風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

# 昭和二十三年法律第百二十二号 #
略称 : 風営法 

第二章 風俗営業の許可等

分類 法律
カテゴリ   警察
@ 施行日 : 令和五年七月十三日 ( 2023年 7月13日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十七号による改正
最終編集日 : 2024年 08月21日 15時56分


1項

風俗営業を営もうとする者は、風俗営業の種別(前条第一項各号に規定する風俗営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。

2項

公安委員会は、善良の風俗 若しくは清浄な風俗環境を害する行為 又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があると認めるときは、その必要の限度において、前項の許可に条件を付し、及びこれを変更することができる。

1項

公安委員会は、前条第一項の許可を受けようとする者が次の各号いずれかに該当するときは、許可をしてはならない。

一 号

破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

二 号

一年以上の懲役 若しくは禁錮の刑に処せられ、又は次に掲げる罪を犯して一年未満の懲役 若しくは罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して五年を経過しない者

第四十九条 又は第五十条第一項の罪

刑法明治四十年法律第四十五号第百七十四条第百七十五条第百八十三条第百八十五条第百八十六条第二百二十四条第二百二十五条営利 又はわいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第二百二十六条第二百二十六条の二第三項については、営利 又はわいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第二百二十六条の三第二百二十七条第一項同法第二百二十四条第二百二十五条第二百二十六条第二百二十六条の二 又は第二百二十六条の三の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)若しくは第三項営利 又はわいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。) 又は第二百二十八条同法第二百二十四条第二百二十五条第二百二十六条第二百二十六条の二第二百二十六条の三 又は第二百二十七条第一項 若しくは第三項に係る部分に限る。)の罪

組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律平成十一年法律第百三十六号第三条第一項第五号 又は第六号に係る部分に限る)又は第六条第一項第二号に係る部分に限る)の罪

売春防止法昭和三十一年法律第百十八号第二章の罪

児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律平成十一年法律第五十二号第四条から第八条までの罪

性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律令和五年法律第六十七号第二条から第六条までの罪

労働基準法昭和二十二年法律第四十九号第百十七条第百十八条第一項同法第六条 又は第五十六条に係る部分に限る。)又は第百十九条第一号同法第六十一条 又は第六十二条に係る部分に限る。)(これらの規定を船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)又は労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律昭和六十年法律第八十八号)の規定により適用する場合を含む。)の罪

船員法昭和二十二年法律第百号)第百二十九条(同法第八十五条第一項 又は第二項に係る部分に限る。)又は第百三十条(同法第八十六条第一項に係る部分に限る。)(これらの規定を船員職業安定法の規定により適用する場合を含む。)の罪

職業安定法昭和二十二年法律第百四十一号第六十三条の罪

船員職業安定法第百十一条の罪

船員職業安定法第百十一条の罪

出入国管理及び難民認定法昭和二十六年政令第三百十九号第七十三条の二第一項の罪

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第五十八条の罪

外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律平成二十八年法律第八十九号第百八条の罪

三 号

集団的に、又は常習的に暴力的不法行為 その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者

四 号

アルコール、麻薬、大麻、あへん 又は覚醒剤の中毒者

五 号

心身の故障により風俗営業の業務を適正に実施することができない者として国家公安委員会規則で定めるもの

六 号

第二十六条第一項の規定により風俗営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して五年を経過しない者(当該許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日 及び場所が公示された日前六十日以内に当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役 又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問 その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役 又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下 この項において同じ。)であつた者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。

七 号

第二十六条第一項の規定による風俗営業の許可の取消処分に係る聴聞の期日 及び場所が公示された日から当該処分をする日 又は当該処分をしないことを決定する日までの間に第十条第一項第一号の規定による許可証の返納をした者(風俗営業の廃止について相当な理由がある者を除く)で当該返納の日から起算して五年を経過しないもの

八 号

前号に規定する期間内に合併により消滅した法人 又は第十条第一項第一号の規定による許可証の返納をした法人(合併 又は風俗営業の廃止について相当な理由がある者を除く)の前号の公示の日前六十日以内に役員であつた者で当該消滅 又は返納の日から起算して五年を経過しないもの

九 号

第七号に規定する期間内に分割により同号の聴聞に係る風俗営業を承継させ、若しくは分割により当該風俗営業以外の風俗営業を承継した法人(分割について相当な理由がある者を除く)又はこれらの法人の同号の公示の日前六十日以内に役員であつた者で当該分割の日から起算して五年を経過しないもの

十 号

営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。


ただし、その者が風俗営業者の相続人であつて、その法定代理人が前各号 及び次号いずれにも該当しない場合を除くものとする。

十一 号

法人でその役員のうちに第一号から第九号までいずれかに該当する者があるもの

2項

公安委員会は、前条第一項の許可の申請に係る営業所につき次の各号いずれかに該当する事由があるときは、許可をしてはならない。

一 号

営業所の構造 又は設備(第四項に規定する遊技機を除く第九条第十条の二第二項第三号第十二条 及び第三十九条第二項第七号において同じ。)が風俗営業の種別に応じて国家公安委員会規則で定める技術上の基準に適合しないとき。

二 号

営業所が、良好な風俗環境を保全するため特にその設置を制限する必要があるものとして政令で定める基準に従い都道府県の条例で定める地域内にあるとき。

三 号

営業所に第二十四条第一項の管理者を選任すると認められないことについて相当な理由があるとき。

3項

公安委員会は、前条第一項の許可 又は第七条第一項第七条の二第一項 若しくは第七条の三第一項の承認を受けて営んでいた風俗営業の営業所が火災、震災 その他その者の責めに帰することができない事由で政令で定めるものにより滅失したために当該風俗営業を廃止した者が、当該廃止した風俗営業と同一の風俗営業の種別の風俗営業で営業所が前項第二号の地域内にあるものにつき、前条第一項の許可を受けようとする場合において、当該許可の申請が次の各号いずれにも該当するときは、前項第二号の規定にかかわらず、許可をすることができる。

一 号

当該風俗営業を廃止した日から起算して五年以内にされたものであること。

二 号

次のいずれかに該当すること。

当該滅失した営業所の所在地が、当該滅失前から前項第二号の地域に含まれていたこと。

当該滅失した営業所の所在地が、当該滅失以降に前項第二号の地域に含まれることとなつたこと。

三 号

当該滅失した営業所と おおむね同一の場所にある営業所につきされたものであること。

四 号

当該滅失した営業所と おおむね等しい面積の営業所につきされたものであること。

4項

第二条第一項第四号の営業(ぱちんこ屋 その他政令で定めるものに限る)については、公安委員会は、当該営業に係る営業所に設置される遊技機が著しく客の射幸心をそそるおそれがあるものとして国家公安委員会規則で定める基準に該当するものであるときは、当該営業を許可しないことができる。

1項

第三条第一項の許可を受けようとする者は、公安委員会に、次の事項を記載した許可申請書を提出しなければならない。


この場合において、当該許可申請書には、営業の方法を記載した書類 その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一 号

氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二 号
営業所の名称 及び所在地
三 号
風俗営業の種別
四 号
営業所の構造 及び設備の概要
五 号

第二十四条第一項の管理者の氏名 及び住所

六 号
法人にあつては、その役員の氏名 及び住所
2項

公安委員会は、第三条第一項の許可をしたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、許可証を交付しなければならない。

3項

公安委員会は、第三条第一項の許可をしないときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、申請者にその旨を通知しなければならない。

4項

許可証の交付を受けた者は、当該許可証を亡失し、又は当該許可証が滅失したときは、速やかにその旨を公安委員会に届け出て、許可証の再交付を受けなければならない。

1項

風俗営業者は、許可証(第十条の二第一項の認定を受けた風俗営業者にあつては、同条第三項の認定証)を営業所の見やすい場所に掲示しなければならない。

1項

風俗営業者が死亡した場合において、相続人(相続人が二人以上ある場合においてその協議により当該風俗営業を承継すべき相続人を定めたときは、その者。以下同じ。)が被相続人の営んでいた風俗営業を引き続き営もうとするときは、その相続人は、国家公安委員会規則で定めるところにより、被相続人の死亡後六十日以内に公安委員会に申請して、その承認を受けなければならない。

2項

相続人が前項の承認の申請をした場合においては、被相続人の死亡の日からその承認を受ける日 又は承認をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした風俗営業の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。

3項

第四条第一項の規定は、第一項の承認の申請をした相続人について準用する。

4項

第一項の承認を受けた相続人は、被相続人に係る風俗営業者の地位を承継する。

5項

第一項の承認の申請をした相続人は、その承認を受けたときは、遅滞なく、被相続人が交付を受けた許可証を公安委員会に提出して、その書換えを受けなければならない。

6項

前項に規定する者は、第一項の承認をしない旨の通知を受けたときは、遅滞なく、被相続人が交付を受けた許可証を公安委員会に返納しなければならない。

1項

風俗営業者たる法人がその合併により消滅することとなる場合において、あらかじめ合併について国家公安委員会規則で定めるところにより公安委員会の承認を受けたときは、合併後存続し、又は合併により設立された法人は、風俗営業者の地位を承継する。

2項

第四条第一項の規定は、前項の承認について準用する。


この場合において、

同条第一項
前条第一項の許可を受けようとする者」とあるのは、
第七条の二第一項の承認を受けようとする法人」と

読み替えるものとする。

3項

前条第五項の規定は、第一項の承認を受けようとした法人について準用する。


この場合において、

同条第五項
被相続人」とあるのは、
「合併により消滅した法人」と

読み替えるものとする。

1項

風俗営業者たる法人が分割により風俗営業を承継させる場合において、あらかじめ当該分割について国家公安委員会規則で定めるところにより公安委員会の承認を受けたときは、分割により当該風俗営業を承継した法人は、当該風俗営業についての風俗営業者の地位を承継する。

2項

第四条第一項の規定は、前項の承認について準用する。


この場合において、

同条第一項
前条第一項の許可を受けようとする者」とあるのは、
第七条の三第一項の承認を受けようとする法人」と

読み替えるものとする。

3項

第七条第五項の規定は、第一項の承認を受けようとした法人について準用する。


この場合において、

同条第五項
被相続人」とあるのは、
「分割をした法人」と

読み替えるものとする。

1項

公安委員会は、第三条第一項の許可を受けた者(第七条第一項第七条の二第一項 又は前条第一項の承認を受けた者を含む。第十一条において同じ。)について、次の各号に掲げるいずれかの事実が判明したときは、その許可を取り消すことができる。

一 号

偽りその他不正の手段により当該許可 又は承認を受けたこと。

二 号

第四条第一項各号に掲げる者のいずれかに該当していること。

三 号

正当な事由がないのに、当該許可を受けてから六月以内に営業を開始せず、又は引き続き六月以上営業を休止し、現に営業を営んでいないこと。

四 号

三月以上所在不明であること。

1項

風俗営業者は、増築、改築 その他の行為による営業所の構造 又は設備の変更(内閣府令で定める軽微な変更を除く第五項において同じ。)をしようとするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、あらかじめ公安委員会の承認を受けなければならない。

2項

公安委員会は、前項の承認の申請に係る営業所の構造 及び設備が第四条第二項第一号の技術上の基準 及び第三条第二項の規定により公安委員会が付した条件に適合していると認めるときは、前項承認をしなければならない。

3項

風俗営業者は、次の各号いずれかに該当するときは、公安委員会に、内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。


この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一 号

第五条第一項各号第三号 及び第四号除く)に掲げる事項(同項第二号に掲げる事項にあつては、営業所の名称に限る)に変更があつたとき。

二 号

営業所の構造 又は設備につき第一項の軽微な変更をしたとき。

4項

前項第一号の規定により届出書を提出する場合において、当該届出書に係る事項が許可証の記載事項に該当するときは、その書換えを受けなければならない。

5項

第一項の規定は、第十条の二第一項の認定を受けた風俗営業者が営業所の構造 又は設備の変更をしようとする場合については、適用しない


この場合において、当該風俗営業者は、当該変更をしたときは、公安委員会に、内閣府令で定める事項を記載した届出書を内閣府令で定める添付書類とともに提出しなければならない。

1項

許可証の交付を受けた者は、次の各号いずれかに該当することとなつたときは、遅滞なく、許可証(第三号の場合にあつては、発見し、又は回復した許可証)を公安委員会に返納しなければならない。

一 号

風俗営業を廃止したとき(当該風俗営業につき第七条の三第一項の承認を受けたときを除く)。

二 号
許可が取り消されたとき。
三 号

許可証の再交付を受けた場合において、亡失した許可証を発見し、又は回復したとき。

2項

前項第一号の規定による許可証の返納があつたときは、許可は、その効力を失う。

3項

許可証の交付を受けた者が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に掲げる者は、遅滞なく、許可証を公安委員会に返納しなければならない。

一 号

死亡した場合(相続人が第七条第一項の承認の申請をしなかつた場合に限る

同居の親族 又は法定代理人

二 号

法人が合併以外の事由により解散した場合

清算人 又は破産管財人

三 号

法人が合併により消滅した場合(その消滅までに、合併後存続し、又は合併により設立される法人につき第七条の二第一項の承認がされなかつた場合に限る

合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者

1項

公安委員会は、次の各号いずれにも該当する風俗営業者を、その申請により、第六条 及び第九条第一項の規定の適用につき特例を設けるべき風俗営業者として認定することができる。

一 号

当該風俗営業の許可(第七条第一項第七条の二第一項 又は第七条の三第一項の承認を受けて営んでいる風俗営業にあつては、当該承認)を受けてから十年以上経過していること。

二 号

過去十年以内に この法律に基づく処分(指示を含む。以下同じ。)を受けたことがなく、かつ、受けるべき事由が現にないこと。

三 号

前二号に掲げるもののほか、当該風俗営業に関し法令 及びこの法律に基づく条例の遵守の状況が優良な者として国家公安委員会規則で定める基準に適合する者であること。

2項

前項の認定を受けようとする者は、公安委員会に、次の事項を記載した認定申請書を提出しなければならない。


この場合において、当該認定申請書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一 号

氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二 号
営業所の名称 及び所在地
三 号
営業所の構造 及び設備の概要
3項

公安委員会は、第一項の認定をしたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、認定証を交付しなければならない。

4項

公安委員会は、第一項の認定をしないときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、申請者にその旨を通知しなければならない。

5項

認定証の交付を受けた者は、当該認定証を亡失し、又は当該認定証が滅失したときは、速やかにその旨を公安委員会に届け出て、認定証の再交付を受けなければならない。

6項

公安委員会は、第一項の認定を受けた者につき次の各号いずれかに該当する事由があつたときは、当該認定を取り消さなければならない。

一 号

偽りその他不正の手段により当該認定を受けたことが判明したこと。

二 号

当該風俗営業の許可が取り消されたこと。

三 号

この法律に基づく処分を受けたこと。

四 号

第一項第三号に該当しなくなつたこと。

7項

認定証の交付を受けた者は、次の各号いずれかに該当することとなつたときは、遅滞なく、認定証(第三号の場合にあつては、発見し、又は回復した認定証)を公安委員会に返納しなければならない。

一 号
当該風俗営業を廃止したとき。
二 号
認定が取り消されたとき。
三 号

認定証の再交付を受けた場合において、亡失した認定証を発見し、又は回復したとき。

8項

前項第一号の規定による認定証の返納があつたときは、認定は、その効力を失う。

9項

認定証の交付を受けた者が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に掲げる者は、遅滞なく、認定証を公安委員会に返納しなければならない。

一 号

死亡した場合

同居の親族 又は法定代理人

二 号

法人が合併以外の事由により解散した場合

清算人 又は破産管財人

三 号

法人が合併により消滅した場合

合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者

1項

第三条第一項の許可を受けた者は、自己の名義をもつて、他人に風俗営業を営ませてはならない。