税務署長(第四十三条第一項ただし書、第三項 若しくは第四項(国税の徴収の所轄庁)又は第四十四条第一項(更生手続等が開始した場合の徴収の所轄庁の特例)の規定により税関長 又は国税局長が国税の徴収を行う場合には、その税関長 又は国税局長。以下この章において「税務署長等」という。)は、震災、風水害、落雷、火災 その他これらに類する災害により納税者がその財産につき相当な損失を受けた場合において、その者がその損失を受けた日以後一年以内に納付すべき国税で次に掲げるものがあるときは、政令で定めるところにより、その災害のやんだ日から二月以内にされたその者の申請に基づき、その納期限(納税の告知がされていない源泉徴収等による国税については、その法定納期限)から一年以内の期間(第三号に掲げる国税については、政令で定める期間)を限り、その国税の全部 又は一部の納税を猶予することができる。
国税通則法
第四章 納税の猶予及び担保
第一節 納税の猶予
次に掲げる国税の区分に応じ、それぞれ次に定める日以前に納税義務の成立した国税(消費税 及び政令で定めるものを除く。)で、納期限(納税の告知がされていない源泉徴収等による国税については、その法定納期限)がその損失を受けた日以後に到来するもののうち、その申請の日以前に納付すべき税額の確定したもの
源泉徴収等による国税 並びに申告納税方式による消費税等(保税地域からの引取りに係るものにあつては、石油石炭税法(昭和五十三年法律第二十五号)第十七条第三項(引取りに係る原油等についての石油石炭税の納付等)の規定により納付すべき石油石炭税に限る。)、航空機燃料税、電源開発促進税 及び印紙税
その災害のやんだ日の属する月の末日
イに掲げる国税以外の国税
その災害のやんだ日
その災害のやんだ日以前に課税期間が経過した課税資産の譲渡等に係る消費税でその納期限がその損失を受けた日以後に到来するもののうちその申請の日以前に納付すべき税額の確定したもの
予定納税に係る所得税 その他政令で定める国税でその納期限がその損失を受けた日以後に到来するもの
税務署長等は、次の各号のいずれかに該当する事実がある場合(前項の規定の適用を受ける場合を除く。)において、その該当する事実に基づき、納税者がその国税を一時に納付することができないと認められるときは、その納付することができないと認められる金額を限度として、納税者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その納税を猶予することができる。
同項の規定による納税の猶予をした場合において、同項の災害を受けたことにより、その猶予期間内に猶予をした金額を納付することができないと認めるときも、同様とする。
納税者がその財産につき、震災、風水害、落雷、火災 その他の災害を受け、又は盗難にかかつたこと。
納税者 又はその者と生計を一にする親族が病気にかかり、又は負傷したこと。
納税者がその事業を廃止し、又は休止したこと。
納税者がその事業につき著しい損失を受けたこと。
前各号のいずれかに該当する事実に類する事実があつたこと。
税務署長等は、次の各号に掲げる国税(延納に係る国税を除く。)の納税者につき、当該各号に定める税額に相当する国税を一時に納付することができない理由があると認められる場合には、その納付することができないと認められる金額を限度として、その国税の納期限内にされたその者の申請(税務署長等においてやむを得ない理由があると認める場合には、その国税の納期限後にされた申請を含む。)に基づき、その納期限から一年以内の期間を限り、その納税を猶予することができる。
申告納税方式による国税(その附帯税を含む。)
その法定申告期限から一年を経過した日以後に納付すべき税額が確定した場合における当該確定した部分の税額
賦課課税方式による国税(その延滞税を含み、第六十九条(加算税の税目)に規定する加算税 及び過怠税を除く。)
その課税標準申告書の提出期限(当該申告書の提出を要しない国税については、その納税義務の成立の日)から一年を経過した日以後に納付すべき税額が確定した場合における当該確定した部分の税額
源泉徴収等による国税(その附帯税を含む。)
その法定納期限から一年を経過した日以後に納税告知書の送達があつた場合における当該告知書に記載された納付すべき税額
税務署長等は、前二項の規定による納税の猶予をする場合には、その猶予に係る国税の納付については、その猶予をする期間内において、その猶予に係る金額をその者の財産の状況 その他の事情からみて合理的かつ妥当なものに分割して納付させることができる。
この場合においては、分割納付の各納付期限 及び各納付期限ごとの納付金額を定めるものとする。
税務署長等は、第二項 又は第三項の規定による納税の猶予をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保を徴さなければならない。
ただし、その猶予に係る税額が百万円以下である場合、その猶予の期間が三月以内である場合 又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。
税務署長等は、前項の規定により担保を徴する場合において、その猶予に係る国税につき滞納処分により差し押さえた財産(租税条約等(租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(昭和四十四年法律第四十六号)第二条第二号(定義)に規定する租税条約等をいう。以下この項、第六十三条第五項(納税の猶予等の場合の延滞税の免除)及び第七十一条第一項第四号(国税の更正、決定等の期間制限の特例)において同じ。)の規定に基づき当該租税条約等の相手国等(同法第二条第三号に規定する相手国等をいう。以下同じ。)に共助対象国税(同法第十一条の二第一項(国税の徴収の共助)に規定する共助対象国税をいう。以下この項 及び第六十三条第五項において同じ。)の徴収の共助 又は徴収のための財産の保全の共助を要請した場合における当該相手国等が当該共助対象国税について当該相手国等の法令に基づき差押えに相当する処分をした財産 及び担保の提供を受けた財産を含む。)があるときは、その担保の額は、その猶予をする金額からその財産の価額を控除した額を限度とする。
税務署長等は、第二項 又は第三項の規定により納税の猶予をした場合において、その猶予をした期間内にその猶予をした金額を納付することができないやむを得ない理由があると認めるときは、納税者の申請に基づき、その期間を延長することができる。
ただし、その期間は、既にその者につきこれらの規定により納税の猶予をした期間とあわせて二年を超えることができない。
第四項の規定は、税務署長等が、前項の規定により第二項 又は第三項の規定による納税の猶予をした期間を延長する場合について準用する。
税務署長等は、第四項(前項において準用する場合を含む。)の規定によりその猶予に係る金額を分割して納付させる場合において、納税者が第四十七条第一項(納税の猶予の通知等)の規定により通知された分割納付の各納付期限ごとの納付金額をその納付期限までに納付することができないことにつきやむを得ない理由があると認めるとき 又は第四十九条第一項(納税の猶予の取消し)の規定により猶予期間を短縮したときは、その分割納付の各納付期限 及び各納付期限ごとの納付金額を変更することができる。
前条第一項の規定による納税の猶予の申請をしようとする者は、同項の災害によりその者がその財産につき相当な損失を受けたことの事実の詳細、当該猶予を受けようとする金額 及びその期間 その他の政令で定める事項を記載した申請書に、当該事実を証するに足りる書類を添付し、これを税務署長等に提出しなければならない。
前条第二項の規定による納税の猶予の申請をしようとする者は、同項各号のいずれかに該当する事実があること 及びその該当する事実に基づきその国税を一時に納付することができない事情の詳細、当該猶予を受けようとする金額 及びその期間、分割納付の方法により納付を行うかどうか(分割納付の方法により納付を行う場合にあつては、分割納付の各納付期限 及び各納付期限ごとの納付金額を含む。)その他の政令で定める事項を記載した申請書に、当該該当する事実を証するに足りる書類、財産目録、担保の提供に関する書類 その他の政令で定める書類を添付し、これを税務署長等に提出しなければならない。
前条第三項の規定による納税の猶予の申請をしようとする者は、同項各号に定める税額に相当する国税を一時に納付することができない事情の詳細、当該猶予を受けようとする金額 及びその期間、分割納付の方法により納付を行うかどうか(分割納付の方法により納付を行う場合にあつては、分割納付の各納付期限 及び各納付期限ごとの納付金額を含む。)その他の政令で定める事項を記載した申請書に、財産目録、担保の提供に関する書類 その他の政令で定める書類を添付し、これを税務署長等に提出しなければならない。
前条第七項の規定による猶予の期間の延長を申請しようとする者は、猶予期間内にその猶予を受けた金額を納付することができないやむを得ない理由、猶予期間の延長を受けようとする期間、分割納付の方法により納付を行うかどうか(分割納付の方法により納付を行う場合にあつては、分割納付の各納付期限 及び各納付期限ごとの納付金額を含む。)その他の政令で定める事項を記載した申請書に、財産目録、担保の提供に関する書類 その他の政令で定める書類を添付し、これを税務署長等に提出しなければならない。
第一項、第二項 又は前項の規定により添付すべき書類(政令で定める書類を除く。)については、これらの規定にかかわらず、前条第一項 若しくは第二項(第一号、第二号 又は第五号(同項第一号 又は第二号に該当する事実に類する事実に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)の規定による納税の猶予 又はその猶予の期間の延長をする場合において、当該申請者が当該添付すべき書類を提出することが困難であると税務署長等が認めるときは、添付することを要しない。
税務署長等は、第一項から第四項までの規定による申請書の提出があつた場合には、当該申請に係る事項について調査を行い、前条の規定による納税の猶予 若しくはその猶予の期間の延長をし、又はその納税の猶予 若しくはその猶予の延長を認めないものとする。
税務署長等は、第一項から第四項までの規定による申請書の提出があつた場合において、これらの申請書についてその記載に不備があるとき 又はこれらの申請書に添付すべき書類についてその記載に不備があるとき 若しくはその提出がないときは、当該申請者に対して当該申請書の訂正 又は当該添付すべき書類の訂正 若しくは提出を求めることができる。
税務署長等は、前項の規定により申請書の訂正 又は添付すべき書類の訂正 若しくは提出を求める場合においては、その旨 及びその理由を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。
第七項の規定により申請書の訂正 又は添付すべき書類の訂正 若しくは提出を求められた当該申請者は、前項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して二十日以内に当該申請書の訂正 又は当該添付すべき書類の訂正 若しくは提出をしなければならない。
この場合において、当該期間内に当該申請書の訂正 又は当該添付すべき書類の訂正 若しくは提出をしなかつたときは、当該申請者は、当該期間を経過した日において当該申請を取り下げたものとみなす。
税務署長等は、第一項から第四項までの規定による申請書の提出があつた場合において、当該申請者について前条第一項から第三項まで 又は第七項の規定に該当していると認められるときであつても、次の各号のいずれかに該当するときは、同条の規定による納税の猶予 又はその猶予の延長を認めないことができる。
第四十九条第一項第一号(納税の猶予の取消し)に掲げる場合に該当するとき。
当該申請者が、次項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による物件の提示 若しくは提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応じず、若しくは偽りの記載 若しくは記録をした帳簿書類 その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出したとき。
不当な目的で前条の規定による納税の猶予 又はその猶予の期間の延長の申請がされたとき、その他その申請が誠実にされたものでないとき。
税務署長等は、第六項の規定による調査をするため必要があると認めるときは、その必要な限度で、その職員に、当該申請者に質問させ、その者の帳簿書類 その他の物件を検査させ、当該物件(その写しを含む。)の提示 若しくは提出を求めさせ、又は当該調査において提出された物件を留め置かせることができる。
前項の規定により質問、検査 又は提示 若しくは提出の要求を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
第十一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
税務署長等は、第四十六条(納税の猶予の要件等)の規定による納税の猶予(以下「納税の猶予」という。)をし、又はその猶予の期間を延長したとき(同条第九項の規定により分割納付の各納付期限 及び各納付期限ごとの納付金額を変更したときを含む。)は、その旨、猶予に係る金額、猶予期間、分割して納付させる場合の当該分割納付の各納付期限 及び各納付期限ごとの納付金額(同項の規定による変更をした場合には、その変更後の各納付期限 及び各納付期限ごとの納付金額)その他必要な事項を納税者に通知しなければならない。
税務署長等は、前条第一項から第四項までの規定による申請書の提出があつた場合において、納税の猶予 又はその猶予の延長を認めないときは、その旨を納税者に通知しなければならない。
税務署長等は、納税の猶予をしたときは、その猶予期間内は、その猶予に係る金額に相当する国税につき、新たに督促 及び滞納処分(交付要求を除く。)をすることができない。
税務署長等は、納税の猶予をした場合において、その猶予に係る国税につき既に滞納処分により差し押さえた財産があるときは、その猶予を受けた者の申請に基づき、その差押えを解除することができる。
税務署長等は、納税の猶予をした場合において、その猶予に係る国税につき差し押さえた財産のうちに天然果実を生ずるもの又は有価証券、債権 若しくは国税徴収法第七十二条第一項(特許権等の差押手続)に規定する無体財産権等があるときは、第一項の規定にかかわらず、その取得した天然果実 又は同法第二十四条第五項第二号(譲渡担保権者の物的納税責任)に規定する第三債務者等から給付を受けた財産で金銭以外のものにつき滞納処分を執行し、その財産に係る同法第百二十九条第一項(配当の原則)に規定する換価代金等をその猶予に係る国税に充てることができる。
前項の場合において、同項の第三債務者等から給付を受けた財産のうちに金銭があるときは、第一項の規定にかかわらず、当該金銭をその猶予に係る国税に充てることができる。
納税の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、税務署長等は、その猶予を取り消し、又は猶予期間を短縮することができる。
第三十八条第一項各号(繰上請求)のいずれかに該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る国税を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。
第四十七条第一項(納税の猶予の通知等)の規定により通知された分割納付の各納付期限ごとの納付金額をその納付期限までに納付しないとき(税務署長等がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。
その猶予に係る国税につき提供された担保について税務署長等が第五十一条第一項(担保の変更等)の規定によつてした命令に応じないとき。
新たにその猶予に係る国税以外の国税を滞納したとき(税務署長等がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。
偽りその他不正な手段によりその猶予 又はその猶予の期間の延長の申請がされ、その申請に基づきその猶予をし、又はその猶予期間の延長をしたことが判明したとき。
前各号に掲げる場合を除き、その者の財産の状況 その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。
税務署長等は、前項の規定により納税の猶予を取り消し、又は猶予期間を短縮する場合には、第三十八条第一項各号のいずれかに該当する事実があるときを除き、あらかじめ、その猶予を受けた者の弁明を聞かなければならない。
ただし、その者が正当な理由がなく その弁明をしないときは、この限りでない。
税務署長等は、第一項の規定により納税の猶予を取り消し、又は猶予期間を短縮したときは、その旨を納税者に通知しなければならない。
第二節 担保
国税に関する法律の規定により提供される担保の種類は、次に掲げるものとする。
社債(特別の法律により設立された法人が発行する債券を含む。)その他の有価証券で税務署長等(国税に関する法律の規定により国税庁長官 又は国税局長が担保を徴するものとされている場合には、国税庁長官 又は国税局長。以下この条 及び次条において同じ。)が確実と認めるもの
建物、立木 及び登記される船舶 並びに登録を受けた飛行機、回転翼航空機 及び自動車 並びに登記を受けた建設機械で、保険に附したもの
鉄道財団、工場財団、鉱業財団、軌道財団、運河財団、漁業財団、港湾運送事業財団、道路交通事業財団 及び観光施設財団
税務署長等が確実と認める保証人の保証
税務署長等は、国税につき担保の提供があつた場合において、その担保として提供された財産の価額 又は保証人の資力の減少 その他の理由によりその国税の納付を担保することができないと認めるときは、その担保を提供した者に対し、増担保の提供、保証人の変更 その他の担保を確保するため必要な行為をすべきことを命ずることができる。
国税について担保を提供した者は、税務署長等の承認を受けて、その担保を変更することができる。
国税の担保として金銭を提供した者は、政令で定めるところにより、その金銭をもつてその国税の納付に充てることができる。
税務署長等は、担保の提供されている国税がその納期限(第三十八条第二項(繰上請求)に規定する繰上げに係る期限 及び納税の猶予 又は徴収 若しくは滞納処分に関する猶予に係る期限を含む。以下次条 及び第六十三条第二項(延滞税の免除)において同じ。)までに完納されないとき、又は担保の提供がされている国税についての延納、納税の猶予 若しくは徴収 若しくは滞納処分に関する猶予を取り消したときは、その担保として提供された金銭をその国税に充て、若しくはその提供された金銭以外の財産を滞納処分の例により処分してその国税 及び当該財産の処分費に充て、又は保証人にその国税を納付させる。
税務署長等は、前項の規定により保証人に同項の国税を納付させる場合には、政令で定めるところにより、その者に対し、納付させる金額、納付の期限、納付場所 その他必要な事項を記載した納付通知書による告知をしなければならない。
この場合においては、その者の住所 又は居所の所在地を所轄する税務署長に対し、その旨を通知しなければならない。
保証人がその国税を前項の納付の期限までに完納しない場合には、税務署長等は、第六項において準用する第三十八条第一項の規定により納付させる場合を除き、その者に対し、納付催告書によりその納付を督促しなければならない。
この場合においては、その納付催告書は、国税に関する法律に別段の定めがあるものを除き、その納付の期限から五十日以内に発するものとする。
第一項の場合において、担保として提供された金銭 又は担保として提供された財産の処分の代金を同項の国税 及び処分費に充ててなお不足があると認めるときは、税務署長等は、当該担保を提供した者の他の財産について滞納処分を執行し、また、保証人がその納付すべき金額を完納せず、かつ、当該担保を提供した者に対して滞納処分を執行しても なお不足があると認めるときは、保証人に対して滞納処分を執行する。
前項の規定により保証人に対して滞納処分を執行する場合には、税務署長等は、同項の担保を提供した者の財産を換価に付した後でなければ、その保証人の財産を換価に付することできない。
第三十八条第一項 及び第二項、前節 並びに第五十五条(納付委託)の規定は、保証人に第一項の国税を納付させる場合について準用する。
国税庁長官 又は国税局長は、国税に関する法律の規定により担保を徴した場合(第四十三条第三項 又は第四十四条第一項(徴収の引継ぎ)の規定により徴収の引継ぎを受けた国税局長がその引継ぎに係る国税につき担保を徴した場合を除く。)において、その担保の提供されている国税がその納期限までに完納されないときは、政令で定める税務署長にその担保として提供された財産の処分 その他前条に規定する処分を行なわせるものとする。
この法律に定めるもののほか、担保の提供の手続 その他担保に関し必要な手続については、政令で定める。
納税者が次に掲げる国税を納付するため、国税の納付に使用することができる証券以外の有価証券を提供して、その証券の取立てと その取り立てた金銭による当該国税の納付を委託しようとする場合には、税務署(第四十三条第一項ただし書、第三項 若しくは第四項 又は第四十四条第一項(国税の徴収の所轄庁)の規定により税関長 又は国税局長が国税の徴収を行う場合には、その税関 又は国税局。以下この条において同じ。)の当該職員は、その証券が最近において確実に取り立てることができるものであると認められるときに限り、その委託を受けることができる。
この場合において、その証券の取立てにつき費用を要するときは、その委託をしようとする者は、その費用の額に相当する金額をあわせて提供しなければならない。
納税の猶予 又は滞納処分に関する猶予に係る国税
納付の委託をしようとする有価証券の支払期日以後に納期限の到来する国税
前二号に掲げる国税のほか、滞納に係る国税で、その納付につき納税者が誠実な意思を有し、かつ、その納付の委託を受けることが国税の徴収上有利と認められるもの
税務署の当該職員は、前項の委託を受けたときは、納付受託証書を交付しなければならない。
第一項の委託があつた場合において、必要があるときは、税務署の当該職員は、確実と認める金融機関にその取立て及び納付の再委託をすることができる。
第一項の委託があつた場合において、その委託に係る有価証券の提供により同項第一号に掲げる国税につき国税に関する法律の規定による担保の提供の必要がないと認められるに至つたときは、その認められる限度において当該担保の提供があつたものとすることができる。