東京地下鉄株式会社(以下「会社」という。)は、東京都の特別区の存する区域 及びその付近の主として地下において、鉄道事業 及びこれに附帯する事業を経営することを目的とする株式会社とする。
東京地下鉄株式会社法
第一章 総則
会社は、前項の事業を営むほか、同項の事業以外の事業を営むことができる。
会社でない者は、その商号中に東京地下鉄株式会社という文字を使用してはならない。
前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
第二章 経営の健全性及び安定性の確保
会社は、会社法(平成十七年法律第八十六号)第百九十九条第一項に規定するその発行する株式(第十六条第一号において「新株」という。)若しくは同法第二百三十八条第一項に規定する募集新株予約権(同号において「募集新株予約権」という。)を引き受ける者の募集をし、又は株式交換 若しくは株式交付に際して株式、新株予約権 若しくは新株予約権付社債を発行しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
会社は、毎事業年度の開始前に、その事業年度の事業計画を定め、国土交通大臣に提出しなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
会社の定款の変更、剰余金の配当 その他の剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割 及び解散の決議は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
会社は、毎事業年度終了後三月以内に、その事業年度の貸借対照表、損益計算書 及び事業報告書を国土交通大臣に提出しなければならない。
第三章 雑則
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
国土交通大臣は、第四条第一項 又は第七条(定款の変更の決議に係るものを除く。)の認可をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
第四章 罰則
会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役 又は職員が、その職務に関して、賄賂を収受し、又はその要求 若しくは約束をしたときは、三年以下の懲役に処する。
これによって不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、五年以下の懲役に処する。
前項の場合において、犯人が収受した賄賂は、没収する。
その全部 又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
前条第一項の賄賂を供与し、又はその申込み 若しくは約束をした者は、三年以下の懲役 又は百万円以下の罰金に処する。
前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第十二条第一項の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第四条の例に従う。
前条第一項の罪は、刑法第二条の例に従う。
第十条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役 又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした会社の取締役、執行役、会計参与 若しくはその職務を行うべき社員 又は監査役は、百万円以下の過料に処する。
第四条第一項の規定に違反して、新株 若しくは募集新株予約権を引き受ける者の募集をし、又は株式交換 若しくは株式交付に際して株式、新株予約権 若しくは新株予約権付社債を発行したとき。
第四条第二項の規定に違反して、株式を発行した旨の届出を行わなかったとき。
第六条の規定に違反して、事業計画を提出しなかったとき。
第八条の規定に違反して、貸借対照表、損益計算書 若しくは事業報告書を提出せず、又は不実の記載 若しくは記録をしたこれらのものを提出したとき。
第九条第二項の規定による命令に違反したとき。
第二条の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。