派遣元事業主を直接 又は間接の構成員(以下 この項において「構成員」という。)とする団体(次項において「事業主団体」という。)は、労働者派遣事業の適正な運営の確保 及び派遣労働者の保護等が図られるよう、構成員に対し、必要な助言、協力 その他の援助を行うように努めなければならない。
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律
第五章 雑則
国は、事業主団体に対し、派遣元事業主の労働者派遣事業の適正な運営の確保 及び派遣労働者の保護等に関し必要な助言 及び協力を行うように努めるものとする。
厚生労働大臣は、第二十四条の三 及び第三章第一節から 第三節までの規定により派遣元事業主 及び派遣先が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとする。
厚生労働大臣は、この法律(第三章第四節の規定を除く。第四十九条の三第一項、第五十条 及び第五十一条第一項において同じ。)の施行に関し必要があると認めるときは、労働者派遣をする事業主 及び労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、労働者派遣事業の適正な運営 又は適正な派遣就業を確保するために必要な指導 及び助言をすることができる。
厚生労働大臣は、労働力需給の適正な調整を図るため、労働者派遣事業が専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われている場合(第七条第一項第一号の厚生労働省令で定める場合を除く。)において必要があると認めるときは、当該派遣元事業主に対し、当該労働者派遣事業の目的 及び内容を変更するように勧告することができる。
厚生労働大臣は、第二十三条第三項、第二十三条の二 又は第三十条第二項の規定により読み替えて適用する同条第一項の規定に違反した派遣元事業主に対し、第一項の規定による指導 又は助言をした場合において、当該派遣元事業主がなお第二十三条第三項、第二十三条の二 又は第三十条第二項の規定により読み替えて適用する同条第一項の規定に違反したときは、当該派遣元事業主に対し、必要な措置をとるべきことを指示することができる。
厚生労働大臣は、派遣元事業主が当該労働者派遣事業に関しこの法律(第二十三条第三項、第二十三条の二 及び第三十条第二項の規定により読み替えて適用する同条第一項の規定を除く。) その他 労働に関する法律の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む。)に違反した場合において、適正な派遣就業を確保するため必要があると認めるときは、当該派遣元事業主に対し、派遣労働者に係る雇用管理の方法の改善 その他 当該労働者派遣事業の運営を改善するために必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
厚生労働大臣は、派遣先が第四条第三項の規定に違反している場合において、同項の規定に違反している派遣就業を継続させることが著しく不適当であると認めるときは、当該派遣先に労働者派遣をする派遣元事業主に対し、当該派遣就業に係る労働者派遣契約による労働者派遣の停止を命ずることができる。
厚生労働大臣は、労働者派遣の役務の提供を受ける者が、第四条第三項、第二十四条の二、第二十六条第七項 若しくは第十項、第四十条第二項 若しくは第三項、第四十条の二第一項、第四項 若しくは第五項、第四十条の三 若しくは第四十条の九第一項の規定に違反しているとき、又は これらの規定に違反して第四十八条第一項の規定による指導 若しくは助言を受けたにもかかわらずなお これらの規定に違反するおそれがあると認めるときは、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、第四条第三項、第二十四条の二、第二十六条第七項 若しくは第十項、第四十条第二項 若しくは第三項、第四十条の二第一項、第四項 若しくは第五項、第四十条の三 若しくは第四十条の九第一項の規定に違反する派遣就業を是正するために必要な措置 又は当該派遣就業が行われることを防止するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
厚生労働大臣は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
労働者派遣をする事業主 又は労働者派遣の役務の提供を受ける者がこの法律 又はこれに基づく命令の規定に違反する事実がある場合においては、派遣労働者は、その事実を厚生労働大臣に申告することができる。
労働者派遣をする事業主 及び労働者派遣の役務の提供を受ける者は、前項の申告をしたことを理由として、派遣労働者に対して解雇 その他 不利益な取扱いをしてはならない。
厚生労働大臣は、この法律を施行するために必要な限度において、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業主 及び当該事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、必要な事項を報告させることができる。
厚生労働大臣は、この法律を施行するために必要な限度において、所属の職員に、労働者派遣事業を行う事業主 及び当該事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者の事業所 その他の施設に立ち入り、 関係者に質問させ、又は帳簿、書類 その他の物件を検査させることができる。
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
公共職業安定所は、派遣就業に関する事項について、労働者等の相談に応じ、及び必要な助言 その他の援助を行うことができる。
厚生労働大臣は、社会的信望があり、かつ、労働者派遣事業の運営 及び派遣就業について専門的な知識経験を有する者のうちから、労働者派遣事業適正運営協力員を委嘱することができる。
労働者派遣事業適正運営協力員は、労働者派遣事業の適正な運営 及び適正な派遣就業の確保に関する施策に協力して、労働者派遣をする事業主、労働者派遣の役務の提供を受ける者、労働者等の相談に応じ、及び これらの者に対する専門的な助言を行う。
労働者派遣事業適正運営協力員は、正当な理由がある場合でなければ、その職務に関して知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
労働者派遣事業適正運営協力員でなくなつた後においても、同様とする。
労働者派遣事業適正運営協力員は、その職務に関して、国から報酬を受けない。
労働者派遣事業適正運営協力員は、予算の範囲内において、その職務を遂行するために要する費用の支給を受けることができる。
次に掲げる者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
第五条第一項の許可を受けようとする者
第八条第三項の規定による許可証の再交付を受けようとする者
第十条第二項の規定による許可の有効期間の更新を受けようとする者
第十一条第四項の規定による許可証の書換えを受けようとする者
この法律の規定に基づき政令 又は厚生労働省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ政令 又は厚生労働省令で、その制定 又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
この法律に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。
前項の規定により都道府県労働局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所長に委任することができる。
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のために必要な手続 その他の事項は、厚生労働省令で定める。