとする。
第八条第一号、第二号 及び第七号 並びに前条第一号イ 及び第五号に規定する事由(公益事務を行うに当たり法令上行政機関の許認可等を必要とする場合に限る。)
当該許認可等を行う行政機関(以下「許認可等行政機関」という。)
前条第一号ロに規定する事由
国税庁長官、関係都道府県知事 又は関係市町村長(第二十九条第五項第二号 及び第三十二条第二号において「国税庁長官等」という。)
前条第二号ニ、第四号(同条第二号ニに係る部分に限る。第二十九条第五項第三号 及び第三十二条第三号において同じ。)及び第六号に規定する事由 行政庁が内閣総理大臣である場合にあっては警察庁長官、都道府県知事である場合にあっては警視総監 又は道府県警察本部長(同項第三号 及び第三十二条第三号において「警察庁長官等」という。)
行政庁は、公益信託認可をしたときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
公益信託に係る信託の変更(信託法第六章第一節の信託の変更をいう。以下同じ。)又は同法第六十二条第一項(同法第百二十九条第一項において準用する場合を含む。)の規定による新受託者(同法第六十二条第一項に規定する新受託者をいう。以下この条 及び第三十一条において同じ。)若しくは新信託管理人(同法第百二十九条第一項に規定する新信託管理人をいう。以下 この項 及び第三項において同じ。)の選任 その他の第七条第二項各号に掲げる事項の変更をするときは、当該公益信託の受託者(当該新受託者を含む。)は、あらかじめ、行政庁の認可を申請しなければならない。
ただし、同法第百五十条第一項の規定による信託の変更、第三十一条第一項 若しくは同法第百七十三条第一項の規定による新受託者の選任、同法第六十二条第四項(同法第百二十九条第一項において準用する場合を含む。)の規定による新受託者 若しくは新信託管理人の選任 又は内閣府令で定める軽微な信託の変更については、この限りでない。
公益信託に係る信託の変更 並びに新受託者 及び新信託管理人の選任 その他の第七条第二項各号に掲げる事項の変更は、第一項ただし書の規定の適用がある場合を除き、同項の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第一項の認可の申請は、内閣府令で定めるところにより、当該変更に係る事項を記載した申請書を行政庁に提出してしなければならない。
前項の申請書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
第八条から前条までの規定は、第一項の認可について準用する。
行政庁の変更を伴う前条第一項の認可に係る同条第四項の申請書は、変更前の行政庁を経由して変更後の行政庁に提出しなければならない。
前項の場合において、同項の認可をしたときは、変更後の行政庁は、内閣府令で定めるところにより、遅滞なく、変更前の行政庁から事務の引継ぎを受けなければならない。
公益信託の受託者は、第十二条第一項ただし書に規定する信託の変更 又は選任がされた場合には、内閣府令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を行政庁に届け出なければならない。
行政庁は、前項の規定による届出があったときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
公益信託の受託者は、次に掲げる場合には、内閣府令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を行政庁に届け出なければならない。
行政庁は、前項の規定による届出があったときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。